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最後に評価など頂けれは嬉しいです。
死の森の洞窟内に響く声。
「マリちゃ」
「ねえちゃ」
私は今こころがキュンキュンしている。
ダイとユズが、そのふわふわな淡い金の毛並みを私にこすりつけては、たどたどしく私を呼んでいる。その度に「なーに」と二人を撫でまわしている私。二匹とも私の手に強く擦り付けるように顔を押し付けてくる。
ここ最近は身体強化だけでなく、炎や風なんかを練習しているが一向にできていない私。それを見ていたダイとユズも混じってコガネ先生に弟子入り。一緒に励む兄弟弟子になっていた。そして今日、唐突に二人は私の名前を呼んでくれたのだった。
それからもう1時間ぐらいはこうしてダラダラと癒しを貰っていた。
そしてさらに1時間後、昼食後にコガネ先生からの苦言もあって、名残惜しそうに魔法の練習を再開するのであった。
「全然魔法がでてこんのう」
見ていたモモさんからも苦言が……
まったくなんにも起きない私は多分もう駄目なのだと諦めていた。魔力を感じることはできているし、肉体強化はすでに慣れ、瞬時に発動することもできる。でも反面その魔力を形を変えて放出するというところがうまくいかず、そこで止まっている状態。
体外に出ていかない魔力。発現しない魔法。そしてやっと体から放出されたと思ったら、近くの誰かに纏うは白い光のオーラ……いやそっちじゃない……
私は改めて魔法の才能がないことを実感する。
その証拠にダイはコガネパパと同じ氷魔法が、ユズはモモママと同じ樹の魔法が小さいながらも発現している。それと同時にダイとユズにも白い光のオーラでパワーアップできることも確認している私。
そして諦めた私は、現実逃避に子狐二人を愛でる作業にまた戻るのであった。可愛いは正義。
しかし、そんな私はその日の夜は不安に駆られていた。
二人がしゃべった……ということは明日の朝には二人とも……
私は急いで飛び起きると、クロに二人用の服を作ってもらいそっと二人の枕元へ置いておいた。これで何があっても一安心。そう思っていたのだが、とりあえず翌日は何事もなく過ぎていった。私はいつ人化するのかドキドキしながら毎日を過ごすことになる。
早く可愛い人化したダイとユズに会いたい!そんなモンモンとした思いを抱えながら日々は過ぎていく。
◆◇◆◇◆
パンツの話
洞窟にコガネさん一家が来てから少しして、私はモモさんと二人でクロとお話。
クロが人化してしまったために、中々言い出せなかった話をを切り出した。
「あのねクロ……私のね、下着を……その、パンツ!を、作ってほしいんだけどね」
「お、おお。じゅあ……図ってもいいか?」
クロの両手が少し上がったのでビクリとして私は両手を前に突き出した。
「あ、できれば!元の姿に、蜘蛛に戻ってやってほしいな、と……」
「そ、そうだな……」
クロは後ろを向くといそいそと服を脱ぎ始めた。
そして蜘蛛の姿に戻るとこちらへ向き直した。
『じゃあ触るぞ……』
「う、うん……」
クロのふわふわした手が二本こちらに伸びてくる……
「やっぱ無理ーー!!!」
私は恥ずかしさのあまり後ろへ飛びのいてしまう。
蜘蛛の姿をしていてもクロはクロ!あの野性的イケメンな姿で私をまさぐる姿をどうしても想像してしまう。
「えーいじれったい!どれ、ワラワが図ってやろう!」
ここまで一言もしゃべっていなかったモモさんが、我慢の限界がきたようで私に抱き着いてきた。そして腰回りからお尻、そし太もも辺りをまさぐられた。柔らかな指先で私は何かに目覚めてしまわないか不安にかられる。
そして次は上の方へとその指先は動き、モモさんとは比べ物にならない胸をまさぐられる……そして僅か1分ほどの採寸タイムは終わった。
「うむ……腰回りは親指2本小さく お尻は親指1本小さく 股は小指1本細くじゃな……上の方は……」
モモさんがクロに説明していく。ああ、あれはモモさんとの違いということか……とてもじゃないが聞いてられない。私は考えることをやめた。
『じゃあモモをもう一回図るぞ』
「なんじゃ!ワラワは依然図った時とかわらんぞ!」
『いやいや毎日あんだけ食べてたら変わるだろ!』
「変わるわけなかろう!まあよい……」
そんあやり取りの中、クロの手がモモさんをまさぐっていた。モモさんは結構前からクロに下着を作ってもらっていた。そしてクロと同じ思いだった。あんだけ毎日食べているのだ……体形が変わらないわけがない……
「おいおぬし……嫌に胸ばかり攻めおるの……」
『いや違うからな!サイズがあまりに代わらないから確かめただけだからな!変な勘違いするんじゃねーぞ!絶対だからなーーーー!』
そう言いながら、クロは逃げるようにそのまましゅるしゅると上に張った糸を手繰り寄せ登って行ってしまった。照れ隠し?まあとりあえず下着は明日にはできているだろう。そう思って洞窟へと戻るのだった。
「では、ワラワたちも戻って続きをするとしようかの」
「えっうそ?きゃ……」
その後はちゃんと洞窟に戻って普通に寝ました。ほんとですよ!
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