熱と水
隙間を埋め尽くす水
時と場合を全て埋めてしまう
骨と肉の隙間を縫って沿って流れる
末端から心臓へ
縮み上がって絞られるように心臓は潰れてしまう
水圧が果てしない夜を連れてくる
カーテンは閉まり続けている
電気もつけずベッドの上にいる
浸れば浸るほど熱を帯びて冷めない
吐き出そうとして皮膚が千切れそうだ
から水を水をもたらそう
としてコップを満たす飲む
満たす飲むと繰り返すまま夜
夜が来ていた
そのまま朝が来てしまう
暑くて布団を引き剥がした
雨の音が聞こえない
それでも降っていることに
気づいていた
熱は消え水は枯れた
皮膚はそっと僕に沿って張り付く
そっと窓を開ける
隣のアパートから留学生たちの
いつものような祭日の声がする