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転生したら機械竜でした少女に助けられたので恩を返そうと思う。   作者: 改宗
第4章竜人族の国と楽園の崩壊
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4-12 神の尖兵VS神獣



 婆さんたちと会ってから海界の国に入るとそこにはたくさんの洞窟があってそこでみんなが暮らしていた。基本的に人魚族や魚人族が中心で暮らしていて、ここは本来の空間とは別の場所のため四季がない。



木は生えてるけど実際にはあれはワカメの一種で、建物を立てたり、食糧になったりして意外と重宝されている。



「そういえば四霊たちにかけてなかったな」


「縮小魔法」



 四霊全員に身体を小さくする魔法をかけるとそのまま四霊たちは俺の肩や頭の上に載る。



「お前ら落ちるなよ」


「...我、監視してる」



 どうやら玄武がこのじゃじゃ馬たちを監視してくれるようだった。玄武はうん、一応この四人の中でも一番信頼出来るから、うん、きっと大丈夫だ。



 中に入ると余所者が気になるのかこちらを見つめて来る。まるで珍獣を見るかのような目で凝視して来る。確かにここでは珍しい大昔では極東と言われた時代の服を着ているんだから相当珍しいわな。



 今の俺はあの時代で言うと和服を着ていた。しかもこれただの和服じゃないんだぜ?防御機能も付いてるし何よりあの青竜のお墨付きの鍛冶士に頼んだんだ。



軽くて丈夫でなかなか凄腕の鍛冶士だったなやっぱりあいつは。それに物理攻撃だけじゃなくて、人型の状態の時だけ少しだけ魔力の通りが良くなったりと少しだけ補助魔法の効果も付いてる防御らしい。



「それにしたって本当に急だね。連絡は..無理だな」


「こっちはそもそもあっちと空間が違ってこっちに念話出来るのは兄貴か、カバリオぐらいだ」


「あんただって魔法が全属性使えるんだ。行けるだろ?」


「ピュ〜」


「あんたまさか最近鍛錬さぼってるね?」


「やだな婆さんそんなわけないだろう?」



 ッチ!この婆さん全く持ってすぐになんでもかんでも気づきやがる。昔からそうだ、絶対に俺たちが隠し事をしてても絶対にすぐ見つけて叱ってきた。



 それに本当は俺だって分かってる。俺の長所は魔法が全部扱えること。だけどこれには致命的な問題があった。俺は確かにある側面で見れば神獣や幻獣、四霊と比べても最強だろう。



だけど、俺には特化した物がなかった。なんでも使えるという長所が短所になってしまった。言わば、その属性に特化した奴に同じ技や術で挑んでも勝てないってことだ。



だから手数を増やしたり、俺にしか出来ない組み合わせを使って戦って来た。なんでも出来るということはなんでも出来るわけじゃないってことだ。



「せっかくだし結界作ってやるから修行でもするかい?」


「やりたい気持ちはあるんだが、正直他の仲間を待たせてある手前」


「あんたが家族以外の仲間を持ったのかい?!」


「そんな驚くなよ婆さん。あれだけ時間が経てば俺だって変わるさ」


「「ウンウン!!」」



 なんだか四霊たちが頭を上下に振っているが後で覚えとけよこの四人組。



 それから洞窟の中に入り、婆さんに連れられた場所は婆さんが住む宮殿だった。大洞窟の中に白い宮殿が立っていて、これは先代のここを統括していた幻獣メガノロン。サメみたな顔をしているがその身実は優しいというギャップがある人だったらしい。



「まあとにかく飯にしようかな」


「分かった。俺が結界張るから四人とも食えよ」


「ソラ任せておいて!私の料理で心臓を掴んじゃうわ!!」



 それは心臓じゃなくて胃を掴むだろ。相変わらずおっちょこちょいなのか天然なのか分からん奴だ。それに四霊の奴らも久しぶりの食事でヨダレが全員止まっていなかった。



 それから宮殿内に案内されると食事をする場所に着く。そしてすぐに座ると料理が運ばれてくる。四霊の奴らは幻想の手を付与してやって自分で久しぶりに食べて涙を流していた。



「米うめえ!」


「魚も美味しい!」


「昆布も美味しいわ!」



 それから食事をして入浴も済ませるとすぐに婆さんに婆さんに宮殿の裏の中庭のところで呼び出された。どうしてか全く心当たりがなかったのも気になりながら案内された道を辿る。



「なんだ婆さん。これでも俺忙しいんだけど」


「これを持っていけ。法神の部下との戦いで役に立つはずじゃ」



 急に投げられたのは水を司る最古の武器である大海槍アリタータ。この武器の能力はあらゆる水を操ることが無条件ででき、その際に魔力を消費せずに使うことが出来る。だけどこの槍は俺じゃ使えないはずだ。



最古の武器はどれも癖が強く、種族が違ったり、性格、そいつの人生を判断して能力が変わる。人によって全く異なり、ただ一緒なのは水を完全に自然な形で使えるということ。



「なに貸すだけじゃ。それに今回はお主にとっても相性の悪いことは分かってるおるじゃろ?」


「っ!確かに。だけど青龍がいればどうにでもなるんじゃないのか?」


「青龍が使う霊法とお主が使う魔法は全く別のモンじゃ。だから青龍には扱えん。これはあくまでも水を司るだけじゃ。使い方など本人がどうにかせえ」


「分かった。絶対返す。その変わりにこれいるか?」



 俺は簡易召喚でとある武器を呼び出す。それは幻想幻武の中でも特に水中戦に特化した武器で普段は絶対使わないが、水魔法や幻獣が使う魔力や、力を増大させる能力がある。



「それにこれならアリタータの代わりになるだろう?」


「...すまぬがこれはあの子にあげておくれ」


「分かった。明日早朝に法神の部下を討伐する」


「それとエヒナも連れて行けきっと役に立つはずじゃ」



 そして次の日になると俺はいつもよりも装備をきちんと揃えて、事前に戦った魚人族の戦士からもらった情報によるとあらゆる魔法や術を全て無効化してくるらしい。しかし一度に無効化すると数秒間同じ能力は使えないらしい。



 神の権能の一つだからと推測出来るが正直言って法神だけの眷属だけとは思わない。それ以外にも何か混ざっている可能性だって考慮しなくちゃいけねえ。



「四霊は一応念のためここの防衛な。それでもしも俺が逃した奴らを頼む」


「了解です。ソラさん」


「分かりました。最善を尽くします」


「それじゃあ頼んだぞ」


「「はい!!」」



 それからエヒナと合流するために一人里の中に入る。人型になるとすぐに街を探索していると買い物をしていたエヒナがいた。エヒナは近くにあるあの食べられる海木を伐採してそれをお金と引き換えにしていた。



「あれ?!ソラだ!どうしたの?!」


「今から法神の幹部と戦って来るけど来るか?正直言ってエヒナがいないと少し分が悪い」


「え、でも天敵じゃないソラにとって」


「もしかして婆さんから聞いてないのか?」


「え?うん」



 あの婆さんまるでエヒナが全部知ってますよ見たいな顔してるから知ってると思ったのに全然知らねえじゃねえか。それにエヒナの得意属性って確か。



「ちょっとだけ私みんなと属性は違うけどきっと役に立てるよ」


「それじゃあ少しだけ買い物付き合ってやる」


「え?!いいの?!」


「少しだけだぞ」



 やったー!とテンションを高くしてその場で螺旋を描くようにはしゃいでいる姿を見るとエヒナも昔と違って変わったんだなと思った。



それから二人で色々回って、まだティアと出会って間もない時に色々魔物を狩ったりした素材を鍛冶屋に卸すと快く色々アイテムをくれた。



俺は使える物は無かったけど、それでも一応目を通しておいた。あくまでここは水中戦。おそらくだけど剣による攻撃はダメージが低いだろう。



魔法もそうだがここの世界は全てがほとんど水分を含んでいる。だから水魔法か氷魔法か、一部を限定すれば結界魔法も扱える。



「ちょっと!ソラ!聞いてるの!」


「ああどうした?」


「勝てるの?」


「勝てないように見える?」


「そうよ!ソラは最強だもの!法神如きに負けるはずないわ!」



 正直言って婆さんがなんでエヒナを連れて行けって言ったのか全く分からなかった。だがどうしてか分からないがおそらく今回の戦いはエヒナがいないと勝てない、そんな気がした。



「それじゃあ封印してあるところをイメージしてくれ」


「うん」



 エヒナが言った通りにイメージしたのを空間魔法と幻想魔法で読み取り、そのまま転移する。景色が一気に変わるとそこには幾つもの柱が立てられた先に封印されているまるで台風のような白い布を被った存在がそこにはいた。



「何者だ?!どうやってここに来た?!」


「神獣、世界竜バハムートと対になる竜、世界樹竜シェムハザだ」


「な?!シェムハザ様でしたか!とんだご無礼を!」



 やっぱりこうなった。こっちの名前使うの気が引けるんだよな。絶対的に神獣は亜人と遥か昔に呼ばれた時代から神として崇められて来たから年季が違う。



それに正体を明かすとこうやってすぐに大騒ぎになる。さっきまで柱を監視するように配備されていた人魚族の騎士や魚人族の騎士もこっちに来ていた。



「あの!海王竜レヴィアタン様は来ているんですか?!」


「悪い。今は別件で来れねえ。兄貴は今度連れて来るから待っててくれ」



 それから色々質問攻めに会いながらもそつなくこなしていくと法神についての情報と他の情報を手に入れながらすぐにそれを聞いて準備を初めていた。



とにかく相手は法神だと思って挑む。あいつは確か法則を変える能力が合って決して規則(ルール)を破ることを嫌っているやつだから付けいるチャンスは幾らでもある。



「簡易召喚幻想幻武ダウジアーナ」



 あの時婆さんに渡そうととした武器を俺の十六ある内の一つを渡した。この武器は特に神に属する属性に高いダメージが与えられる武器だ。それにこれは普段から使ってる魚を獲る時の銛に近いからきっと使い易いはず。



「それじゃあ転移魔法で里まで送るからじっとしてろよ」


「では、御武運を!」



 それだけ言い残すと転移であの婆さんがいた宮殿の広場に無事転移出来たことを確認するとすぐに人型に戻った。今回は刀だと勝てない相手だから今回は婆さんからもらった奴を使っている。



「それってお婆様の」


「どうやらこれじゃないと婆さんが勝てねえって言うからさ」


「分かった。今回は二人体勢ね」


「ああ。いつも通りにやるぞ」


「了解!」



 そして武器を整えた状態から周囲にかなりの強度の結界を張るとそのまま法神の部下は封印されている柱を破壊する。するとその瞬間に結界が破れた瞬間に白い鎌が飛んでくるとそのままそれを跳ね返す。



「ソラ!大丈夫?!」


「ああ。あれには絶対触れるな。幾ら俺でも元に戻せなくなる」


「うん。だけどソラが守ってくれるでしょ?」


「守ってやるから任せろ!」



 念のために身体中に竜燐を出すと防御力と神の攻撃に対する高い耐性がある竜燐を竜の状態を少し引っ張ってくる。



『神獣と幻獣。特にそこの神獣貴様は殺す!』


「闇魔法・暗黒炎(ダークプロミネンス)


「雷魔法・雷銛(エレクトロスピア)!!」



 とにかく今はあの鎌の能力を阻害するために後出しの魔法を多く準備しておく必要がある。それにあの鎌だけがヤバイんじゃなくてあいつらは。



「神術・反鏡(ルナシール)


「乖離!」



 俺たちが使った魔法が着弾する前に急に鏡のような物が現れると魔法の法則を変えたのかこっちに向かって来たところを乖離の力を使って消す。



「幻影魔法・幻影分身」



 俺とエヒナを幻想魔法で増やすとそのまま全員で別々の魔法を繰り出す。魔法が着弾する前にやはり消されて行くのが分かるとすぐに次の行動に移る。自分の魔法を喰らいながらも武器を持ってそのまま正面を突っ切る。



『ハッ!血迷ったか!この逆賊め!』


「何言ってんだ。あのお堅いお堅いご主人に仕えてる時点でヤバイだろ!」


『な?!貴様がそれを言うか!!』


「は?何言って」



 こいつらさっきから変な違和感がある。なぜか分からないが敵意をあまりにも感じない。それどころか単に法神を貶されたことに対してのみ反応をしているような。



だけど、ここもやっぱりおかしい。さっきから魔力探知を最大限に使っても全く海神たちの気配がない。里に行ったとしても攻めることは出来ない。法神の力であってもここは改編出来ない世界だから。



『まあいい。貴様がどうしてこっちの世界にいるのか知らんがこれで冥土の土産にしてやろう!』


『世界改編・物理法則』


「?!乖離!!」



 カッチンと甲高い音が鳴ると法神の権能と俺が持つ力が衝突する。それそのものを分解する技を持ってしても改編は普遍だ。だけどこれなら出来るはずなのに。



「水魔法・海竜王の王水(フィルシャード)!!」


『改編』



 その一言をつぶやくだけで海竜王、姉貴の姿を形取った竜が俺に向かって来る。それを乖離で消し飛ばそうとすると背後から別の尖兵がやって来る。



しまったと思っているとエヒナが俺の背中を守ってくれていた。相変わらずこういうピンチになると顔つきが変わるよな。



エヒナは会った時と同じような笑顔ではなく、まだティアたちと出会うよりも遥か前に会った時と同じ顔になっていた。



「雷魔法・雷球、伝雷、空電」



 雷で形成された球が他の尖兵たちに向かって当たるとまるで連鎖するように当たり、そして追撃するかのように水に触れると一瞬にして相手を感電させる。さらに空間上に電気の塊が出て来るとそのまま圧縮された電気が尖兵の一部を倒す。



『貴様は幻獣エドナーンか?!』


「そうだけど?ていうか早く倒れろ。混合魔法・雷神の百々目鬼」


「凄え。海なのに雷が落ちてやがる」



 俺が見た景色は唖然とする物だった。確かにあの婆さんの言われた通り俺は弱くなったのかもしれないと思った。



だって、この()()は再現出来ても真に迫ることは絶対出来ないほどの差があるってことが分かったから。



 空の先にあった景色は本来雲や天気なんて存在しないはずの世界に海の中に雲や雷が轟き、雷鳴がドンッと音を立てながら法神の尖兵に当たるとそこにはまるで隕石が落ちて来たような街一つ分ぐらいの大きさのクレーターがあった。



しかもその攻撃は一撃は終わらずそのまま何度も幻獣の力によって変異した魔法は相手に隙を見せない。



「何かを極めること。それ即ち最強の道なりって誰かが言ってた気がするが、これは」



 これは正直言って、格が違うと感じた。幻獣の中でも最強でもないのにも関わらず敵だったら俺は負けていた、そう直感的に感じる程だった。



 








 

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