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転生したら機械竜でした少女に助けられたので恩を返そうと思う。   作者: 改宗
第4章竜人族の国と楽園の崩壊
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4ー11 海界の森林へ



 転移するとそこは3つ目の転移場所だった。ここは海の中でこの海の中は全く底が見えない場所だ。それにここは()()()()()()でもある。



とにかく一旦海から出たいと思うかもしれないが実際にこの海から出ることは出来ない。正しくはこの世界自体が海でとある海神を倒さないと先には進めない。ここにいるのはティアたちが知っている魔物はいない。逆に王魔がいないかと言われれば違うが。



ここにいる生物はすべて海神と呼ばれる。一体一体は別に攻撃もしてこないがその中にいる特定の海神が攻撃をしてくる。



「あれ?霊獣と神獣じゃん。どうしてここに?」


「あれ?なんでここにお前が」



 そこにいたのは元の世界でもいる人魚族だった。顔は普通の人間と同じで、だけど下半身が魚の鱗や尾びれになっている。あっちの世界では魔物扱いだったが、あれは人魚になろうとしてなれなかった人間の果てだ。だけどこの世界に人魚なんていたか。少なくとも俺は知らない。



「もしかしてソラ!!」


「やっぱりお前エヒナか」



 急に回転してその勢いで飛びついてきたのはエヒナだった。幻獣の一人でここの守護を任されているとかで何年も会っていなかった。顔は花のように綺麗だが、その実はものすごく腹黒い。何を考えているのか分らないというのが俺の印象だった。



「危ないから、少し離れて」


「嫌だ。ソラがここに来るなんて知らなかったんだもん」


「はー。分ったよ」



 全く。本当に性格が変わった。この何年間で一体何があったんだ?それにやけに明るくなったし、前よりも裏があるような人物に見えない。話したことはあって一緒に任務もこなした仲ではあるが正直ここまで変わっていると別人のように感じるが身に纏っているその魔力は幻獣特有の魔力だった。



 ここで説明しておくと、神獣、幻獣、霊獣、魔物。それぞれに魔力特有の特徴がある。神獣には核となる属性が星に起因しているので大きな丸のようなイメージの魔力だが、幻獣はそれぞれの伝承を基に造られたので身体的特徴に出る場合が多い。例えば、エヒナだったら青い髪で、水や生命を司る。だから髪が青いとかそんな感じだ。霊獣は伝説で語られる存在が基になっているのでその形が魔力の形になっている。最後に、魔物は星に生まれた生命ということだが、必ずしも邪ではない。稀に邪として存在する魔物もいるが魔物は魔力体であり、霊獣と似た性質を持つ。




「ねえ。村に行きましょう!ほら霊獣のみんなも!」


「すまんエヒナ。今からあの吸血鬼のところに行かなきゃいけないんだ」


「え、う、うん。そうなんだ」


「それでここからさらに進んだ場所に行きたいんだが案内を頼みたい」


「そ、そう、ね」



 なんだかエヒナの様子がおかしい。それになんだか後ろの霊獣たちの様子も変だ。俺なんか変なこと言ったか。と思いながらエヒナをなんとかなだめようとすること数時間後。ついに調子を戻したので俺たちはこの海界の森林の入り口から出口へ向かうため案内をしてもらうことになった。



「ねーお腹へった」


「確かに、そうだな。飯でも食いに行くか」


「えー!やったー!!」


「それじゃあ案内するからついて来て!!」



 エヒナが元気よく泳ぎ始めると俺たちはなんとか追いつくために必死に魔法を使ってエヒナのスピードに合わせた。エヒナのスピードは神獣、幻獣、霊獣の中でも一際目早く、地上で最速がフェンリルなら、海での最速はまず間違いなく人魚族のエヒナだろう。



そうして俺たちは必死に食らいついて行くようにエヒナの後を追いながら海中神殿へとやってくることが出来た。中は白がメインの色で飾られており、中の装飾は海の物ばかりだった。



「これは、これは神獣様が来るなんて全く何年ぶりじゃろうか」


「婆さんあんた老けたな」


「あんたと一緒にしないでおくれ。それで要件はなんだい?」


「海森を越えて、あの吸血鬼に」



 それを婆さんに話すと婆さんは固まる。葛藤しているのか何か意味や裏があるのかをきっと考えているのだろう。この婆さんは元ここの守護者だから。



「分かった。だがあんた転移魔法で行けるんじゃないの?」


「う。それが行けなくなっててなんでかしんねえけど」


「はー。あんたは相変わらず器用貧乏だよね」


「まあいいか。他のみんなにも神獣様が来たことを伝えな!」



 護衛についているであろう人魚の騎士らしき人物が下がり門を開ける。するとそこからは視界が大いに変わる。そこには国があった。広大で自然豊かな大地があった。



「相変わらずすげえな。海で農業が出来るなんてよ」


「それはあんたとこのベヒモス様のお陰じゃよ」


「ん?あいつもしかして過去に来てたのか」


「そうさ。まだ魔道王様がいた時にこっそりと土壌を整えてもらったのさ」



 カバリオあいつあの時に寝てたりとか色々してたが1人であそこまで行ってたのか。そうだとしたら他の奴らも来てたのか。



「そうか。あいつがか」


「それでどうする気だい。あの吸血鬼に会うなんて」


「力を貸してもらう。もちろんただでとは言わないが」


「正気かい?」


「ああ」



 少しだけ婆さんが悩むような素振りを見せるとそのまま後ろにいた従者だろうか屈強な戦士が前に現れるとそのまま何か宝箱のような物を持ってくるとそこから何かを取り出した。



「地図じゃ。行ってくるなら良いがくれぐれも無理はするでないぞ」


「ああ。そういう婆さんもな」


「何をさっさと行こうとしておるんじゃ。これが物語の英雄だったら英雄失格じゃ」



なんだこの婆さんまるでここに引き止めて起きたい理由でもあるかのようなことを言うじゃねえか。何やら怪しいが怪しい対象がこの婆さんだけあってほっとけねえ。



「最近の魔神の尖兵の残党がおるもんでなそれをなんとかしてくれんか」


「は?待て!!待て!!どうしてここにいる?!」


「おそらくじゃがあの法神の仕業じゃろな」



 法神。あいつは確かあの時代に倒したはずだろ。それに今は壊れた神剣の一つで法神剣ゲセト。万物の法則を塗り替えたり、事象をなかったことにや存在を消したり出来る最強の神の一柱だったはずだが。蘇るなんてことがありえるのか?いや、そもそもあいつは尖兵を送ったりしない。ということはつまり。



「法神は死んだ。だがあやつは最初で最後にに尖兵を作り出し、今は封印しておるが時期に目を覚ますじゃろう」


「っ!あいつのところに行ってる暇じゃねえぞ。それ」


「しかし、お主。()()なったの」


「は?」


「ほれ、久々に手合わせをしてやるから人型になってかかってこい」



 このババアさっきから殺気が薄くなっていると思ったら急に上げてくるじゃねえか。それに俺が弱くなった?そんなことがあるか。記憶は完全に戻ってるんだぞ。それに前と違って今は神盾だってある。あのあの神剣遣いにだって別に負けた訳でもねえし。



ババアが護衛から槍を受け取るとそのまま俺に向かって突撃してくる。それを人型になって刀を取り出すとそのまま一気に刀で弾く。しかし、弾いたと思った瞬間にそのまま槍が頭の上からまるで分身でもしたようにいくつもの槍が襲う。



「海の槍・海蓮」


「空の太刀・絶空」



 すべて避けきることが出来ないので絶空で一気に弾き飛ばしその瞬間に抜刀術で一気に近づき縮地で距離を縮める。するとそのまま水が急に槍に変わるとそのまま俺の身体を貫こうとする。



一瞬で竜鱗を一部分だけ出すとそのままそれを防ぎその間に来る婆さんの攻撃を警戒する。けど一瞬で気配が消えすぐに探知魔法で探知する。しかし、人魚族の族長だけあって流石に海の使い方が分かってる。



「海魔法・海王竜の咆哮!!」


「空間魔法・空絶!!」



 流石に真空状態なら水でも動けねえだろう。それに空間魔法でそもそも空間自体を無くしてるんだこれで壊れるわけ。



海王竜の咆哮を確かに止めているはずなのにさっきから嫌な予感がしやがる。まるでゴリゴリと少しずつ空間から這い上がってくるようなそんな感じだ。少しずつ確かに削られて行くのを感じると咄嗟にに魔力障壁じゃなくて結界魔法の切り替える。



「弱いぞ!空!お主兄妹の中でも一番弱いぞ!!」


「耄碌したか婆さん!空間から削ったって関係ねえよ」



 ましてやこの空間魔法を使っている間は空間認識能力が飛躍して上がって頭に空間の情報が入ってくるんだからな!!



「甘い!」


「ガハ!」



 俺の首元に空間が割れるとそのままそこから大量の圧縮された水が俺を襲う。急いでそれを結界魔法で閉じようとするがすぐに水の勢いで壊れていく。それが直撃するとそのまま婆さんの魚を捕まえるようなあの三本の尖った奴がUの字になって、その真ん中ぐらいに一本尖ってる武器で突き刺してくる。それを引き抜こうとするとその武器の特性なのか一回刺さると抜けなった。



おそらくだがこれは幻獣特性の武器なのもあるが、あの婆さんこの武器に反しをつけてあって引き抜けねえじゃねえか。しかもこれ普通の治癒魔法で直せねえ奴だし。



「婆さんしっかり本気だな!!」


「そうかい。これ()()で本気って言うなんてね」


「じゃあこっからが本気だ!!」



 俺は時間魔法で今まで消費した魔力を一気に巻き戻す。それを魔術で制御して、魔法式に変換してすぐにあるものを取り出すためにその術式を空間魔法で収納しているそれを取り出す。



「月剣星照(ルナルーナ)



 魔法式から現れたのはセシルが作った太陽の片割れである対の剣。月の核からこの星で一番の鍛冶士が人生を賭けて作った最強の一太刀。それを掴むとすぐに自分の魔力回路や魔法回路、精霊回路と接続される。



「結界魔法・夜の終わらない世界」


「これは」



 結界が発動されるとその瞬間にこのずっと明るいはずの世界に暗闇が訪れる。それによって世界の一部にシミのようなものが出来る。従来の結界魔法なら常に星からシミと判断された場合には大量の魔力を消費しなければならないがこの剣があるからそれも必要がなかった。



完全に結界が発動するとそこにはさっきまであった海が無くなり、足下には灰色の大地があった。風もなにもない世界だが確かに分かるのはここは擬似的とはいえ仮にも月の上。重力ももちろんあの星とは違うし、もちろん魔法や魔術だって全然使える。



「空剣・鳴切」



 俺はすぐに転移じゃなくて仙術で目の前まで一瞬で移動すると婆さんの前に現れるとすぐに槍が飛んでくるのでそれを避けず軽くなぎ払うと効力を失いそのまま下に落ちる。そしてその一瞬の間に縮小魔法で小さくしておいた幻想幻武アジダエールをナイフぐらいのサイズにするとそのままそれを真風魔法で速度を上げる。



「?!まさか影魔法で音を消したね」


「そうだよ!これでどうだ!!」


「海の槍・絶槍ラドニトン」



 婆さん中心に一本一本に即死級の攻撃力が備わった状態の槍が幾つも飛んでくるとそのまま空間魔法で次層をずらすとそのまま真っ直ぐ影魔法で作った分身に行かせると上から俺は攻撃をする。



「空剣・天鏵」



 婆さんがその分身を貫くとそのまま魔力で視界を覆うとその状態で剣を振り下ろす。



「婆さん。俺の勝ちだ」


「ああ。しっかりと強くなってたよ」



 婆さんはあの後一瞬でこっちを捉えたけど視界を覆われたせいで一瞬の判断が出来なくてその隙を突いてなんとか勝つことが出来た。そして俺の強さを改めて実感することが出来た。俺の強さは全属性を扱うことが出来ること。だけど決してそれは本職には適わないとう訳ではないということ。



 足りないなら誰かと手を取り合うように俺も自分が使える魔術や魔法を使って足りないところを補うことが出来るから。



「空さん!!」


「空!!心配したのよ!最後の攻撃で槍で刺されたから」


「俺は仮にも神獣だぜ。負けるかよ」



 俺はエヒナにそれを言うと抱きつかれるが別に離す気がなかった。この何年という時間も会えてなかったんだ。これくらいは許してくれよ。ティア。






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