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その剣は詩と共に  作者: ぐんそう
二章 道端に綺麗な花が咲いていたんだ。わかるだろ?それが絶望さ。
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5

「オーイオイオイオイ。オーイオイオイオイ」


「……」


 ラインハルトは体育座りで泣いている。

一刻も早くここから去りたい。いや、去ろう。

 エリックは歩を進めた。

その時、妙な殺気を感じたので素早く飛び退いた。


ゴォォォォン!!!


轟音。先程まで自分がいたところには巨大なクレーター。


「オーイオイオイオイ。オーイオイオイオイ」


 ラインハルトを見る。先程と変わらない。が、その近くに巨大なハンマーが捨てられていた。


「……」


 走る。そう決めた。が、走りだそうとしたその瞬間、風切り音を鳴らしながら何か鋭利な物が耳のすぐ横を通りすぎた。

 その何かの進行方向に運悪くいた動物に刺さる。

刺さった瞬間、

紫の煙をあげながら動物が動かなくなってしまった。


「オーイオイオイオイ。オーイオイオイオイ」


 相変わらず、ラインハルトは体育座りで泣いている。

しかし、その傍らにはダーツが数本捨てられていた。


「……」


ゴス!!!!


「痛いじゃないですか」


 取り敢えず、角材でひっぱたいた。


「殺す気か? 」


「そんなまさか! 連れてってくれるのですね!? 」


ゴス!!!!


 更に遠慮なくぶちかます。


ガラガラガラガラ。


(ん? )


 ぶちかましたその衝撃でラインハルトのマントから様々なものが落ちていく。


ナイフ、短剣、薬物、鈍器etc.


「やぁ、ラインハルト。気が変わったのさ! 素晴らしい吟遊詩人と共に魔王を倒したい!ってね! 」


「そうでございましょう! 勇者様の傍に立ち、その栄光を称えるサーガを作り出すことこそ私の使命!天啓でございます! 」


「はっは!仲良くやろうじゃないか! 」


「勿論でございます! 」


(死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ)


(これは面白いことになりそうです)


 こうして、勇者エリックのパーティーに吟遊詩人が加入した。



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