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その剣は詩と共に  作者: ぐんそう
一章 勇者誕生!
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2

「母さん、就活にいってくる」


 階段を降りてリビングにいる母に一言。玄関へ向かう。食事中の母の箸が落ちる音が聞こえた。


 ああ、久しぶりの外だ。日射しが柔らかく感じる。乗り合い馬車に揺られること三十分程。王城についた。橋を渡りその先には城門がある。


「あのぅ、すんません。これ見てきたんすけど」


 エリックは募集の紙を門番に見せた。


「ん。ああ、通れ」


 すんなりと通される。おかしいな。もっと色々、めんどくさかったような。

 昔の記憶によると城内に入るには小一時間かかったはずだ。

 不思議に思いつつも歩を進めていく。


《面接会場はこちら》


 案内標識を辿って進んでいく。受付があった。


「お早う御座います。勇者様候補の方でしょうか? 」


「え? はい」


 エリックは履歴書と募集要綱?を渡した。


「承りました。では、そこにお掛け下さい。間もなく案内係が参りますので」


 受付嬢がそういって番号札を手渡してきた。


(取り敢えず、説明会だよな。普通。)


「12番、エリック・スタンフィールド様」


――きた。いつも以上に背筋を伸ばして案内係のおねーさんについていく。


(説明会といえど、ちゃんとせねば。見られてるはずだしな)


「それではお入り下さい」


「え? 」


 聞き返したには訳がある。案内係が促してる扉はやたら大きく、やたら豪奢である。


「あの……え? 」


「はい。え? 」


「ここ? 」


「オフコース」


 ここらしい。ま、まぁ、豪華な説明会場かもしれないし。


(ままよ!!!!)


 ヤケクソ気味にエリックは扉を開いたのだった。



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