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やっぱりそうだったんだ

「さて、この部屋で測定するんじゃが。お主等は同村の仲の良い者同士のようじゃが属性値を知られたくないとはないかのう?」


「僕は知られても構わないです」


「俺もこの2人なら問題ないです」


 僕等の横でニコニコして様子を見ていた蒼麗に。


「蒼麗、お主には最初手本で測定するが構わんか?」


「ん~と、それってのは属性値を教えるって事ですね?ん~・・・秘密にしてミステリアスっぽくしたかったけど仕方ないか」


 ミステリアスって・・・

 ・・・蒼麗は一体どうなりたいんだろう・・・目指してる所が予測付かないや。

 誰かおせーて下さい。

 いや、マジで頼む。

 そんな内心頭を抱えてる僕をよそに蒼麗は部屋に描かれている方陣の中心に行く。

 

 この部屋は6m四方程の大きさで中心を起点に4m四方の八芒星が描かれている。

 そして中心と八芒星のそれぞれの頂点に直径30cm程の円が描かれている。

 蒼麗が八芒星の中心の円に立った時。


「ジンと剛義。右と左に分かれて立ってくれんかのう?」


 言われた通りに左右に分かれる。

 この辺り?


「ジン、もう少し儂寄りで方陣の外側で、剛義はもう1歩前に」


 この辺り?

 これは、方陣を正三角形で囲む位置だな。


「ふむ、これでよかろう。その位置を忘れんようにのう。本当は4人で囲むのが良いんじゃが、3人でもなんとかなるでの」


「囲むのにはどんな意味があるんですか?」


 ウェザ曰く

 方陣を数人で囲んで結界を張り外部からエネルギーの入るのを防いで正確な属性値を測定するためだそうだ。

 地下だからエネルギー自体は土以外はあまり無いそうなのだけど、念には念を入れて結界を張る。

 今回、僕と剛義は結界の張り方が分からないから接続点の役割をする為に、この場所に立ってる。


「でわ始めるかのう・・・、結界は張った、ほれ蒼麗、自前の発動魔晶で方陣を起動せい」


 結界張ってあるの?

 なんも変わった所はないんだけど?

 僕と剛義がキョロキョロ辺りを見渡した。


「カッカッカ、漂ってるエネルギーの流入を防ぐだけじゃから強固な結界は必要ないんじゃよ。じゃから見えもしなければ触れる事もできん」


 そうなのか?

 結界って物を見てみたかったな。

 残念。


「それじゃやりますねー」


 そう言って方陣を発動させると。

 方陣の2箇所の頂点の円が光始めた。

 紫と黒い光だ。

 光は時間の経過と共に強さを増していく。

 これ以上は光らない所まで来ると円の中に数字が表示された。


「ふむ・・・やはり凄い数値じゃのう。しかも以前より増えておる」


 その数値は、紫が88、黒が35。


「はははは、何でなんですかね?私は特別な事なんてやってないんだけどな」


「言い方は悪いがの、異常と言っていいレベルじゃぞ」


「あっ!先生!!乙女に向かって異常ってヒドイ!」


 適性属性が2~3個出るのは普通なのだ。

 異常って言うのは88って数値。

 体内に1属性宿している魔人で50前後、その他の人種ひとしゅが高くても30前後が平均値。

 それを遥かに上回る88ってのは属性値を上げる修練をしてもまず辿り着けない数値だと言う。

 しかも、紫は雷属性。

 修練で上げるのも難しい属性になっている。

 昔から『お姉ちゃんって凄いな』って思っていたけど・・・マジで逸材だったのか。


「カッカッカ、すまんすまん。・・・後は方陣の生成ができれば言う事無しなんじゃがのう」


「ぁぅ・・・がむばります・・・」


「カッカッカ、さて次はどっちが測定すんじゃ?」


 3人が近寄りヒソヒソと相談を始める。

 もちろん悪巧みの相談だ。


「あのさー、先生をビックリさせない?」


「それ、面白そうだな」


「なら先に剛義君の測定だね。ジン君は加護を貰ってるじゃない、きっと数値も凄いことになってると思うんだ」


「確かにそうだな、腰抜かしたりして」


「僕、自分の数値なら大体は知ってるよ?」


「そうなの?先生ビックリすると思う?」


「・・・お姉ちゃん以上に異常だと思う」


「そうなのか?ジン、どんな感じなんだ?」


「それは、お楽しみにだよ」


 勿体付けて剛義に中央の円に行かせた。

 中央まで行くとウェザ先生が剛義に何かを投げてよこした。


「それを使うのじゃ、発動魔晶じゃよ。それを持って『発動』と念じれば方陣が起動するのじゃ。蒼麗、ジン、位置に着くのじゃ」


 僕等が位置に着き剛義が念じ始めると方陣が光始めた。

 剛義の結果は・・・

 茶85赤23だった。


「なんじゃと!!85じゃと!!・・・どうなっておるのじゃ」


 剛義は土属性が85だった。

 これまた平均を大きく上まってウェザ先生は軽く混乱を来すほどビックリしてる。

 ウェザ先生だけじゃない、僕も蒼麗も、当の本人の剛義もビックリしている。


「ご、剛義君も属性値凄かったんだね、・・・ビックリだよ」


「ホントだよ、85って凄いよ!」


「お、おう。俺もビックリしてる。土の魔晶なんて触る機会が無かったから知らなかったよ」


「き、北の村とはこんな規格外ればかりなのか?」


「え~?いったって普通の村だとおもいますよ?ジン君、剛義君、なんか違う所あるのかな?」


「ない・・・と思うけどな?」


「ねーと思うな」


「そ、そうか・・・今度行ってみようかのう?」


「それなら休暇の時に行きましょうよ。私達で案内しますよ」


「うむ、そうじゃのう、その時は頼むとしよう。それでは、ジンを測定しようかの」


 剛義と入れ替わりに発動魔晶を受け取り中央の円に入る。

 ウェザ先生の合図と共に念じ始める・・・

 そして光出す方陣。

 全ての方陣の頂点の円が。

 そこ以外にも中心の円と方陣の直線に空いていた不自然なスペースも3箇所光出した。


「っ!」

「なっ!」

「こ・・・こ、これは・・・」


 うん、目論見通りだ!

 皆驚いてる、何か勝った気分だ。

 にしても・・・やっぱり成長期に入ったばかりだから、まだ数値は低いか。

 赤=火39

 青=水64

 緑=風64

 茶=土39

 白=冷39

 紫=雷39

 黄=光39

 黒=闇39。

 水と風は加護を貰ったから64、加護による増加は25って事か、結構増加するんだな。

 身体の成長が終われば75か、すごいな!

 しっかしそれにしても、口で全属性に属性値有りますよって言われても、今一ピンと来なかったけど。

 こういう風に方陣が全部光ってるのを見ると壮観だな、色とりどりだから華やかだし。

 これが見れただけでも測定して良かったっていえるよな。

 それで、だ。

 方陣の内側をゆっくり回りながら、何とも形容しがたい光を放ってる3つが秘密の属性か。

 これが何を司る属性だか分からないんだよな、当てずっぽうに定番って言える物を当てはめる事は出来そうなんだけど。

 感情・精神・生・死・時間・重力・空間とかが定番なんだろうけど・・・数が合わない。

 あの力を使えばヒント見たいのが分かるのかもしれないけど。

 う~ん・・・使いたくない。

 嫌われ街道まっしぐらは嫌だ。

 でも他に方法が・・・

 う~ん・・・

 ・・・

 ・・

 ・

 ん?

 何だこの数値は?

 100?

 3属性の数値を見ながら彼是あれこれ考えていたら、足元にも数字が小さく表示されているのを見つけた。

 その数値は100.

 11属性全部光らせたからパーフェクト!100点です!

 って・・・訳じゃないよな。

 違うとすると・・・12番目の属性?

 いや、これが『統』の力ってやつなのかな?

 でも、決めつけるにはヒントが少なすぎるな。

 

「ジン君?」


 1番最初に立ち直った?のは蒼麗だった。

 女は強し・・・なのかな?


「ん?」


「ジン君の言っていた通りだね・・・これは私達なんか目じゃない凄さだよ!」


 蒼麗は優しい。

 異常の一言で片づけてしまえば良いのに言葉を選んでくれている。

 

「ジン!お主・・・天才じゃったか!!」


 ウェザ先生が興奮してる。

 凄く興奮してる。

 天才だなんて大袈裟じゃないかな?


「先生?僕は凡人だと思いますけど?」


「何を言っちょる!儂は8属性全部が光る所何ぞ初めて見おったし中の未知属性が3個だと確信が持てたのも今の今じゃ!これを天に与えられし才能と言わずして何を指して言うんじゃ」


「でも、全部を使いこなす自信なんてありませんよ、だから2人みたいに特化の方がよっぽど天才だと思いますけど」


「特化も確かに天才じゃ。じゃがの、天才じゃからと言って修練を怠る者は愚者と言うのじゃ。修練を重ね秀才にもなった者が勝者となるのじゃ。使いこなせるかどうかは今後の修練次第じゃ。今は自分の可能性の大きさを喜ぶのじゃ」


「そういうものなんですね。・・・そうだ、可能性と言えば、この数値はまだ伸びますよ。属性値は身体の成長が止まるまで伸びると聞きました」


「そうなのか?俺もまだ伸びるのか?」


「成長で伸びるの?それなら、何にもしてなくても数値が増えるのは当然だね」


「なんか90を軽く超えそうだよな」


「だねー90以上って異常だって自分でも思っちゃうな。なんかさ、あの時ジン君が異常者扱いされてた気持ちがちょっとだけ分かる気がする」


「そう・・・だな。自分がそうなってみると理解できる気がするな」


「これは3人の秘密だね」


「だな」


「うん」


「そこにもう1人加えてやって欲しい者が居るんじゃが。儂の孫なんじゃがお主等同様90超えになるじゃろうからのう」


 突出した11人の内、最低2人と元の年齢の16までに出会う。

 あいつはそう言っていた。

 剛義も蒼麗もその11人だろう。

 それ以外にももう1人?


「へ~先生のお孫さんも私達と同類なんだ、名前は何ていうんです?」


「ウェンじゃ。今年入学じゃからジンや剛義と同い年じゃな。あ奴も魔術科に来るからその時にでも紹介しよう。もっともあ奴の方からお主等に接触する可能性のが高いかも知れんのう。見る目だけは確かじゃからの」


「見る目だけ?・・・癖が強いのかな?」


「あはははは、癖って言ったら2人も濃いと思うけど?」


「何を言う!姉ちゃんもかなり濃いんじゃないのか?」


「・・・あら?・・・剛義君?」


 蒼麗は一瞬で雰囲気をガラリと変えた。

 にこやかな笑みから優しさと冷酷さが入れ替わった様な雰囲気になっている。


「私に喧嘩を売ってるのかな?入学祝いに安く買ってあげようか?」


「いや!売ってません!買わないで下さい!ごめんなさい!」

 

 剛義・・・

 謝る位なら言うなよ。

 そゆとこは成長しないんだな。

 剛義の醜態で皆笑い、その場が和んだところでお開きとなった。


 夕食後に朝に出来なかった剣術の日課を寄宿舎近くでこなして就寝となった。

 明日は土曜日。

 学校は基本休みだ、勤勉な人は専科に励むそうだが。

 僕等は燕楼の見学に出かけるつもりだ。


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