関わり
国内暴力事件が終結させられてからの日本の状況はめまぐるしくなっていた。
暴力事件の加害者は皆精神状態の変化が激しいことから対応にも様々な対応方法が上げられたが何一つこれと言った解決策が見当たらずにいた。
私から見れば加害者、というよりは被害者ではあるし。
幸いとしたことと言えば軽傷者は5桁を超えていたものの重傷者、死者は誰一人見られていなかったことだ。
ピッ
家の中適当につけていたテレビのニュースを消す。
それにしてももう一人の私は未だに姿を見せてはいなかった。
未だに状態がよろしくない。
「なぁ。私の心境もわかってはいるんだろ…?」
返答のないと分かっている事を1人思わず呟いてしまう。
ホントに早く立ち直れよ…
「なぁ、ラム」
部屋に戻りラムに話しかける。
「ラム?」
「おーい?ラムってば?」
「ん?あぁ、わりぃ。なんだ?」
三度呼んだところでやっとラムが姿を現した。
「どうしたんだい?」
「わりぃ。少しぼーっとしてただけだよ。それより何か用か?」
「いや…なんでも…ないよ」
相談しようとしていたことがあったが今のラムの様子を見たらする気が無くなってしまった。
やれやれ、全く。
寂しいじゃないか。
「よぉ、文太」
「あぁ、おはよう。高林」
「久しぶりじゃんか」
国内暴力事件を止めるためにも休学していた為にも学校に来るのは久しぶりとなった。
「何してたんだよ?一体?」
「ちょっと…ね…」
営業スマイルで言う。
「そっか…」
なぜだか私の顔を見て高林の顔はシュンとしている。
「ところで兄さんの方は…ってその様子じゃまだ分かってないか」
「あぁ。まだどこにいるのかも分かっていないよ」
「そっか…」
「おーい、お前ら席につけ。朝礼始めんぞー」
担任が教卓に立ち言う。久しぶりの登校に担任はこちらを見て一瞬目が合った気がしたが何事も無かったように朝礼を始めた。
「あ、あの…文太君」
お昼休み。今日は女子たちも関わってこないでいたのになぜか今頃女の子の声が掛かる。
「あ、はい。どうかしましたか?」
営業スマイルで反応する。
全く。私ってば本当にモテるんだから…
「あ、あの…みんな文太君の様子がおかしいって…それで…あのっ」
何やらたどたどしい。
顔を見てみると…側には織本さんがいた。
「みんなが様子を見てこいって…」
織本さんの後ろを見ると何人かのクラスメイト立ちが隠れて…まぁ隠れきれてないがこちらを見ていた。
「なるほど。そういうことでしたか」
「うん…それで…あのね。元気を…」
やれやれ、全く。ありがたい。
「大丈夫ですよ。ありがとうございます」
私の言葉を聞いたのか、私の顔を見てなのかは分からないが織本さんの表情が緩んだ。
「それより、クラスメイト達に呼ばれるってことは…あの後問題無く友好関係も進んでいるようですね」
「うん…文太君のお陰で話しやすくもなったし…ちょっと話題とか久しぶりに話すのは大変だったけど…」
言いながらも笑顔でこちらを見てくる。
「でも勇気が必要でしたでしょうに。よく頑張りましたね」
「う、うん…これも…文太君のお陰、だよ?」
顔を真っ赤にして言う織本さん。
やれやれ、全く。
私も頑張らないとな。
「なぁ。文太」
放課後。高林が話しかけてくる。
「あぁ。高林。今日は授業にでているところを一度も見かけていなかったけど何していたんだい?」
今日1日高林は授業に出ていなかった。
昼休みも見かけず今やっと私の前に姿を現した。
「ちょっとな。なぁ。今から付き合えよ」
「え?急にどうしたん」
「いいから」
私が話している途中にも関わらず高林は私の腕を引っ張りそのまま教室を出る。
ここまで強引な高林を見たことがない。
一体、どうしたんだろうか…?




