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終
・・・そうして僕は夢から覚めた。
ただあれが夢だったのか現実だってのかは頭が混乱してわからない。あれが現実だとしたら僕はこの世界に戻ってきたことになる。
あの皆が消えたと思っていた世界は、神が創り出した幻だったらしい。らしいというのは、神に教えられた気がするのだが僕にはその記憶が曖昧なのだ。この曖昧さは仕方がないのだろう。あまり僕が神とのことを覚えていると神にとって支障が起こるのだと思う。
それに僕自身が変におかしくなりそうだ。事実、あの世界が夢だったのか現実だったのかわからなくなっているのだから。もう神に会うことは無いのだろうか?そして今まであったこと全てが消え去りまた僕の頭に残っている神という存在も消えかかっている。
これから僕は普通に生きていくのだろう。
そして、この世界が神により消されないように生きていく。
ただそれだけだ。




