毒親育ち2回目の人生
毒親に育てられ、学校ではいじめに遭い、それでも必死に生きてきた。
「頑張れば報われる。」
そんな言葉を信じていたけれど、現実は違った。
何一つ報われないまま、僕は人生を終えた。
死んで最初に向かったのは、神様のところだった。
「僕、そんなに悪いことしました?」
そう文句を言った僕に、神様はもう一度だけ人生をやり直す機会をくれた。
今度こそ、この人生を自分の思い通りに生きる。
そう誓って、僕は二度目の人生を始めた。
産声をあげた。
僕は二度目の人生を受けた。
今回こそ目的を果たす。
そのためなら何十年だって待てる。
そんなことを考えながら母親の腕の中で燃えていた。
……でも、どこか違和感がある。
母親の顔。
父親の顔。
どこかで見たことがある。
しばらくして思い出した。
前世で僕をいじめていた、あいつだ。
その子供として生まれ変わったらしい。
……神様。なんか嫌な顔だと思っていたらそういうわけか。面白いじゃん。
これ、僕じゃなかったら泣いてますよ?
ムカつくことに、あいつは昔から顔だけは良かった。
だから僕も、それなりの顔に生まれたんだろう。
……と思って鏡を見た。
目が大きすぎる。
なんだか猿みたいだ。
まあ、いい。
僕の目的は復讐だ。
急ぐ必要なんてない。
赤ん坊には時間がたっぷりある。
どうやってこの人生を楽しもうか。
そう考えるだけで、自然と口元がゆるんだ。
母は優しく笑う。
「この子、よく笑うわね。」
違う。
僕は笑っているんじゃない。
復讐を想像して、笑っているんだ。




