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生産職の戦闘狂(打ち切り)  作者: deftmikan
イグニスタントシティ
25/41

EP21 クランの体制

 カイに呼び出しを食らった為、広場に来ている。


「おお、来たか」


「おう、来たぞ」


 今日はメイも来ている。メイはエルフを選択していた。俺と同じ道を歩むなよ、姉よ。


「じゃあ、ちょっとこっち来てくれ」


 カイの先導に従って歩く。


 暫く歩くと、店の前に来た。


 純喫茶【神がかった飯】


 無いわー...流石にこれは無いわー...

 飼い犬にいぬっていう名前つけるのと同じぐらいネーミングセンス無いわー...


「大丈夫だ。飯は保証する」


 入店すると、白を基調とした制服を着た店員が出迎えてくれた。


 この店は席と席の間を壁で区切ってある。所謂個室ってやつかな?


 注文を決める。俺はクリームソーダを、メイはカフェラテを、カイはコーヒーを注文する。


「お前のそれ飲んだらめっちゃ太りそうだな」


「余計なお世話だぞ、カイ。そもそも、ここはゲームなんだから太るとか無いだろう。あとそれ、女性に言ったらすげぇ失礼だからやめとけ」


「はいはい...それより、今回の本題に入ろう。今日集まって貰った理由は...これだ!」


 少し溜めた後に、『ギルド内での階級とか役割分担とかルールとか拠点とかの会議』と書かれた紙を取り出す。


「現在、我がギルド『錬金軍隊(アルケミス・アーミー)』は、形だけで存在しているクランだ。ほとんど活動を行っていない。

 だから、階級とか役割分担とかルールとかを決めたいんだ。

 ちなみに、制服は軍服で決まっている」


「おいちょっと待ったなんでだ。いつ決めたそんなこと」


「軍隊ってクラン名だから軍服以外無いだろう」


「そうはならんだろ」


「なってるだろうが」


 そんなやり取りを、俺の姉が冷ややかな目で見つめている。いや、こいつが事の発端なんだよ。俺は悪くない。


「役割分担ってあるけど、魔法、生産、戦闘で分けたらどうかしら。

 丁度、そのスキルを取得してるメンバーが三人集合してる訳だし、私たちがそれぞれの役割のトップになったらどう?」


「「お前、天才か?」」


 流石高校生。身体に関すること以外は優秀だ。

 そして、注文したメニューが届いた。早速クリームソーダを飲む。


「これ、美味いな」


「そうだろう、そうだろう!」


「なんでお前が得意げなんだよ...」


 店主が得意げなのはわかるけどさ。


「じゃあ、役割分担は決まったし、次は階級とルールと拠点だが、階級は大佐とか少佐みたいな感じで強さで決めて良いな?」


「マジの軍隊みたいだな。賛成」


「私も賛成」


 満場一致で賛成で決まった。


「よし、次は拠点の位置を決めよう。

 拠点は何時でも何処でも建てれるから、正直何処でも良い。戦闘員への補給や、水の回収が簡単な場所の方が良いとは思うが」


「そもそも、地図が無いから拠点とか決めにくいよな。測量とかして地図でも作るか?」


「良いわね、それ。やる人の気力が続くかはさておいて」


「伊能忠敬は徒歩で日本を測量したんだ。俺たちにも出来るだろ。あと、メンバー多いから人海戦術が使える」


 そうか。人海戦術もあったか。

 ちなみに、あの時からメンバーは増え、現在は600人を突破した。スレは三つ目を迎えた。


「拠点はまた後日決めるとして、次はルールだが...はっきり言って言うこと無くね?」


「いや、あるだろ。なんかあるだろ」


「だってさ、このゲームで何かを縛るとかするのはマナー違反だと思うんだよ。自由を謳ってるゲームだし」


「そんなの公式の説明文に書かれてあった覚えは無いが」


「とにかく、俺は『荒らしを禁止する』と『制服を着ろ』だけで良いと思う」


 考えてみればそうだ。人の行動を縛ってなんになる。それだったらマナーを最低限守れで良い。


「じゃあ、それだけで決まり事良いか」


「制服の制作を頼んだ。出来ればお前のやつと同じデザインの奴」


 俺、裁縫とか出来ないんだが...メンバーに出来るやつ居るかな?


 この後、めっちゃケーキとかスイーツ類を食べた。すっげぇ美味しかった。




 *




 裁縫スキルというものがあるらしい。コレの取得方法は、裁縫をやるだけらしい。

 布と糸と、裁縫セットを道具屋で買う。道具屋にしては大分品揃えが良すぎるが気にしない気にしない。


「鍛治とか錬金術とか魔術付与の次は裁縫か。頑張れ」


 と、ジョーンに応援された。ヤーさんな顔してる奴に言われてもなぁ...


 工房に帰って、テキトーなバッグでも作ろうかと思う。手提げ袋みたいなやつ。

 メジャーで大きさとかを決め、チャコペンで印をつける。チャコペンなんて小学生以来だな。

 ハサミで大きさチャコペンの印に従って切り、針で縫っていく。糸通しが無くても糸を通すのにかなり苦労した。


 《新しいスキルを獲得しました》


 完成した時と同時に、システムメッセージが頭の中に響く。

 ステータスを確認すると、裁縫スキルがスキル一覧に追加されていた。なけなしのポイントを割り振って裁縫レベルを上げる。


 試しにもう一度同じバッグを作ってみる。今度はチャコペンで印を付けずとも切る場所がわかったり、大きさがメジャーを使わずともわかるようになった。すげぇなスキル。


「あの...裁縫なら私がやりましょうか?」


 幽霊一家の一人、アイラがそう言ってきた。そういえばこいつのスペックを知らないな。


「鑑定」




 名前:アイラ

 性別:女

 種族:グレートゴースト

 △特性

 物理攻撃無効

 魔術攻撃10%多くダメージを受ける


 △基礎ステータス


 lv10


 体力:80

 魔力:400

 筋力:100

 敏捷:200

 防御:20

 知力:200


 △所持スキル


 裁縫lv.50

 ポルターガイストlv.10

 料理lv.20

 清掃lv.20


 称号:無し

 装備:無し




 スペック高っ。レベル10って結構高いな。


「じゃあ、頼む。

 デザインは、俺のこの軍服を質素にしたものを一つ。これを見本に俺がクランのメンバーに作らせる。素材は...今から買ってくる。

 ちょっと待っててくれ」


 カイとメイには遺跡からとってきた軍服を着せたい。メンバーと遺跡に潜るか。


「わかりました」




「ただいま」


 素材をギルドから取り寄せて来た。

 ウン十万とかするクイーンなんたらアラクネアとか言うやつの糸を一トン買ってきた。

 鑑定スキル曰く、コイツは丈夫で魔力を通しやすくて魔術を付与すると効果が1.5倍になるとの事。


 これで服を作ってもらう。


 一応機織り機とか裁縫に関係しそうな道具も買ってきた。

 0が2個消えたが、気にしない気にしない。手榴弾を売ればまた儲けが出る。


「機織り機とか買ってきたけど、どこ置けばいい?」


「ここにお願いします」


 彼女が指定する場所に設置する。

 なかなかにもデカい。


「あ、そうそう。これ、素材ね」


 一トン分のアラクネアの糸をインベントリから取り出す。


「これは...随分と高価な素材を...」


「どれくらい必要なのか分かんなくって...

 完成したら言ってね」


「わかりました」


 俺は一旦部屋を後にする。


 あの糸の特性に、魔術付与の効果を上げるというものがあった。これを活かしたい。

 俺は魔術付与というスキルは持っているが、付与魔術の方は持っていない。

 付与魔術は、主に武具や道具に付与するための魔術だ。魔術付与スキルは魔術を付与するだけだ。


 まあ、そんな訳で付与魔術を獲得しにいく。

 あのときに獲得しておけば良かった...

 攻略サイトを立ち上げ、付与魔術の獲得方法を調べる。




 付与魔術の獲得方法

 身体魔術をlv30にし、魔術付与スキルをlv30にする事で獲得可能。付与魔術が付与された魔道具で殺されても獲得可能。しかし、極めて低確率である。




 ほうほう。

 ちなみに身体魔術はどうやって入手すんだ?




 身体魔術の獲得方法

 身体魔術が付与された魔道具で殺される事で、獲得可能。しかし、極めて低確率である。

 魔力を全身に巡らせても獲得可能。全身に巡らせるには、魔力のステータスが300以上でないと不可能。




 なるほど。今からでも出来るな。レベル上げをする必要がありそうだ。

 遺跡でレベル上げは遺跡でしよう。ついでに、カイとメイの分の軍服を用意したい。




 *




 ガシャン


 金属と金属がとぶつかる音を立てながら、機械が倒れる。

 この機械共は余裕で倒せるようになった。


 レベルはなかなか上がらない。この辺の連中が弱いからだろう。


 もっと奥に進む。




 ドゴッ


 急に壁が崩れ、吹き飛ぶ瓦礫を縮地で避ける。


 崩れた壁の向こう側には、黒く光る紫色の金属に覆われた、巨大な龍が眼球を光らせていた。

 口が開き、口のなかに赤色に光る球体が現れる。そこに何かしらのエネルギーが吸い込まれるようなエフェクトが見える。龍の身体中には赤いネオンが走る。


 これ、やばいやつ――

ストックの量が非常に少なくなっている為、EP22とEP23を投稿したらしばらく投稿が止まります。すみません。


2024/7/13

アイラのステータスを変更しました。

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