EP20 新スキル獲得
出立の準備を始める。
イグニスタントシティは名前からして、多分炎とかそういう系のモンスターが出る可能性が高い。
だから、水魔術か氷魔術を使いたい。このスキルを入手するアテはある。
検索エンジンを立ち上げ、攻略サイトを開く。ゲームのメニュー画面から検索出来るのは非常に便利だ。素晴らしい。
『各魔法の獲得方法』と書かれたボタンを押し、水魔術と氷魔術の項目に移動する。
水魔術の獲得方法
溺死する。プレイヤーの魔法によって溺死させられても獲得不可。
川の中で溺死することを推奨する。
氷魔術の獲得方法
凍死する事で獲得可能と思われる。現在、凍死でいるフィールドが無い為、検証不可。プレイヤーの魔法によって凍死させられた場合でも獲得不可。
人前でダジャレを合計361回言う事で、獲得可能。この方法を使うと、氷雪魔術も獲得可能。称号「鋼のメンタル」「氷雪の魔術師(笑)」も獲得可能。そして、システムメッセージにも呆れられる。
全てのダジャレが滑らなければならない。
ロクな獲得方法が無い。
なんだよ、ダジャレを361回言うとか。おかしいでしょ。俺はそんな大量に言えないぞ。
そして、この方法で獲得した人が最低一人いるという事に驚きを感じざるを得ない。検証用にももう一人居るだろうから、少なくとも二人は獲得している。
マジか。よくやったなこんな苦行。
だが、こんな非現実的な方法で獲得はしない。ギャグを言って滑る苦しみは味わいたくない。
まずは、水魔術を獲得する。川なんてのが何処にあったかは覚えてないが、多分どっかにあるだろう。
*
初心者の森に来た。森と言えば、なんか神秘的な川。...だよな?
スライム発見。数週間ぶりだな。
君には魔石でお世話になってるね。
スライムの中に手を突っ込んで魔石を奪うと、スライムはドロドロに溶けた。
スライムの中冷たくて気持ちよかった。
暫くそうして森の中を歩いてると、川を発見する。近くには魚と、魚を獲る熊の姿がある。
...熊?
あの熊は、片方の目が潰れている。つまり、この前俺達が戦った熊だ。
制帽に付与された、鑑定を発動させる。
名前:グリー
性別:雄
種族:フォレストグリズリー
△状態
失明〔左目〕
△特性
筋力に500プラス
防御に1000プラス
体力に1000プラス
△基礎ステータス
lv30
体力:700(+1000)=1700
魔力:0
筋力:1000(+1000)=2000
敏捷:100
防御:1000(+500)=1500
知力:200
△所持スキル
△野生lv100
筋力上昇
急速再生
敏捷向上
防御上昇
体力上昇
△称号
ネームド、フィールドボス
装備:無し
...ハァ!?
俺たちこんなバケモンと勝負してたの!?しかも称号フィールドボスとかついてるし、バカみたいなやつじゃん。
目があった。
背筋がキュッとするような、凍るような殺意と共にこちらに猛スピードで突進してくる。毎度の如く、当たったら即死級の攻撃。俺は、縮地して攻撃を避け、木の裏に隠れる。
グリーは木に衝突してフラフラしている。
その隙に、俺は[蒸気機械変形]を発動し、身体強化用のパワードスーツと、機械翼を装着する。
グリーが居たはずの方を見ようとすると、グリーが左腕を上げて攻撃をする体勢になっていた。
機械翼で離陸し、間一髪で攻撃を避け、そのまま上かパイルバンカーを打ち込む。
バギィ
グリーの骨が折れるような音が鳴る。しかし、当たったのは頭ではなく腕。致命傷とは程遠い。
ガアアアアアアアアア
耳がキーンとする程うるさい咆哮。
口の中にファイヤーエクスプロージョンを付与した魔水晶を投げ、爆発せる。
しかし、タイミング悪く、口を閉じてしまった。
ドォン
伏せる間もなく、衝撃波をモロに喰らってしまった。
大きく後方に吹き飛ばされたが、機械翼を羽ばたかせ、木に自分が衝突しないようにしながら、減速する。
グリーは爆心地で腕や脚を振り回している。顔を見ると、両目を失っている様に見える。
機械翼の出力を最大にし、グリーに飛び掛る。
眉間にパイルバンカーを全力で叩き込む。
バキッ
グリーの頭に大きなダメージを与えれた。
全身から力が抜けた様にどすんと音を立てながら倒れる。
《フィールドボス【グリー】を討伐しました》
《レベルが上昇しました》
《レベルが上昇しました》
《レベルが上昇しました》
《レベルが上昇しました》
《レベルが上昇しました》
《新しい称号を獲得しました》
死体ともげた腕はグロくない様に黒い塵のエフェクトで処理されて見えている。俺がまだ13歳だからだろう。
燃えていない部分だけ切り取って素材にしようかと思ったが、刃物が無かったので諦めた。
ステータスの確認は後ででいいや。
ここで溺死すれば、水魔術を獲得できる。
今更だが、トンデモねぇ獲得方法だよな。デスして獲得するとか。NPCとか無理じゃん。NPCはどうやって獲得してるんだろう。
そんなどうでもいい事は脳の隅っこに追いやり、川の中で横たわる。デスペナの為の金は既に用意してある。
《新しいスキルを獲得しました》
思った以上に苦しかった。もう二度と体験したくない。あんな苦しみは。
あと、腕が治っていた。流石に腕を失ったままはキツい。
ステータスにポイントを割り振る。
割り振ったあとのステータスはこの通りだ。
名前:サキ
性別:男(?)
種族:イービルエルフ
▽特性
△基礎ステータス
lv.16
体力:100
魔力:400(+600)=1000
筋力:200(+90)=290
敏捷:275(+100)=375
防御:5(-10)=-5
知力:370(+240)=610
所持ポイント:0
△所持スキル
▽錬金術lv.15
鍛冶lv.15
魔術付与lv15
△火魔術lv.25
・ファイヤーボール
・ファイヤーアロー
・ファイヤーサークル
・ファイヤーエクスプロージョン
・ファイヤーウォール
投擲lv.15
△幻影魔術lv.10
・フェイク・オウン
・ファントム
△闇魔術lv.10
・ダークボール
・ダークアロー
・ダークサークル
△水魔術lv.10
・ウォーターボール
・ウォーターアロー
・ウォーターサークル
・ウォーターエクスプロージョン
▽蒸気機械召喚(装備による効果)
蒸気機械装備(装備による効果)
所持ポイント:3
▽称号
▽装備
まあ、こんなもんだろう。ファイヤーウォールの試し撃ちでも今度してみようかな。




