表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/62

勇者の恋心?


「緊急事態よ、皆」


 御代は三毛、日枝を生徒会室に集め、極秘の会議を行っていた。


 発端はこうだ。休み時間にアルスは御代にこんな相談をしたのだ。何故か知らないが、胸がモヤッとすると。三毛が詳しい話を聞くと、世界が真剣に弓彦のためにチョコを作っている姿を見てからモヤッとしているらしい。その後、三毛からこの話を聞いた御代は、大急ぎで緊急会議を始めたのだ。


「では、この状況を打開できそうな人を呼んできました。風紀委員の若葉さんです」


 と言って、御代は若葉を紹介した。若葉の姿を見て、日枝は立ち上がった。


「何で風紀委員のショタコンがここにいるんですか⁉」


「うーん……話を聞いたら私なら助けになるって言ってきたからさー」


「私の方があなたより健全な恋をしているつもりです」


「他の人から見たら健全からかけ離れていると思うけど。まぁいいや。で、どうしたらいいか教えてくれない?」


 御代がこう言うと、若葉は少し考えながらこう言った。


「流れに任せるしかないですね。二人は同じ屋根の下で住んでいますし、告白するチャンスは他のカップルよりも多いはず。それに……こういう問題は外野があーだこーだ言わない方がいいと思います」


 若葉の意見を聞き、御代はそうねと返事をした。


「確かにそうだわ。私たちがあれこれする問題じゃないしね」


「ただ、アルスの場合恋心が分からないと思います」


 三毛の言葉を聞き、御代は確かにと思った。それに続くかのように、日枝が口を開いた。


「それに、弓彦もああ見えてラノベの主人公みたいに異性からの好意に対して鈍感だと思います」


 三毛と日枝の言葉を聞き、御代と若葉は少し考えた。


「その可能性もありね」


「二人の仲が進展する以前に、気持ちのことを教えないと」


「だったら俺に任せなさい‼」


 そこに現れたのは平塚だった。若葉は呆れた顔をしながら平塚に近付いた。


「平塚さん、どうしてここにきたんですか? つーか風紀委員の仕事をしろ」


「面白そうだから話を聞いていました。とりあえず、俺に任せなさい!」


 と言って、平塚は走ってどこかへ行ってしまった。


「あ! ちょっと待て‼ あーもう、あいつのことだから、きっと何か起こすわ‼」


 若葉はこう言うと、去って行った平塚の後を追い始めた。




 その頃、アルスと弓彦は剣道部へ顔を出していた。アルスは気合の入った剣さばきで、練習試合を連勝していた。


「今日のアルスさんすごーい」


「いつもより気合入ってんな」


「さすが勇者! 俺たちにできないことをやってのける! そこに痺れる! 憧れるぅ!」


 周りの生徒が歓声を発していた。アルスは防具を脱ぎ、息を吐いた。


「ふぅ……連戦は疲れたな。すみません、少し休みます」


 アルスはロッカーへ行き、防具をロッカーへ入れた後、タオルで汗を拭こうとした。その時、平塚の声が聞こえた。


「おーい‼ アルスー! 弓彦ー! お前らの気持ち、教えてやるよ! それは」


「黙ってろバカ野郎‼」


「余計なことをするなバカ野郎‼」


 と、御代と若葉のWドロップキックが平塚に命中し、平塚は近くの池に向かってぶっ飛んだ。


「御代会長、それに風紀委員の若葉さん。どうかしたんですか?」


「いえ、どうもしないわー」


「明日辺り生徒会に顔を出してね。じゃあ部活頑張ってー」


 そう言うと、二人は池で浮いている平塚を回収して去って行った。


 その後、二人は体育館裏へ行き、平塚へ説教していた。


「ああいうのは本人に任せるって言ってたでしょうが」


「余計なことをしないでください」


「えー? だって見ててモヤッとしないの? こいつら両想いのくせにいつになったら告白するんだよ? さっさとしろって思わない?」


「思わない。そう思うのはあんただけよ」


「いい? 二人の間になんかまた邪魔をしたら、今度は富士山の火口へ突き落すわ」


「じゃあ、あの人はいいの?」


 と、平塚が指を指す方向には、アルスの着替えを覗いているショーミの姿があった。


「グヒヒヒヒヒ。いやー、汗をかいて着替えをしている勇者はエロいなー。実にエロいなー」


 こんなことを言いながら、ショーミは堂々と隠し撮りをしていた。ショーミに気付いたアルスは、ショーミに近付いて首を絞めた。


「何をやってる変態魔王?」


「覗きと盗撮」


「正直でよろしい。では、その後どうなるか考えてみろ」


「もしかして……右手で殴るんですかぁ?」


「NO! NO! NO!」


「も……もしかして左手で殴るんですかぁ?」


「NO! NO! NO!」


「も……ももも……もしかして、セイントシャインで斬り刻むんですかァァァァァ⁉」


「YES! YES! YES! いでよ、セイントシャイン‼」


 その後、アルスはショーミに斬りかかった。この光景を見た御代と若葉は、呆れながらこう言った。


「あの魔王の場合、何かしたらアルスが動くからいいわ」




 その後、アルスは家に帰った後、ムーンにこう言った。


「私のモヤモヤの話だが、皆に聞いても分からそうだった」


「そ……そうですか」


 ムーンは察した。皆もアルスのことを思い、わざと分からないと言ったことを。そして、この感情を自分で察した方が本人に良いことも。


「この気持ち、自分で考えてみるよ」


「はい。私も微力ながら、何かできることをします。私も協力しますよ、お姉様」


 ムーンは自分の考えに答えを出していた。いつかきっと、アルスも好きな人が現れ、その人と結ばれるかもしれない。その時になったら、自分にできることがある。それは、暖かく二人を見守ること。


 もしかしたら、アルスは弓彦への恋心に気付くか、逆に弓彦がアルスに対して恋心を抱くかもしれない。どちらかが告白して結ばれた時は、二人を祝福しようと答えを出したのだ。


 お姉様、いつかきっと、その気持ちが何なのか分かります。だけど、その気持ちの答えを出すのはあなたが見つけてください


ムーンは心の中で、アルスにこう言った。


 そんなムーンの気持ちを知らず、アルスは一人で考えを出していた。


「そうか……そういうことだったんだな……」




 夜。弓彦は風呂に入っていた。


「今回の話、俺の出番がなかったな……」


 そんなことを言いながら、弓彦は体を洗っていた。そんな中、いきなりアルスが入ってきたのだ。もちろん全裸で。


「弓彦! たまには一緒に風呂に入ろう!」


「あぎゃァァァァァ‼ なんでそうなるんだ⁉」


「私のモヤモヤが晴れるかもしれない‼ 今この状況で、なんかモヤモヤが晴れそうだ」


「何だよそれ⁉ つーか何か悩みでもあったのか?」


「なくなりそうだから気にするな!」


 そう言うと、アルスは無理矢理風呂場に入った。直後、そのことを察したムーンも風呂場に入った。


「お姉様と一緒にお風呂に入るなんてずるい! 私も一緒にお姉様とお風呂に入りたいです!」


「だからってお前も来る必要ねーじゃねーか‼」


 ムーンが服を脱いでいる時、窓から全裸の世界が現れた。しかも、手にはちょっとエッチな椅子があった。


「弓彦君! そういうプレイなら私も混ぜて‼」


「そんなことしてねーよ! つーか帰れ‼」


「ごめん、ちょっとだけでもいいからお風呂に入らせて。外寒いから風邪ひきそう」


「バカじゃねーの?」


「お姉様‼ 一緒に入りましょー!」


 風呂場から聞こえるドタバタを聞き、弓彦父はこう言った。


「大変だな、我が子も……」


 この作品が面白いと思ったら、高評価とブクマをお願いします! 感想と質問も待ってます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ