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2話   覚醒1

今回も少し短いのでスミマセン。


あれ、ここは何処だろう。俺は疲れて眠ったはずだ。

ん?誰かが俺の前を走っている。これは...拓真か。しかし何で走っているんだ。

拓真が振り返って何かを言っている。でも、それは俺には分からない。拓真は何かを言い終わると俺を置いて走って行ってしまった。

何なんだここは、まるで戦場のようだ。地面には多分だが、人の死体が転がっている。1人なんてもんじゃない。俺が見えるだけでも、

100人はいる。それよりも、拓真の所へ行かなければ。俺は拓真が進んだであろう道を歩いて行った。


~~~~~


少し開けた場所に着いた。そこには2つの人影があった。拓真ともう1人は、誰だ?

黒いマント。それ以外は分からなかった。

そして、その黒マントが拓真の頭を掴み地面に勢い良く押し付けた。すると今まで聞いたことのない音がして、見てみると拓真の頭はもうそこには無かった。

「お、おい嘘だろ、嘘だよな。拓真!拓真!」

黒マントが俺の肩を掴んで何かを言ってきた。それも全く聞こえない。

気が付けば俺は勝手に黒マントへ手を向け、握り潰すような動作をしていた。すると段々黒マントの体が変形し始め、最後には物凄い量の血を吹き出しながら、サイコロくらいの肉の塊になった。潰し始めた頃、黒マントが

言っていたことがかすかに聞こえた。


「お前は....の異能....持った事...悔する

んだ!」


それを俺は思い出して、発狂した。


「うわあああああああああああああ!」




~~~~~


「うわあぁ!」


俺はベッドの下へ落ちていた。やっぱり夢か。あんなこと起こるはずがない。嫌な夢を見た。しかし、俺はあの時黒マントを何の異能で倒したんだ?あの時はいつに間にか腕が動いていたけど。相手を肉片に変える異能なんて俺は持ってないぞ。

...でも、もしそんな異能があるのなら俺はこれを隠さなければならない。そして俺はそのことを考えながら、朝食を取った。

そして考えた結果がこれだ。多分だがこれは「凝縮」の異能の力だという事。さっき冷蔵庫にあった、肉で試したが綺麗に夢で見たものと同じ物になった。その次は庭にある石で試してみたがこれも見事にサイコロサイズになっていた。なのでほぼ確実と言っていいだろう。しかしこの異能は危険すぎる。今までは3つあるという理由で、「凝縮」を隠してきたがこれからは今までよりも、もっと厳重に隠していかなければならなくなってしまった。しかしこれは、仕方のない事だ。いつまで考えていてもキリがない。そう思った俺はいつもより早く家を出た。

今日は拓真とは約束をしていないから1人で登校だ。


太狼は、今日は7:30のバスに乗って学校へと向かった。


バスが着いてからは15分くらい歩かなければならない。俺は朝からの憂鬱な気分を無くすために今日は走らないで行こうと思った。

少し歩くと、アニメに出てきそうなヤンキーが我が校No1の生徒会長に絡んで、裏道に連れ込もうとしていた。

というか、憂鬱すぎて生徒会長の美貌を見ても何も反応しないとは、これは相当だな。こんなことを考えている間に生徒会長は、裏道に連れ込まれていた。

まーまず生徒会長が負けることはないだろうが、ヤンキーたちが死なないかどうか。

一応心配だから見に行くことにした。

見に行ってみると、その光景はまるで地獄絵図のようだった。


「早く立ってください。あなた達から仕掛けてきたのに、まだやりますよね?」

ドスッ バキッ ドゴッ


「す、ずみまぜんでじだぁ、ゆるじでぐだざい。」

「そんな覚悟で私に挑んでくるなんて身の程知らずですね。」

ドスッバキッ


俺はそれを見て声をかけることなく通り過ぎようとした。


「待ちなさい。あなたさっきからずっと見ていましたね。もしかして、お仲間?ならかかってきなさい。勿論こっちも手加減しないけけれど。」


いやいや、俺一回もそいつらの仲間なんて言ってないのに、何で勝手に仲間にされてるんだよ!しかもこんな化け物に勝てるわけないじゃないか。


「こないのならこちらから行きますよ。」

「えっいやちょっと、」


彼女は、一直線に俺に走ってきた。


ん?以外と遅いな。これだと脚力強化は持ってなさそうだ。

彼女は走りながらこちらに殴りかかろうとしていた。それを俺はサイドステップで避ける。


「グヘェ!」


俺は、お腹に尋常ではない痛みを感じた。

そして俺は後ろへと吹き飛んだ。


「ゲホッゲホッ!どうなってんだよこれ。」


攻撃前はそんなに動きは、速くなかったはずだ。問題は、攻撃の瞬間だ。全く見えなかった。避けたはずなのに、お腹に直撃だ。多分だが、彼女は腕力強化を使っている。しかも相当高いランクのだ。


「あら、まだ意識があるのですね。普通はこれで気絶してしまうのに。」


それを言い終わると、さらに攻撃が増した。

俺は避けることができないので、腕で攻撃を流していた。しかし腕には、相当のダメージが蓄積されている。もう直ぐ限界がきそうだ。

そして彼女はボソリと、小さな声で何かを言った。


「チッ、体温略奪も使っているというのに、こいつなかなかしぶといですね。」


やばいもう限界だ。これからどうすればいいんだ。


この時太狼の頭の中で1つだけ可能性がある方法が思いついた。


これはダメだ。危険すぎる。加減を間違えれば、彼女を殺してしまうかもしれない。でもやらなければこちらが殺されてしまう。

...一か八か凝縮する強さを調節できれば。

いや、するしかない!


太狼は攻撃の合間で、大きくバックステップで後ろへ飛んだ。向こうの攻撃が止む。

俺は彼女に手を向け、少しずつ握り潰していった。


「な、何ですかこれ。体が動かない。っ痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!あああああああああああああ!」


彼女の絶叫が道に響く。そして彼女が気を失ったところで、俺は手を緩めた。しかしこの惨状酷いな。

俺はスマホで救急車を呼んだ。



~~~~

病院で俺は全治3日の腕と腹の打撲の診断を受けた。

しかしヤンキー達は、各箇所骨折。生徒会長に至っては全身骨折だ。あれだけやって、内臓に傷がついていないのは、調整がうまくいったってことだ。

俺はこの後、午後から学校に行く予定だ。こんな怪我をして登校だなんて、あの学校は鬼畜だ。午後の授業は、二時間続けて実技の授業なので、見学しようと思う。


太狼は病院を出て、学校へと向かった。


~~~~


教室のドアを開く。今は丁度昼休憩だ。俺に気が付いた三日月が、こっちにくる。


「太狼君!大丈夫?ヤンキーに襲われたんだって?」

「うん。おおきなけがはしてないから平気だよ。」

「そっかー。良かったー。凄く心配したんだよ!」

「そっか、ありがとう。」


三日月がこんなに心配してくれていたなんて思わなかったな。


「でも、よく大人数襲われてそんな怪我で済んだよね。どうやって倒したの?」


きた!この質問が絶対に誰かから来ると思って、答えを考えていたんだ。


「えっと、最初は脚力強化で戦ってたんだけど、厳しくなったところで生徒会長が助けてくれたんだ。」

「そーなんだ!それなら納得だね。」


よし切り抜けた。このまま進めていこう。

この後俺はチャイムが鳴るまで、質問攻めにあうこととなった。


~~~~~


「これから実技の授業を始める。今日は1人ずつ私と戦ってもらう。待っている間は2人1組で模擬戦をするように。では始め。」


そこから、生徒達の地獄が始まった。

まず、坂倉先生は、十氷剣という異能らしい。坂倉先生の異能は1つだけだ。


まず1人目は浮遊という異能だったが、浮いている所に剣を投げられあっさり終わった。

2人目は脚力強化(中)と腕力強化(中)だった。バランスは良かったが、これもあっさりスピードで負けていた。その後は全員同じような負け方をしていた。

次は、三日月の番だ。確かあいつの異能は、透視だったよな。それでどうやって戦うんだ。

まず、坂倉先生が三日月に向かって剣を振り下ろす。それを三日月は、最初からわかっていたかのように、避けていく。しかし、少し疲れたのかその隙を突かれ負けてしまった。


最後はアリナの番だ。これは坂倉先生にも勝てるかもしれないと俺は思っている。

そして、戦いが始まった。まず、アリナが斬りつけそれを坂倉先生が自分の剣で受け止めようとするが、剣を簡単に切られてしまった。それが10本分続き坂倉先生の全ての剣が無くなってしまった。そこにアリナが畳み掛ける。それをギリギリで躱す坂倉先生。そして最後は、クールダウンが終わった坂倉先生の氷の剣で、不意を突かれ負けてしまった。

これが経験の差ってやつか。


「今日は始めだからやらないが、次からは成績も付けて行く。そして、この学校にはランキングがあるが、実技の授業でもランキングは、変動するので覚えておくように。以上、解散!」


その後ホームルームが終わり、俺は教室を出ようとした。


「ちょっと待って。少し付き合って。」


アリナが俺に昨日の続きだと言わんばかりの表情で俺に話しかけてきた。

ここで断れば、ずっとこの事を言って来るだろう。


「分かった。今行く。」


それから俺たちは、校舎の屋上に向かった。


「それで話って?」

「分かってるでしょ!昨日のことよ。昨日はよくも逃げたわね。」

「ちょっと待てよ。今俺は怪我をしていて、1週間は安静だ。そんな怪我人に、戦わせようというのか?」

「それは分かってるわよ。だから今日はそれを言いにきたの。今から2週間後に決闘よ。それで文句はないわよね。」

「ああ、別にいいよ。」

「その時になったら、また連絡するわ。その時はバラバラに切り刻んであげる。」


そう言うと、彼女はすぐに帰ってしまった。


今の俺には、新しい力がある。でもあれは最悪の場合にだけ使う切り札だ。それまでは、静電気と脚力強化でやるしかない。

そんなことを考えながら、俺は学園を出た。


~~~~


「お前も災難だったな(笑)」

「そうだろ。俺はこんな目にあう人間じゃないんだよ。」

「そうかなぁ。僕にはそうは思わないね。」


今日は拓真と帰っていた。


「でも、あの生徒会長に助けてもらったって言うのが羨ましいね。」

「はいはい。」


俺達はそんな事を喋りながら、家に帰った。




~~~~~病院



「君がそんな姿になるなんて、珍しい。」


「そうですか、理事長先生。最近は異能の使いすぎで、ダメージが蓄積していたんでしょう。」


「そうかい。これ以上は聞かないが、この学園のトップとして、今日のような失態は気を付けてくれよ。」


理事長が部屋から出て行った。


「はー、私を倒した人カッコよかったな~。

もう一度会ったら、謝って、lANE聞かなきゃ。」




「太狼君か...」


評価、ブックマークよろしくお願いします。


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白時 鈴  しらとき すず


能力 体温奪略 相手の体温を奪い取ることがでいる。

   思考速度強化(大) 考える速度が、格段に上がる。

   腕力強化(大) 腕の力が格段に上がる。

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