第0話 入学試験
今回初投稿となりますので誤字脱字など内容の方でもアドバイスがあればどんどんコメントで頂ければ嬉しいです。
これからもっと頑張っていきます!
「いや~今日の太狼君の料理も最高だね。
...でも何でこんなに美味しくできるの?」
「何もしてないですよ。先輩」
先輩は高校二年生のバイトだ。
「もー毎日それね。あとそのドライすぎる感じ辞めてよ。」
「はい、じゃ先上がりますね。」
「それよそれ!もーあっそうだ、明日の試験頑張りなさいよ!」
そう、俺は中学2年くらいから、この叔母さんの居酒屋で手伝いをしている。
そして今は卒業して明日高校の入試なのだ。
国立異能力学園 そこを俺は受けることになった。
「じゃ失礼します。」
店を出て隣の一軒家に入る。何の変哲も無い俺の家だ。そうだよ近いから手伝いさせられてるんだよ。
太「ただいま。」
妹「「おかえりお兄ちゃん!」」
俺には双子の妹がいる。勘違いすんな、実の妹だ。大人しい方の名前が爽華、やんちゃな方が火奈だ。 自分で言うのもなんだが2人とも超絶美少女だ。
ん?俺の名前?山田太狼だよ。読み方は普通でも、タロウのロウがカッコいいだろ。
そして火奈が俺に飛びついてくる。
火「お兄ちゃん!ご飯食べよ!」
あー俺さっき先輩特製まかない食べたんだった。
太「ごめんな火奈、俺店でまかない食べたから今日はいいや。」
火「えっ、せっかく爽華が作ってくれたのに?」
太「そ、それは本当なのか?火奈」
火「本当だよ。」
ヤバイ。俺の語彙力が低すぎるせいか、ヤバイしか出てこない。爽華は極度のブラコンで
ヤンデレの部類に入る。爽華のご飯を食べなければ、俺は死ぬだろう。
爽「お兄ちゃん...爽華のご飯食べないの?
なんで?なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで?」
太「食べます!いや、食べさせてください !」
こうして俺は爽華のご飯を食べ、自分の部屋に向かった。
太「さてと、最後の確認でもするか。」
一応明日が試験なので異能について復習しようと思う。
異能とは10歳前後で発現する。
異能は2人に1人が異能を2つ持っている。そして100人に1人3つ持っている事がある。
異能の種類は、強化系、自然系、物理系創造系である。
と、こんなもんだ。ちなみに俺は3つ持ってある。1つ目が「脚力強化(大)」である。これは脚が速くなったり、高く飛べたり、普通より強く蹴れたりする異能だ。2つ目は「静電気」である。これはバチッとなったりする。あと俺はずっと体全体に静電気を纏わせている。3つ目は「凝縮」である。これは料理とかの旨味を凝縮するとかいろんなものを凝縮する能力だ。そして3つ持ってるだけでも幸運だ。しかし俺は3つ持っている事を知られたくない。理由?目立ちたくないんだよ。だからずっと「凝縮」の能力は家族にも隠している。
それからも明日に向けて黙々と復習をしていく。
そして太狼が気が付いた頃にはもう12時を回っていた。
太「そろそろ寝るか。」
そして明日の試験に太狼が思ってもいない事が起きるのかなんて気にせずに静かに眠っていった。
次の日の朝俺は妹達からの猛攻を受けながらも家を出た。ちなみに俺の母は朝早くに仕事に行ってしまった。父は海外主張中である。
拓「よっ、太狼」
いきなり声をかけられて少しは驚いたがいつものことなので声をかけ返す。
太「おはよう 拓真」
こいつは小学校からの親友でこいつも今日は俺と同じ国立異能力学園に試験を受けにいくのだ。
拓「太狼、今日大丈夫か?僕は攻撃系の異能だけど太狼は違うだろ?」
太「ああ、お前はいいよな「光鉄砲」と「視力強化(中)」ってゆう遠距離狙撃型の異能があって。でも俺、異能バトルとか絶対やりたくないから。」
拓「お前は昔からずっとそうだったな。」
俺は心の中で変な異能の人に絡まれませんように、と願いながら今日の試験がますます不安になっていた。
ーー喋りながら拓真が腕時計を見た。試験は9:00からだ。
拓「大変だ8:00のバスに乗らなきゃいけないのにもう7:55だぞ!太狼、走るぞ!」
俺は脚力強化(大)を使い一気に加速し、バス乗り場に向かった。
拓「太狼~!それはずるいだろ~」
拓真のそんな声が聞こえたが、おれはそれを無視して走っていく。
俺ががバス乗り場についたのが7:58だった。拓真はギリギリ7:59に俺の隣に並んだ。
拓「おい太狼、僕をおいていくなんて、僕は脚力強化なんて持ってないんだぞ!」
いや、持ってなくて「脚力強化(大)」を持っている俺と1分しか変わらないってどうゆう事だよ...
それから30分バスで移動し、試験会場の国立異能力学園に到着した。
ここが異能力学園か、パンフレットに書いてあったとうり凄く大きい。しかもさっきから校門のところに数十台位リムジンが止まっていたよな。流石、国内トップクラスの学校だ。訓練場や実験室さらには巨大闘技場まであるらしいし。
そこで拓真が俺の肩を大きく揺らした。
拓「おい!あれ見ろよ!凄い可愛いぞ!」
拓真が指した方向はさっき俺が見たリムジンの方だった。
リムジンのドアから続くレッドカーペットの上をどこかわからない(多分お嬢様学校)の制服を着た明らかに日本人ではない顏で肌は少しだけ褐色で髪は艶やかな黒の女の子が女性のボディーガードを付けて歩いていた。
確かに可愛いが、拓真のように興奮するレベルではない。
しかしさっきからずっと拓真の様子がおかしい。
太「おい、拓真、拓真!」
拓真は名前を呼んでも返事をしない。俺は拓真の肩を揺らした。
拓「ん?どうした太狼。」
これはおかしい。彼女、何か異能を使っているのか?俺が何ともないのは静電気を纏わせているからなのか。
太「拓真はさっきの事覚えてるか?」
拓「ああ凄く可愛い女の子がいてすごい興奮した。でも、もう一回見て見たらそんなに興奮しないな。」
やっぱり何か異能を使っているんだ。あの子は要チェックだな。
そのあと俺と拓真は試験会場の訓練場に入った。
「只今より国立異能力学園入学試験を実施ます! 午前中は筆記試験ですので、左の校舎に向かって下さい。」
太「拓真の番号は何番だ?」
拓「僕は1675番だ。」
俺は170番か。
太「俺とお前違う教室みたいだからまた後でな。」
拓「おう」
拓真と別れた後俺は100~200と書かれたプレートの教室へと入っていった。
教室に入るとなぜか気温が上がった気がするし他の人も男女関係なく息が荒い。ひとまず俺は自分の番号の席に座った。
俺はこの症状と同じ物をさっき見た。まさかとは思うが.....いた
しかもこっちを見て目を丸くしている。何故こっちを見てるんだ。前向けよ。そして彼女は俺にバチバチのウィンクをしてきた。
それにも俺は真顔で目を逸らした。何だかさっきよりも見ている気がする。
そこで助け船が出た。
美「全員静かにしろ。今から一言でも喋ったやつは、不合格だ。」
クールな美人が入ってきたと思ったら、最初から厳しい...
美「私の名前は、坂倉美喜だ。この中で合格した者の担任になることになった。」
そんな制度があるなんて、じゃあ俺は拓真と違うクラスって事か。でもまーまともな担任でよかった。まー先に頑張りますか。
美「では試験始め!」
ーー筆記試験が終わり俺はすぐに教室を出た。理由は勿論例の彼女と関わらないためだ。試験はどうだったって?勉強の成果が出たよ。向こうから拓真の声が聞こえた。
拓「太狼、速く実技試験がある訓練場に行くぞ!」
太「拓真は筆記試験どうだった?」
拓「.....聞くな。」
これ以上は筆記試験の事は聞かないでおこう。
次は実技試験だな。実技試験は異能の名前を言って、異能を使うだけだったよな。
拓「まぁ僕は実技派だからね。それより速く行くぞ!」
その後また俺たちは別々になり俺は試験の列に並び
ーーーーー例の彼女の後ろだったーーーーー
凄い見てくるんですけどー!何これ!気まずすぎる。どうしたらいいのか俺には分からない!
ア「ねえ、あなた名前は?」
いきなり声をかけられた俺は一瞬ビクッとして遂に喋りかけてきたことに緊張していた。
太「山田、山田 太狼です。」
ア「そう」
そうって何?そっちの名前は?あ、凄い聞いて欲しそうにこっちをチラ見してるよ。
太「あなたの名前は?」
ア「えっ私の名前知らないの?嘘!本当に?」
さっきから彼女は何を言っているんだよ。初対面で知るわけないじゃないか。
ア「テレビとかニュースとか新聞で知らない?」
太「は、はい。」
ア「そ、そうじゃあ教えてあげる。私の名前は、アリナ グランゲート。覚えておいてよ。あとあなた何故私の魅力強化(超)が効かないのよ!」
太「俺はそうゆう異能があるんだ。」
そうゆう事か魅力強化(超)を使っていたのか。だから拓真や他の人が変だったのか。
ア「何それ、なんていう能力なの?」
太「言わないよ」
ア 「何でよ!別に言ってくれたっていいじゃない。」
そうこうしている間にアリナの番が来た。
美「次 アリナ グランゲート」
ア「はい!」
アリナは名前を呼ばれた瞬間雰囲気が変わった。そしてさっきから腰に下げているロングソードを構えた。
ア「私の異能は絶断と魅力強化(超)です。」
美「始め!」
アリナは目の前の鉄の訓練用ロボットを軽々と切断した。
周りから見ていた者たちが一斉に歓声を上げた。それは今日1番の盛り上がりだった。
ア「これでいいでしょうか、魅力強化(超)は周りを見れば分かりますが。」
美「...よろしい。では次! 山田太狼」
「あいつさっきに比べてインパクト弱くね?」「だな。違う所見に行こうぜ!」
多分、俺のことだろう。しかし俺にとっては好都合だ。何故なら俺は目立ちたくないからな!
太「俺の異能は静電気と脚力強化(大)です。」
美「始め!」
ーーそのあと俺は速く走ったり、静電気をバチバチして試験を終了した。
太「ただいま」
妹「「おかえりお兄ちゃん」」
何故妹たちはこんなにジャストなタイミングで出迎えてくれるのか。家族の絆ってやつかな。
火「試験どうだった?」
太「まだ分からないけど合格してるといいな」
爽「大丈夫だよ合格じゃなかったら私がお兄ちゃんの試験を担当した人を殺して合格にさせるから。」
太 「駄目だぞ、爽華!絶対にやるなよもしやったら、お兄ちゃん爽華のこと嫌いになるからな!」
爽 「ダメダメダメダメダメダメ絶対にダメ!そんなことやらないから、お願い許してよ~。捨てないでー!」
火「うわぁーお兄ちゃん爽華のこと泣かしたー。爽華かわいそー。」
太 「分かったから、落ち着けって、爽華のこと捨てないから。」
爽「ほんとに?」
太 「本当だ。」
すると爽華は、今までのことが嘘だったかの様に笑顔で俺に抱き付いてきた。
それと同時に火奈も俺に後ろから、抱きついてきた。
太 「お前らもう中3だろ?そろそろ恥じらいってものを...」
妹 「「そんなのどーでもいいの!」」
どうでもいいって、まっ俺も悪い気はしないからいいけど。
こうして合格発表までの一週間を妹たちと一緒に過ごすのであった。
今回この作品を読んでいただきありがとうございました。m(。_。)m
ブックマーク、評価よろしくお願いします。