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No.25

-2022年12月-



テンが獲れて少し経ったある日。

年末が近づいてきた日である、

箱罠の見回りで走るルートに結構大きい池があることをグーグルマップで見つけた俺は、見回りの帰りにその池に寄る。



「ここだな。とりあえず岸辺を一通り歩いてみるか」



俺は堤防になってるところにある階段を上り、岸辺を歩く。

しばらくすると、水際に見慣れたものを発見する。



「こ、これはっ……ヌートリアのフン……!

僥倖……!痕跡を発見……!歓喜……!」



これまた、遠くからでもはっきり形がわかるくらいに痕跡が残っていた。



「間違いない、いる。急いで仕掛けよう」



俺はすぐ車に戻り、積んであった予備の箱罠を急遽用意する。

俺は、痕跡があった場所から遠いが、手すりと階段がある場所に箱罠を置き、手すりにインシュロックで固定する。



「さて、撒き餌も置いたし、帰ろう」



俺は箱罠を仕掛け終え、その場を後にする。




++++++++++



それから数日。

丑三つ時。

いよいよ年末も見えてきたころだ。



「今日こそはかかってるか?」



実は、くだんの池に仕掛けたはいいものの、今まで反応が全くなかった。

撒き餌すら全く持っていかれてないありさまだった。



「えーいねぇんかな?」



俺は不安になりつつ、現場に到着する。

今日は自費で特別教育を隣県に受けに行く。

始発の電車に乗らないと間に合わないため、とりあえず深夜のうちに回れるだけ回ろうと思って急いで回っている途中である。



「さ、どうだろうか?」



俺は池の岸辺に行く階段を昇る。

そして箱罠を仕掛けた場所を照らすと、箱罠が閉まっており、中になんかいた。



「おい、なんかいるぞ!」



俺はそれからすぐ、箱罠による。

中には、標準サイズくらいのヌートリアがかかっていた。



「やっぱりたいたか。しかし、時間が結構ギリギリなんだよなぁ。

でもこのままにはできないから、急いで締めて血抜きしよう」


俺はインシュロックを外して箱罠をとり、いつもの処理をする。



「く、時間が。仕方ない、もう少し血を抜きたいが、遅刻するわけにはいかないから妥協しよう」



俺は普段より短めに血抜きをして、袋に入れカバンに入れる。

すぐに仕掛けなおして車に戻り、急いで家に戻る。



「よし、ヌートリアだけとりあえず降ろして、駅に急ごう」



家に戻ってヌートリアを玄関に置いた後、すぐに車に戻る。



「いやー、やっと獲れたな。ぜってーいると思って粘った甲斐があった」




駅に向かう道中、俺は思う。

しかし俺はこのとき知らなかった。

この池でヌートリアがとんでもない数獲れることになることを。


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