クラン活動の章Ⅴ
○ バトルの相手
あー、疲れた~。
リナは荷物を床に落としその場に座り込んだ。
ほら。
まだ部屋の手続き終わってないだろ。
休むのは部屋に着いてからにしろよ。
俺はリナを手続きに促す。
俺達は盗賊討伐の依頼を受け、ガイナル山中腹の村まで来ていた。
さすがに山というだけはあり、村までの道のりはなかなか厳しいものであった。
そしてさすがは炎の大陸。
暑い。とにかく暑いのだ。
ガイナル山自体も活火山であり、一面から煙が上がっていた。
こんな所にも普通に村があるんだから凄いよな~
(悠)
ホントですよね。
私だったら暑いし怖いし絶対に耐えられません。
レイナが横で同意している。
さあ、部屋が決まりました。
荷物を置いて一度悠さんの部屋に集合しましょう! マザーが手続きを済ませ声をかける。
・ 部屋にて
皆さん本日は暑い中お疲れさまでした。
道中のモンスター達も今の皆さんには問題になりませんでしたね。(マザー)
ここまで来る間。
何度かモンスターと遭遇し戦う機会があった。
しかし、普段のトレーニングの賜物か、誰も怪我をすることなく無事に村まで辿り着いたのだ。
ホントにマザーさまさまだな。(悠)
まあ、あの程度なら私一人でも余裕だけどね。
(リナ)
リナちゃんならホントに倒しちゃいそうだね。
(レイナ)
こら。レイナ。
あまり誉めると調子に乗ってまた暴走するぞ。(悠)
なんだと!やるか年配オヤジ!(リナ)
年配だと!?このお兄様に向かって!?
かかってこい!人生の厳しさを教えてやる!(悠)
あはははは~。(レイナ)
えー。ごほん。
お楽しみ中申し訳ありませんが、そろそろよろしいですか?
マザーが会話を仕切り直す。
はい。調子に乗りました。
すいません。
俺たちも気持ちを切り替える。
ここまで来る間にトレーニングの成果を実感し、思わずテンションが上がっていた。
普段の練習の成果を実感する。
いくつになっても気分の良いものだ。
なんか久しぶりだな。
こういう気持ちになるのは。
高校の部活以来じゃないか?
俺はなんだか懐かしい気分になって、一人でニヤついていた。
…さん。ゅぅさん。
悠さん!聞いていますか!?
マザーの声で我にかえる。
あれ?
ごめんごめん!ちょっとボーッとしてた!
お疲れのところ悪いのですが、もう少しだけ我慢して下さい。
明日からの予定をお話ししますので。
怒らないであげてマザー。
人は年を取ると、どんどん人の話を聞けなくなるの。(リナ)
そういう偏見やめてもらえませんかねぇ。
大人になると悩み事が多くなっちゃうの。
考え事が増えちゃうだけなのよ。(悠)
一人でニヤついて。
どんなことを考えていらしたのかしら。
変な目で私たちを見ないでね。(リナ)
えーと。そろそろ良いでしょうか?
マザーが若干声色を強めた。
はい。大変失礼致しました(悠/リナ)。
マザーを怒らせてはいけない。
俺達の鉄の掟だ。
では、明日からの予定ですが…。
先ずは山賊の情報収集を行います。
この山付近に出没している様ですし、村人や商人に聞けば何か分かるでしょう。
出来れば相手のクランランクや心具。
隊列や攻撃パターン等は知っておきたいですね。
はい!質問!
リナが手を挙げる。
どうぞリナさん。(マザー)
そこまで詳しく分かるもんなの?
相手はプロでしょ?
一瞬で金品踏んだくって居なくなっちゃうんじゃない?
確かに。
わざわざ手の内晒してゆっくり強盗するかね? (悠)
皆さんの世界ではそうかもしれないですが、ここは天部が全てを管理するステラです。
山賊と言えどもクランであり、クランバトル以外での強奪行為は行えません。
そうでした。
バトル以外で人を傷つけると幽閉されるって前に言ってましたね~。(レイナ)
そっかぁ。
そしたら山賊はきちんとバトルを申し込んで。
受理されて初めて強盗になれるのか。
難儀な話だな…。(悠)
山賊です!よろしくお願いします!
戦いの中で強盗します!
よければバトル受けてください!ってこと!?
なんだか愛らしい山賊だね。(リナ)
オマエノヒョウゲン。オレスキ。(悠)
なんでカタコト!?(リナ)
3人で笑い合う。
何だか緊張して損した気分だった。
しかし
えーと。皆さん大丈夫ですか?
確かに山賊はバトルにおいて強盗行為を行います ですが油断するととんでもない話になりますよ?
マザーが気を引き締める様に話し初める。
どういうことですか?(レイナ)
単純に山賊はルールの中なら何でもしてきます。
皆さんの心具だって。
何の迷いもなく取り上げられるでしょう。
そうなったらクラン崩壊です。
また、
これまでのモンスターとは違い知性があります。
ましてここは相手のホーム。
戦いの中でどんな罠を仕掛けてくるか分かりません。
攻撃だって、死ななければどうなっても良いという気持ちで打ち込んできます。
油断なんて一瞬足りとも許されません。
これはどんなバトルでも共通ですよ?
皆さん甘く考えすぎでは?
マザーの言葉には重みがあった。
俺達は最近の戦いで自信を得てきたが、それはあくまでモンスターが相手の話だ。
百戦錬磨の人間が相手ではない。
リナも言ったが相手はプロ。
クランバトルのプロだ。
明日どんな目に合わされるか分からない。
クランを。2人を守れるのか。
トレーニング通りにやれるだろうか…。
急に強い不安に襲われた。
体が震え。強い目眩に襲われる。
悠兄さん!? 大丈夫ですか!?
顔色が…。 汗も凄いですよ!?
レイナが心配して声をかけてくれる。
ああ、大丈夫。
ちょっと緊張しちゃって…。
緊張するといつもこうなんだ。
心配してくれてありがとう。
俺は不安に押し潰されそうになりながら、精一杯
明るく応えた。
ホントですか?
息もあがっていますし…。
緊張しているのは皆一緒です。
相手は人…。なんですよね…。
レイナは優しいから、人を傷つけることに抵抗があるのだろう。
リナだってそうだ。
いつも明るく振る舞っているが、今回は初めて人間を相手にするんだ。
不安がない訳なんてないんだ。
俺がしっかりしなければと思うが呼吸が整わない。不安で頭が真っ白になる。
悠さん!?大丈夫ですか!?
マザーも心配してくれているようだ。
俺は手を挙げ、大丈夫と伝えたいが声が出ない。
とにかく!明日は村で情報を集めましょう!
集まった情報を元に対応を考えます!
では、悠さんもお疲れの様ですし、今日はこのくらいにしましょう!
明日はいつもの時間にロビー集合です!
皆さんよろしくお願いしますね!
さあ、悠さんは早く横になって!
マザーは俺の様子を見て話を切り上げてくれたようだ。
その後2人にも声をかけられすぐに横になった。
明日は情報収集を行うことになる。
クランバトルに向け、少しでも有益な情報を手に入れなければ。
二人を守るために…。
そんな不安を抱えたまま、気がつくと眠りについていた。
○ 情報戦 本物のプロ?
おはようございます。
ロビーでマザーが声をかけてきた。
ああ。おはよう。
俺は体の痛みと冴えない頭に少しイラついていた
昨日は大丈夫でしたか?
その…。
不安にさせるような事を言ってしまい申し訳ありませんでした。
マザーは昨日の俺の様子を、自分のせいだと思っているようだ。
何でマザーが謝るんだよ。
マザーは何も悪くないだろ。
…。
あれは。
持病みたいなもんなんだよ。
子供の頃から、疲れたり緊張したりすると体調を崩してしまう。
何回か病院にも行ってみたけど、原因は分からないんだ。
もう慣れてるし。諦めてる。
心配してくれてありがとう。
今日は大分落ち着いたから大丈夫だよ。
俺はマザーに心配をかけぬように明るく振る舞った。
だがいつもより体は重い。
万全な体調からは程遠かった。
おはよー。(リナ)
おはようございます。(レイナ)
やあやあ。お兄様。
御加減は如何ですか?(リナ)
悠兄さん。大丈夫ですか?
今日は情報を集めるだけですし、もし辛いなら休んでいただいても…。(レイナ)
対照的な二人だが、心配をしてくれていることに変わりはないようだ。
ありがとう2人とも。
心配かけてごめんな。
本調子とはいかないけど、話を聞いて回ることくらいは出来るよ。
本当にありがとな。
そんな…。私に出来ることがあったら言ってくださいね。(レイナ)
レイナはいつも通り優しい言葉使いだ。
べ、別に心配なんてしてないんだから!
ただなんかあったら直ぐに言ってよね!
お…。お兄ちゃん…。(リナ)
!?
ツンデレか!?
俺は思わずツッコミを入れた。
この方が喜ぶと思って。
リナは笑いながらこちらを見る。
その笑顔は素直さに満たされ。
綺麗だった。
ああ、優しさには色んな形があるんだな。
そんな年より臭いことを染々と考えていた。
悠さん。本当に大丈夫ですか?
マザーにも優しさを貰った。
ああ。大丈夫。皆となら大丈夫だよ。
気付くと俺の心の不安は払拭されていた。
・ 情報収集開始
俺達はマザーの提案に従い、情報収集を始めた。
マザーによると基本的な情報収集の場所は
① クランハウス
他のクランで山賊に襲われたもの。
同じ依頼を受け良い情報を持っているもの。
それぞれに対し、金銭などを対価に情報を得る
② 宿屋
村の宿屋を周り、襲われた商人や旅人に話を聞く
③ 村の住人
村の被害の状況。
村に訪れている同じようなクランの情報を得る。
そして
④ 酒場
酒によって饒舌になっている冒険者や旅人に話を聞く。
また、酒場の主や常連客に話を聞くと、冒険者が漏らした情報を集めることが出来る。
以上が旅における情報収集の基本的な場所。
俺たちもこの話に乗っ取り話を聞いて歩いた。
しかし…。
情報がまるでない…。
全く被害報告がない。
むしろこの村凄い平和だ。(悠)
どうして!?(リナ)
なんで村の人に聞いても被害の状況が全くでてこないの!?
依頼を受けたクランは結構来てるのに!!
村や旅人。商人に至るまで全然被害に遭ってないじゃない!
村の人なんて、変な依頼のお陰で冒険者が来るから村が潤って嬉しいとか言ってたじゃん!!
なにこれ!?村ぐるみの詐欺なんじゃない!?
マザー天部に連絡して幽閉して貰ってよ!!
リナは興奮した様子でマザーを問い詰める。
リナの主張も最もだ。
そう考えざるを得ないほど、村は平和で何の被害もない。
村人も落ち着き払っている。
あの…。どうしましょう?
どうやら本当に山賊なんていないみたいですが…
このまま引き返しますか?(レイナ)
そうだよなぁ。
いないもんを探し続けてもなぁ…。
俺もレイナに同意した。
仕方ない。今日は観光して明日帰ろう。
美味しい物でも食べないとやってられないよ。
リナは怒り気味だが、既に気持ちは食べ物に切り替わっている様だ。
ちょっと待って下さい。
マザーが観光気分に切り替えようとする俺達を制した。
あによ?まだあんの?
リナは既に屋台でいか焼きを買って食べていた。
食べながら話している。
依頼の件。
確かに初めから不自然な部分が多い。
それは来る前にも話しましたね?(マザー)
えっと。
依頼を受けるクランのランクや戦歴の指定のことですよね?(レイナ)
はい。その通りです。
それがどうしたんだ?
やっぱり始めから怪しい依頼だったってだけだろ?(悠)
いえ、確かに怪しい依頼ですが、依頼者を思い出して欲しいのです。(マザー)
確かフレッド・バニスター。
炎のクランの重鎮だったか?(悠)
はい。そうなんです。
フレッド・バニスターなんです。(マザー)
ほれがどうしたの?(それがどうしたの)
ほっはいふらないへははくおひえへほ
(もったいぶらないで早く教えてよ) (リナ)
はい。つまりは。
フレッド・バニスターの名前を出し。
炎のクランという大きな勢力を後ろ楯にして。
嘘の依頼をするとは思えないのです。
そんな自らクランの名前を汚すような行為。
誇り高い。
帝が御するクランが行うとは思えません。
(マザー)
うーん。
誰か別人が成り済ましたとかは?
炎のクランに恨みをもつ人物とか。
他の帝とかさ。(悠)
有り得ないのです。
クランハウスを通しての依頼は、天部の審査が入ります。
別人が成りすまして依頼を行うことは出来ません。(マザー)
そうなんですね。
じゃあやはり依頼自体が間違いだった?
フレッド・バニスターさんの勘違い?(レイナ)
その可能性も薄いんですよ。
わざわざクランの名前を出してまでの依頼です。 裏付け位は取っているはずです。(マザー)
あーもう!!めんどくさい!!
要するにどういうことなのよ!?(リナ)
つまり…。(マザー)
つまり!?(リナ)
よく…。分からないのです…。(マザー)
…。
……。
っハアアアア~~~~~~~~!?!?!?!?!?
ここまで引っ張っておいて
なんなのよそれは~~~~~!?!?!?!?!!!!!!!
ドガっ!!!!!!!!
リナは思いきり俺の腹を蹴飛ばした。
俺は吹き飛ばされ豪快に転んだ。
ガバっ!
痛ってぇーーーな!!!!!
何で俺なんだよ!?!?!?!?
俺も思わず大声をだす。
私はね!!!!!!イライラしてるの!!!!!!!
話進まないし!!!
意味わかんないし!!!!!!
分かる!?!?!?
アイムアングリーなわけ!!!!!!!
ドゥーユーノー!?!?!?
イエス、アイドゥー!!!
だけど何で俺なんだよ!!!!!!
相手が違うだろ!!!!!!!
ホワイミー!?!?!?!アンダースタンだよ!?!?!?!?
リナはツカツカとこちらに歩み寄り、顔を近付けてこう言い放った。
そんなもん。
マザー怒らせたら後が怖いからに決まってんでしょ。私もそこまでバカじゃないわよ。
…。
イエス。
アイアンダースタンド。
俺はそれ以上返す言葉がなかった。
ここまで情報が出ないとなると…。
俺たちに構わずマザーは話を続けた。
相手はかなりの実力者。
フレッド・バニスターをもってして。
情報を掴みきれない程の。
その可能性の方が高いかもしれません…。
その言葉に俺達の周りには、
ピンと張り詰めた空気が流れた。
○ 情報の真偽
俺達が情報を集め始めてから3日が経とうとしていた。
結局誰に聞いても有益な情報は得られず、俺達の様に依頼を受けていた他のクランも次々に村を離れていった。
ハアアアア~~!!!!
リナの声が響く。
悠兄さん!右から赤いボールが進行します!
押さえ込んで下さい!
レイナからの指示が飛んだ。
俺達は情報収集を終え、毎日のトレーニングを行っていた。
これではわざわざ遠出して、トレーニングしに来たみたいだ。
そんな風にすら感じてしまっていた。
トレーニング後
皆さん今日もお疲れ様でした。(マザー)
お疲れ様/おつかれ~/お疲れ様でした
俺達も応える。
それでマザー。
これからどうする?(悠)
その事ですが。(マザー)
やはりどうやっても情報が出てきません。
これ以上は、ここに留まる理由もないですし、明日ここを立ちましょう。
帝と接触を図る良い機会かと思いましたが、これ以上時間を失うのも得策とは思えません。
今は少しでも依頼を受け、情報収集を行うことと実戦経験を積み上げることが最優先です。
ま、仕方ないよね。
依頼をこなしていれば、その内帝の方から私たちに会いに来るでしょ。(リナ)
私たちは、今やれることを少しずつでもこなすべきですよね。(レイナ)
よし!
そうと決まればたまには外で食事をしよう!
ここの料理も食べ納めだ!(悠)
私いか焼き食べたい!!
いか焼き!いか焼き!(リナ)
どんだけいか焼き好きなんだよ!(悠)
あの…。
私もいか焼きがいいです。(レイナ)
よし!今日はいか焼きだな!(悠)
ちょっと!なにその扱いの違いは!(リナ)
そんな会話をしながら村のレストランに着いた。
テーブルには沢山の料理が並び、リナがガッツいて食べている。
ひかひ、わたひたひのでひゅーへんはのに、はんへんはっはね。(リナ)
(しかし、私達のデビュー戦なのに残念だったね)
食べながら話すな!女の子でしょ!(悠)
ほんほはね。ゆうひぃはん。
(ホントにね。悠兄さん。) (レイナ)
ホントになあ。レイナ。 (悠)
ははらはんでほんはにはつはいはちはふほよ!
(だからなんでそんなに扱いが違うのよ!) リナ
モグモグ。ごっくん。
まあ、私達が頑張ればディープインパクトの名前はステラに轟く訳だし。
そう遠くない未来に帝にも会えるでしょ。
大した違いなんてないわよ。(リナ)
お前はホントにどんなときも前向きだよな。
頭が下がるよ。(悠)
もしかしてバカにしてる?(リナ)
素直に誉めてんだよ。
どんだけへそ曲がってんだ。(悠)
なによー。(リナ)
まあまあ二人とも(レイナ)
そうやっていつも通り。
楽しい夕食の時間は過ぎていった。
明日からどんな依頼を受けるのだろう。
また忙しくなるのかな。
そんなことを考えていた。
その夜
山賊だ~~!!!
山賊が出たぞ~~!!!
部屋で休んでいると外から大きな声が響いた。
ガバっ!!
思わず飛び起きる。
マザー!!いるか!?
はい!マザーがどこからか現れる。
山賊がでたって?ホントかよ!?
はい!どうやらその様です!
悠さんは準備を整えてロビーに待機して下さい!
私は二人をお連れします!
ロビーで待っていると、
二人も直ぐにやって来た。
山賊がでたって!?
ホントなの!?(リナ)
そうみたいだな。
だけど何で突然!?(悠)
あんなに情報を集めたのに…。
私たちは何か見落としていたんでしょうか。
(レイナ)
そんなはずはない。
けれどこれじゃあまるで…。(悠)
皆さんお揃いですね!?
マザーが慌てた様子で声をかける。
どうやら山賊が出ました!
情報を集められなかった理由は分かりませんが、今はバトルに向け気持ちを切り替えて下さい!
皆さんのデビュー戦です!
あまりに相手の情報が少ないので、対策は練れませんが、いつも通りの隊列でいきましょう!
万が一の時は無理せずギブアップして下さい! これは約束です!皆さんには次があります!
例えランクアップが難しくなっても、元の世界に帰る方法は探せるはずです!
いいですね!絶対に無理はしないで下さい!
俺達はマザーを見つめ、静かに頷いた。
周りの空気に緊張感が満ちている。
皆さんなら大丈夫!
私は信じています!
では、行きましょう!
クランディープインパクト!!
初陣です!!
宿屋のドアが開き、俺達は駆け出した。