未来へ
娘は極低体重で生まれたため、生まれてからずっと毎月の経過観察で病院に通っている。
周りの同じ年頃の子どもたちが次々とできることを増やしていく中、娘の成長はゆっくりだった。
「体の成長もゆっくりだから、大きくなれないかもしれません」
医師の言葉に、心のどこかがギュッと締めつけられた。
それでも娘は一生懸命に頑張っている。
その姿を見て、私は何度も涙を飲んだ。
そしてある日、成長ホルモンの検査を受けるために、一週間の入院をすることになった。
検査の結果は幸い問題なかったものの、医師からはこう言われた。
「成長ホルモンの注射を、骨がしっかり育つまで週に6日、打たなければなりません。」
毎日、針を打つ小さな娘の姿を想像するだけで胸が痛む。
でも、これは娘の未来のために必要なこと。
あれから何年も経った。
娘はまだ小さいけれど、あの日の小さな命は力強く育っている。
成長ホルモンの注射も、毎日の生活の一部となり、私たちは少しずつ新しいリズムを掴んできた。
たくさんの不安や苦しみ、涙もあった。
でも、そのすべてが今の私たちを作っている。
子どもを育てることは決して楽な道ではない。
だけど、毎日の小さな喜びや笑顔が、何よりもかけがえのない宝物だ。
元彼との関係は今も複雑で、時には胸が痛むけれど、私は娘の幸せを第一に考えている。
未来はまだ見えない。
だけど、確かなことがひとつある。
それは、私たちが一緒に歩んでいるということ。
どんなに遠くても、どんなに険しくても、娘と私の歩幅で歩いていく。
それが、私の新しい“家族”の形。
今日も、娘の寝顔を見ながら静かに誓う。
「これからもずっと、あなたと一緒に未来へ。」