小さな小さな“わたしの娘”。
はじめての投稿となります。いろんなことが初心者でなにもわかっていないのでシリアスだけどそうなんだ。くらいで見てくれたらありがたいです。よろしくお願い致します。
白い天井が、ぼんやりと視界に映る。
どこだろう……ここ。
消毒液の匂いが鼻を突いた。耳の奥では機械音が静かに鳴っている。ピッ、ピッ、と規則的に。
頭の中がぐしゃぐしゃだった。さっきまで――いや、どこまでが現実だったんだろう。
あの部屋で、彼と、その隣にいた“お母さん”が並んで座ってたところまでは覚えている。
「子どもはいらない」
「責任は取る」
「二十歳になったら……」
言葉だけが頭の中で繰り返される。
「……いらないって、何?」
喉が乾いて声にすらならない。
吐き気がした。心臓が締め付けられる感覚と一緒に、胃がひっくり返るみたいに気持ち悪かった。
――そんな時だった。
視線の端に見えた、透明な箱。
その中に――何か、小さな、小さな何かがいる。
動かない。いや、よく見ると……本当にかすかに、胸が上下していた。
「……誰?」
自分で言って、自分で気がつく。
これは――私の子だ。
生まれたばかりなのに、もうたくさんの管に繋がれていた。小さな手首にまで、細い管が巻きついている。
“たった1000グラムちょっと”。
人間がこんなに小さく生まれるなんて知らなかった。
「……ごめんね……」
涙が勝手に溢れてきた。
この子が生きる世界は、もう私と二人だけだ。
たった今、生まれたばかりなのに、私が泣いてどうするんだろう。
泣いたって、助けなんて来ないのに。
でも、止まらなかった。