第76 話 隣の美少女は大胆露出女子
おや?
校門を出たオレ。
前を歩く女子の一団。キャッキャッ笑いながら。華やかな影。
その中に。蘭鳳院がいる。黒い髪をサラサラとさせながら。
あれは新体操部員の一団なのかな。今日も、部活が終わって、帰るところなんだ。
オレは新体操部員の一団の後になんとなくついていく。
あれ?
駅に手前で、蘭鳳院が、一団から離れる。
蘭鳳院、みんなに丁寧にお辞儀する。新体操部員たち、蘭鳳院に手を振る。
「麗奈、しっかりね!」
声がこっちにも届く。
しっかり? 蘭鳳院にこれから何があるんだ?
新体操部員の一団から離れた蘭鳳院は、ショッピングモールへと向かう。
追わなきゃ。
なぜそう思ったのかよくわからない。なぜか、妙な胸騒ぎがした。
オレも、蘭鳳院を追って、ショッピングモールへ。
向こうは、オレに気づいていない。オレも声をかけない。どうしてだろう。声をかけちゃいけないような気がして。
こっそり後をついていく。
ショッピングモールに入る。
あれ? 蘭鳳院は? 姿が見えない。
ショッピングモールの中、入り口から、広いメインストリートがあって、両側にたくさんのショップ。混雑している。当然ながら横路がショップの間を縫ってたくさんある。
蘭鳳院は、どこかに入ったんだ。どうしよう。
焦る。気持ちが焦る。なぜだろう。
よくわからないが、とにかく蘭鳳院を見つけなければならない。
それだけはわかる。
オレは、ショッピングモールの中をぶらぶらと歩く。
蘭鳳院に見つかってもいい。
とにかく、オレが蘭鳳院を見つけなければ。
メインストリートを行ったり来たりし、横路を覗き込んで。
ガヤガヤと大勢の人。みんな楽しそうだ。ショッピングモールの中、明るいイルミネーションと、華やかな音楽。
オレは独りで。
どうしよう。
蘭鳳院、どこに消えたんだろう。
見失ってから、10分? 15分?
わずかな間のはずだが、すごく長く感じる。取り返しのつかない時間。
ひょっとして、2階か3階に行っちゃったのかな? いや、もうちょっと、探してみよう。
オレは、ショップの間の横路に、入っていく。
いないな。消えてしまった。
メインストリートに戻る。中央広場のほうに行ってみよう。
そうしたら。
いた。
蘭鳳院が。
オレは、目を見開いた。
えええっ!
メインストリート。
歩く蘭鳳院。
蘭鳳院は私服だった。
私服。
見るのは2度目。
そうか。どこかで制服を私服に着替えていたんだ。
でも、昨日見た、チュニックと違って。
なんだ、ありゃ!
派手!
超派手!
生徒指導の先生が卒倒するレベル!
露出が多い!
すごく肌露出が!
ドキュッ!
蘭鳳院の白い肌が、露に目立って。賑やかなショッピングモールの中、浮き上がっている。
蘭鳳院のファッション。
オレの目が釘付けになる。
大胆なその姿。




