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第7話 手を引く者

作品に目を通していただき、ありがとうございます。

作者のモチベーションと、作品を継続するか否かに関わるため、よろしければ評価、ブックマーク登録、お気に入り等お願いします。


丁寧に前書きで伝えても誰も評価しないのを、愚痴っても仕方がないので、率直に今の感情を吐露します。

評価されなくとも作者に時間とモチベーションさえあれば、作品は完結するので、つまるところ作者の意思が創作において、最も重要な要素なのでしょう。

けれど時間は有限で一切の評価もされず、世間から冷笑されても挫けない、無限のモチベーションの持ち主の作家など存在しません。

だからこそ作者自ら努力の一助となりうる評価、ブックマーク登録、お気に入り等をしてほしいと再三主張しても、読者がそれをしないのだから、もう続けないでいいのだと判断しました。

キリのいい10話まで続けて反応がなければ辞めるので、作者の決断への、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

二房の黒髪を棚引かせ、彼女は悲鳴の元へと駆けつけた。

辿り着いた作では冒険者の幾名かは負傷しており、ライリーの存在に気がついた冒険者は


「ああ、アンタか。認めたくねぇが、アンタの実力は申し分ない。何とかしてくれぇ!」


気が動転しているのか、ライリーへ一気にまくしたてた。


「何があったのか報告しろ。まずこれで傷を治せ」

「……ああ、すまねぇ。アンタ、俺たちが考えてたより、案外優しいのかもな」


サン・ハーブの軟骨を手渡し、冒険者が患部に塗りたくると、次第に落ち着きを取り戻す。

詳しく話を訊ねると、突然魔物に襲われたのだと証言した。

しかし魔物の姿は見えず


「……ん〜、たいちょ〜はどう思う?」

「君は礼儀を知らんようだな、リース伍長。節度と敬意を持って大尉、もしくは隊長と呼びたまえ」

「ええ、いいじゃないですか〜。正直アタシみたいな美人が親しげに接してくれるの、たいちょ〜も悪い気しませんよねっ?」


と、魔性の片鱗を垣間見せた。

馴れ馴れしく上官を呼ぶ彼女の名は、リース・ブライアント伍長。

魔物を操る魔術に長けた魔統隊の副隊長に選ばれた、兵卒の若き女性隊員である。

だが好奇心のままに行動し、隊の規範を破るのを悪びれもしないのは玉に瑕だ。

青年はこの場を切り抜けるのが先決と判断し、説教もそこそこに持論を述べる。


「自然には周囲に身を隠す生物が、数多く見受けられる。この樹海にはそういった生態の魔物が潜むと考えるのは、別段おかしくなかろう」

「やっぱり魔物の仕業だよね〜。アタシの可愛い魔物ちゃんコレクションに加えたいなぁ〜」


彼女にとっては冒険者の負傷者よりも、魔物の制圧よりも、何より自らの手持ちへ加えたい関心の方が強いようだ。

だが強力な魔物が手中に収まれば、軍務の成功に近づく。

船の樹海に蔓延る凶悪な敵を仲間にできるのであれば、これほど心強いものはない。


「これより周囲に溶け込む正体不明の魔物を《イミテーション》と定義する。私は冒険者たちを拠点に運ぶ

。君は魔物と対峙し……」


伍長へ言いかけたその時、またしても魔物の鳴き声と人々の叫喚が静寂を切り裂いた。

それと同時に樹海の中からぞろぞろと二足、四足の獣や、宙をはばたく虫の群れが、ライリーとリースをめつけた。


「我々がこちらに来るのを見越していたのか。分断とは、ずいぶん小賢しい真似をしてくれる」

「命令通り、ここはアタシと魔物ちゃんに任せてよ。たいちょ〜には冒険者を頼んだから」

「ああ、頼んだ。冒険者共よ、はぐれずについてこい。貴様らの拠点までの安全は確保してやる」


ライリーは冒険者を率いて、道中の魔物を蹴散らす最中、ある懸念を抱いた。

この魔物の軍勢が分断という作戦を取れるほど、高い知能を有しているのか、と。

門番のように船の出入りを阻む、巨大な獣の存在も気掛かりだ。

―――もしや魔物の手を引く者がいるのでは。

青年は頭の中で思考を巡らせつつも、目の前に集中していた。

魔統隊副隊長 リース・ブライアント伍長


職業·召喚士サモナー

種族·人間ヒューマン

MBTI:ESTP

アライメント 中立·悪


魔物を操る魔術に秀でた者で編制された、魔統隊に属する兵卒の女性調査隊メンバー。

冷徹な思考の敏腕で恐れられる上官ライリー・グレイ大尉を「キャップ」、「たいちょ〜」等と馴れ馴れしく呼び、隊律遵守の意識が欠落しているが、優秀な魔物使い。

好奇心旺盛かつ愛嬌たっぷりな振る舞いが、異性を勘違いさせるが、鞭を持った際の二面性が知らず知らずのうちに、男性諸君の恋心を萎えさせたという。

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