プロローグ
鳥のさえずり、風で鳴る草木、心地よい木漏れ日。
さっきまで家の中でごろごろとポテチを食べながら本を読んでいた、なのに今や僕は大自然の中で仰向けになっていた。
「ん...ここはどこだ?」
俺の気は確かなのだろうか、僕は確かにさっきまで家の中に居たはずだ
なのに何故かこんな木漏れ日が溢れている美しい森の中にいる、そろそろ親に殺されたか...?
そう思い頬をつねってみた、どうやら死んではいないようだ。
とにかくその時の俺の頭の中は「?」で埋め尽くされていた。
混乱を抱えながら立ち上がり、歩き始める。
遭難した時こうやって無駄に動き回るのが一番危ないみたいな事をテレビで言っていたのを思い出すが、頭から振り払う、こんな状況で思春期の男子が好奇心を抑制できるかヴォケ。
「一体何処なんだよここは...キレイな葉つけやがって......ん?」
この木...白樺...?何でこんな所に...?.
地域の植生に関して豊富な知識があるというわけでもないが、素人目からしてもこんな木は日本でみた事ない。
そんな事を考えている暇は無い、この森から脱出して早く家に帰らなければ
何がどうなっているんだと思いながら10分程歩いていた、すると出口のような太陽の光が見えてきた。
「やっと森から出られた...あとは街に変えるだk」
俺は考えるのを辞めた。
そこにはもっとグレードアップされた大自然があった。
広く広大な青々とした草原、見渡す限りの丘陵が地平線まで広がっており、まるで、異世界の様な光景が広がっていた。
「....は?」
脳内は混乱を極めた、だが俺は名誉ある自宅警備員、こんな事で混乱していてはやっていけない。
冷静に現在自分が置かれている状況を分析した。
こんな広大な草原は山岳国家である日本には無い、強いて言っても阿蘇高原や北海道くらいだが、どちらもこんな山は見たことが無いし、それにこんな地平線の先まで人工物が無いなんてあり得いし、そもそもなんでこんな所にいるのかも分からない。
考えを巡らせていると、頭の中に一つの結論が出た。
「異世界召喚だコレ。」
そうだ!!!きっとそうに違い無い!!!!
目覚めるといきなり大自然の中にいるなんて異世界召喚以外の何者でも無いじゃないか...
そう思うと胸が高鳴り始めた
猫耳ヒロインと出会い
エルフの奴隷を助け
魔法を使って魔物を倒し
ゴブリンから村を救い
果には魔王を倒す!!!!!!
──なんてこったい最高じゃないかちむどんどんですわ。
そんな妄想をしながら一人でグフグフしていると、ふと、遠くに何かが見えた。
「あれは...村か?」
草原の向こう、山の麓に集落のようなものが見える。行くしか無いので向かうことにした──。
初小説です!
文章を書くのも初めてで、拙い部分も多いかと思いますが、少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
更新は2〜3日に1話のペースで予定していきます
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