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王宮図書館(3)(サンジュリアン視点)

「さぁ?私も先ほど父上から呼び出されて、指示されたんだ。図書館でお前たちがいたら似たようなことをしているから協力してやるようにとも言われたな」


俺は驚きを隠せなかった。

ヒューリスティも流石に顔が強張っていた。


"陛下の情報網はこんなにも凄いのか

俺は常に見張られていたのだ"


第二王子は、俺たち2人が沈黙しているのは状況が飲み込めないからだと思ったらしく、さらに説明を続けた。


「どうした?陛下も協力してくれるんだから、魔法学の勉強になるだろう。前王妃の扉の紋様も実は魔法陣なんだ。知られていないが、あの魔法陣があることによって陛下もあの部屋には入れない。そろそろお隠れになってから年月も経ったし部屋を開放したいんだろう」


「そうなのですね、そんな極秘事項を私たちに話してもよろしかったのでしょうか?レオンハルト殿下」

ヒューリスティが先に立ち直り、問いかけた。


「調査に協力してもらうには情報開示は必要だし、私の側近なんだから問題ないだろ」


「まだ、側近候補です」


「もう候補は外すっていつも言ってるじゃないか」


まったく、と呆れた感じでレオンハルトは言いつつ、我々の席の隣に座った。

どうやら居座る気のようだ………。


「お前たちがこれだけの本を見ても分からないってことは、やっぱり兄上に聞くしかないのかな」


席に座った途端、ぼそっとありえない言葉が飛んできた。


「な、何言ってるんだ!さっき第一王子殿下には調べてることを気付かれないようにしろってレオンが言ったばかりだろ!?」


「そう言ったけどさ。父上がお前から頼めば紋様のことを教えてくれるかもってヒント言ってたんだよ」


「そんなわけあるかよ!俺だってお前の側近候補になってから無視されまくってるんだから」


「そうなのか?なんか、兄上が欲しがってるものを与えるからって言えば動くって聞いたんだけど」


「欲しがってるもの?」


「あぁ。確か、魔法薬の製作者の保護、だったと思うな。そんな凄腕の製作者がいるとは知らなかったが」


"俺は、間接的に脅されているのか"

この状況が逃げられない状況なのだと悟った。

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