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領主代理グループ紹介(1)

「今日学園終わった後、大衆広場の市場へ行ってみないか」


ディアナ嬢を迎えに行った馬車内で俺はそう問いかけた。


「市場、ですか?私は貴族街は数度出掛けたことがありますが、市場は初めてです」


「私もだ。だが、ちょっと気になることがあってな。共に散策しながら視察できたらと思ったんだ。もちろん、身分がばれないよう平民の服装もこちらで用意する」


「わかりました。殿下がそうおっしゃるなら同行致しますわ」




「ところで、話は変わるが、ディオルゲルがどこの領主代理プロジェクトに所属しているか知っているだろうか」


「申し訳ございません。学園内のことは秘密、と以前は教えてもらえず……昨日もあまり兄と話ができていないのです」


「そうか」



ガタッと馬車が停車した。

学園に到着したようだ。


俺は先に馬車を降り、ディアナ嬢に手を差し出し、ディアナ嬢は俺の腕に手を添え馬車から降りた。


昨日とは違い、令嬢や令息たちが次々に挨拶にやってきた。昨日気楽に接してほしいと俺が言った言葉がもう伝わっていたようだ。


笑顔で返すだけにし、正門で領主代理グループ紹介の案内を貰った後、そちらに早速向かうことにした。


「私は海の港ナティアのグループ紹介に行こうと思うが、ディアナ嬢はどこか行きたいところがあるか?」


「私はまだ案内を見たばかりなので数件見て回ろうかと」


「そうだな。では、とりあえず私とナティアグループに行こう」

とディアナ嬢を誘った。



そこへ

「麗しのランチェスター公爵令嬢、ご挨拶してもよろしいですか?」

とアランが寄ってきた。


「ご機嫌よう、アルストロメリア王子殿下」

と笑顔でディアナ嬢が答えると

「とても美しいね」と言いながら、


「殿下が二人だと紛らわしいから、私のことはアランと呼んでくれ」

と言った。


「では、アラン様と。私のことはディアナとお呼び下さい」と答えていたため、俺もすかさず聞いてみた。


「そういえば、ディアナ嬢。私のことも殿下、ではなくレイモンドと呼んでくれ。いや、長いからレイでもいい」と。


突然のことで、え?と怪訝そうな顔をしていたが


「それでは、レイ様と呼ばさせて下さい。私のこともディアとお呼びください」

と輝く笑顔で言ってくれた。


アランが、まだ名前で呼び合ってなかったのか?とビックリしていたが、俺は一歩前進できたことを喜んだ。


「ところで、海の港ナティアの紹介に行くのだろう?私も行くところだから」と、一緒に行くことになった。


ナティアグループの執務室に入ると、意外と空いていた。

寒い領地は人気がないようで、魚介類に興味がある者しか来ないようだった。


ただ、そこに運良くディオルゲルの姿があった。


「まぁ、お兄様。こちらのグループでしたの?」

とディアナ嬢が嬉しそうに近づいて行った。

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