もぐもぐたいむです
どこで食べるかしばらく考えたが、結局ギルドに戻ってきた。ここは飯処も備え付けられていて、冒険者であれば誰でも利用できるのだ。野郎どもに合わせて、メニューもがっつり系が多い。
「いらっしゃいませにゃ、お料理は何にしますかにゃ?」
席に着いた俺に声が掛けられる。そちらを見ると、Tシャツにショーパン、お尻からはモフっとした尻尾が生えた、弾ける笑顔の猫耳おねーさんが!!
かわいい顔した上になんと健康的なボディーをしているんだ、けしからん。もぐもぐしたい。
にしても猫の獣人だ~見かけたことはあるが、話しかけられたのは初めてだ。そして語尾が!語尾が『にゃ』とかわかってるにゃ!!
密かにかなり興奮しながら注文を済ませる。お腹ペコペコだったので、ステーキにした。
「かしこまりましたにゃ~」
そう言って去っていく後ろ姿(お尻)を見ながら、今後のことを本格的に考える。
とりあえずこのままでは、ままならないことは確実なわけだしね。
魔法使いになったことで、ゴブリンとタイマンなら、ケガすることなくやれそうな気がする。複数はまだ無理だろうなぁ。でも上手くあの魔法を使えば…
そんなことを考えていると注文した品が運ばれてくる。
「お待たせしましたにゃ、ご注文の『ギガントウシのステーキ』にゃ。それとライス大盛りで、200Gになるにゃ」
「はいこれ。では…いただきまーす!」
そう言って、作法なんて分かるわけがないので、ナイフで乱雑に切り分けると熱いのも構わずかぶり付く。ははは、なんだこれ、美味すぎる。
分厚いのに柔らかくて、噛むたびにジューシーな肉汁が溢れてくる。手が止まりませんわこれ。
ただもう長いことまともなご飯なんて食べてなかったせいか、胃がびっくりしてちょっとキリキリと痛むが、まあすぐ馴染むだろう。
大人向けのメニューということもあり、ボリュームもたっぷりで、大満足な食事だった。久々の満腹感、今度は眠くなってきたのでそろそろ帰るとするか。
「ごっそさん、最高に美味かった」
そう猫ねえさんに一声かけて、食堂を出る。
「大げさな子だにゃ~また来てにゃ~」
そうは言いつつもニコニコして、満更でもなさそうだ。また来よう。
寄り道はせずにまっすぐスラムに戻る。だんだんと夜に近づいている。これ以上遅い時間になるとスラムの危険度はグンと上がる。悪い奴らが起きだして、行動を始めるのだ。いつか一掃してやるかんな。
そんなことを考えながら、気持ち速足で寝泊まりしてるボロ小屋に向かうのであった。