我は神なり
さて、ステータスはどんな感じになったかな?
【名 前】 ロイ
【職 業】 魔法使い
【体 力】 30/40
【魔 力】 52/52
【攻撃力】 12
【防御力】 10
【魔攻力】 20
【魔防力】 20
【素早さ】 10
【知 力】 5
【称 号】 ゲス 卑怯 天の才を持つ者
【パッシブスキル】 頑強 悪食 天童
【アクティブスキル】鑑定・アイテムボックスLV.1/10
ゴブリンスラッシュLV.1/10
火魔法LV.1/10 水魔法LV.1/10 土魔法LV.1/10
風魔法LV.1/10 治癒魔法LV.1/10
天道魔法LV.1/5
「おー、職業補正による各種ステの微増と、各属性の初期魔法を覚えたって感じだな!そして予想通り、天童由来の天道魔法とやらを覚えたみたいだ」
それにしてもたった1体のゴブリンを倒しただけなのに、だいぶ身体能力が強化したな…いやこの世界で、LV.1の状態で魔物を倒すってことはそれだけハードルの高いことなのかも知れない。普通に生きていて、命を懸けることなんてまず無いだろうし。
「とりあえず、一番気になる天道魔法とやらを試してみよう。ふむふむ、どうやら、LV.1で使えるのは『砂の使い手』というやつだな。まぁ、たしかに鉱物系だね」
「えーと…呪文は『我に従え。砂よ、その一粒まで』か。んで、効果は魔力を込めた範囲の砂に限り、自在に操ることが出来る、か。土魔法とどう違うのかな?ま、物は試しだ、使ってみよう」
土と砂の違いがいまいち分からないが、イメージ的にサラサラしているのが砂っぽいので、辺りを探して一握りほどの砂を集める。草原だからか、あまり無かったな。ぎゅうと砂を握りしめ、掌に魔力を集めて砂の一粒一粒に流し込むイメージをしながら、呪文を詠唱してみる。教わったことなどないので、あくまで自己流だ。
すると体内から何かが抜けていく感じがする。そして、掌の中の砂と繋がったのが、感覚的に分かった。恐る恐る掌を開いて覗き込むと、淡く光を帯びた砂が見える。どうやら成功したようだ。
脳内で球体をイメージすると、砂は球体を象り、浮かべと念じると
掌の少し上にふわりと浮いた。八の字に動かすイメージをすると、その通りに砂玉は動いた。いやぁこれは驚いた。なんというファンタジー、これはもう『砂王ロイ』とか二つ名的なの付いちゃうんじゃないの?
ロイはまだ知らないが、一般的な魔法は基本的に定義というか、規格というか、定められたルールによって発動する。例えばウォーターボール、発動した時点で目標に向かって発射される。詠唱の速度で発射のタイミングを調整したり、勢いや大きさなど、ある程度の自由は利くが、先ほどのように自由に操ることなど決してできない。これは普通ではないことに彼はまだ気づいていない。
「ただこれ、発動した時以外は魔力喰ってないような気がするな。その分たったあれだけの量の砂で、残りの魔力3しか残ってないけど。この砂は球体の状態でポケットに入れておいて、いつまで注いだ魔力が残るか確かめないとな。」
なにはともあれ、魔法のことはもっと試したいが、辺りも暗くなってきたし、一旦街に戻ろう。初日から無理して、取り返しのつかない怪我でもしたら嫌だしな。
あ、放り出した袋を拾うのと、ゴブリンの剥ぎ取りを忘れずにね。
「たしか右耳だったな、それと魔石を取って…っと、ラッキー、ボロいがナイフも持ってるな。これも回収してっと。さて街に帰ろう。アイテムボックスについては魔力も残り少ないし、後で検証しよう。失敗した、先に試すんだったなぁ」
ま!色々とアクシデントもあったが、初めての冒険にしては頑張った方じゃないかな?クラリスさんに褒めてもらおっと。
そうして、微かにまだ残る興奮と、ちょっとばかりの達成感を胸に、街へと歩き出すのであった。