就職したよ、初任給は何に使お
「おおおおお!今のが天の声か~唯一神クレア様の声って話もあるが、女性の声だったな…っと、それよりも早速ステのチェックといきますか。」
本来であれば、血の匂い溢れるこの場からは早々に立ち去るべきなのだが、ルーキー冒険者のロイにはまだその考えはない。
ステータスは成長してこうなった。
【名 前】 ロイ
【職 業】 未定(候補10)
【体 力】 20/30
【魔 力】 22/22
【攻撃力】 12
【防御力】 10
【魔攻力】 10
【魔防力】 10
【素早さ】 10
【知 力】 2
【称 号】 ゲス 低能 天の才を持つ者
【パッシブスキル】 頑強 悪食 天童
【アクティブスキル】鑑定・アイテムボックスLV.1/10
ゴブリンスラッシュLV.1/10
「レベルがあがれ誰もが覚える鑑定やアイテムボックスはいいとして、こ、これはすごくないか!!?たしか成長率ってのは生涯固定されていて、体力と魔力は5~10、他のは1~5の間で上がるって話だったはずだ。それに当てはめると、俺ってもしかしてなかなかの才能なんじゃ…」
そう、ロイは頭が良くないのを引いて考えれば、最高の才能があったのである。
「そして失礼な称号もついてるな、なになに…」
・ゲス 卑怯な攻撃にプラス補正
・低能 基本的に頭が悪い人に授けられる。これが付いてると恥ずかしい。
・天の才を持つ者 神に愛された者、パッシブスキルに天童が付く。
「な、なんて失礼なんだ、上2つをつけたやつは…。にしても天童?か、どんな効果なんだろう。」
・天童 様々な職につける。特に鉱物を扱うことに才を示す。職によっては、天童持ち専用アクティブスキルも存在する。
「おお、これはなんかすごそうだぞ?だから最初から10もジョブの選択肢があったのか!とりあえず一通り見てみよう」
剣士・格闘家・盗人・鍛冶屋・魔法使い
農民・商人・テイマー・聖男(聖女の男版)・騎士
「初級職ばかりなのは当然として、聖男って…聖人でいいじゃん…いやだめなのか?よくわからんな。にしてもテイマーは良いな、憧れる。でも鉱物関係なさそうだしなぁ、やっぱり鍛冶屋か?でも戦闘向けではないよなぁ。ま、その辺はレベルが上がってセカンド、サードジョブ辺りでなればいいか。」
この世界では最初になるジョブの他に、レベルが30・60・90になると、先についたジョブと並行してつくことが出来るのだ。最大レベルが100なのでジョブ4つ持ちが最高となる。
「待てよ…?鉱物っていうと、鉄とかなんならその辺の土や砂もそうだよな?俺の考えが正しければ、剣士の剣や魔法使いの土魔法とかもその対象なんじゃないか?!となると、物は試しだ。やはりせっかく才能があるんだ、魔法を使ってみたいよな。仮に天童の対象外だったとしても、先頭に向いてるわけだし。」
そうして俺は魔法使いになると念じる。
『設定を確認。魔法使いとなりました。スキル習得を確認。』
さてさてさーて、どんなスキルを覚えたかな?