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魔法少女マジカル・リーン

作者: 乾 隆文

魔法少女モノを書いてみようと思いたってから、ほんの三時間。

作者の前にはこのようなふざけた作品が出来上がっておりました。

人生よっぽど退屈されていらっしゃる方々に送る、とっても下さらない魔法少女戦記です。


 私には、ひとつの憧れがあった。


 小さい頃にテレビで見た、カッコいい姿。


 悪者たちに敢然と立ち向かい、苦しくても決して諦めず、最後には必ず勝利して街を、世界を、みんなを守り抜く。


 数多いる少女たちの中から選ばれた戦士。


 運命を背負い、最後まで倒れずに戦い抜く勇者。


 ――私もいつか、魔法少女になって、悪者からみんなを守るために戦いたい。


 そんな夢を胸に抱きながら、私は毎日、「いつか来る運命の日のために」魔法少女ごっこに興じて訓練を積み重ねているのだった。




「ようやく見つけた。君こそ魔法の国マジカル・リパブリアの伝説の戦士、リーン!」


「はぁ? 突然何言い出すの?」


「魔法少女マジカル・リーンに変身して、僕と一緒に戦ってよ!」


「あの、いや、だから――」


 本棚に並べてあった猫のぬいぐるみが、突然立ち上がって動き出し、私の前で喋り出した。それだけでも十分に驚きだ。ましてやその話の内容がいわゆる「魔法少女モノ」の設定さながらだとなれば、もう驚きなんかはとっくに通り越し、呆れてものが言えないって域に達してる。


「突然の話で驚くのも無理はないよ! 僕も当時の姿とは違うし、君も以前の記憶は今はまだ封印されていると思う。けど、これはまぎれもない事実なんだ。君は確かにリパブリアの伝説の戦士リーンが転生した存在! 今はまだ何の力も持っていないけど、この魔法のステッキを使って真の力を開放し、悪者と戦う役目を担ってるんだよ!」


 セリフ長いなぁ、この猫。あー頭痛い。


 せっかくのお休み、家で一人で過ごせる雨の午後。


 のんびり昼寝でもしていたかったけど、こうなったら仕方ない。ひとつずつ疑問を解消して、話を円満にまとめあげ、なるべく早急に帰って頂くことにしよう。


「とりあえず、質問いい?」


「もちろん! 君が前世の記憶を思い出すためなら、なんでも協力するよ!」


「ええ、ありがとう。

 じゃあまず、あんたなんで突然喋り出したの? 私このぬいぐるみ、三か月前に友達からお土産でもらったんだけど」


「ああ、この姿のことだね! 本当の僕は思念体だから、姿かたちは存在しないんだ。だけど、前世のリーンだったら元のままの僕とも話ができたけど、今の君はまだ魔力がうまく扱えないから、僕のこともわからない。なので仕方なく、手近にあった素体を借りて君と話をしてるってわけだよ!」


「いきなり設定めんどくさいわね。っていうかその前世の、伝説の戦士リーンっていうのは結構偉いやつだったんじゃないの? あんた随分慣れ慣れしく口を利くけど」


「本当に何にも覚えてないんだね! リーンは確かにすごい戦士だったけど、僕だって本来は人間風情に仕えるような存在じゃない。リパブリアに偏在するマナが具現化した姿で、リーンとは協力関係なんだ。この口調が嫌だなんて今さら言われる筋合いじゃないよ!」


「ああ、うん。別に嫌なわけじゃないの。ただの疑問」


 嫌かどうかって言ったら、友達にもらったお土産が三か月も経った今頃喋り出すこと自体が嫌なのよね。クーリングオフ期間も過ぎてるじゃない。わかってるわよお土産よ。心霊現象あったから返すねって、今さら言えないじゃないって話。


「あとさ、魔法の国マジカル・リパブリアって言ってたけど」


「そうさ! この世界とは別の位相にある、魔法の国マジカル・リパブリア。千年の歴史を誇り、魔法によって文明を栄えさせた一大国家だよ!」


「……普通魔法の国って、マジカル・キングダムとかだと思ったんだけど、共和政(リパブリック)なの?」


「ほんの三年前にね、市民運動によって王家が倒されて、王政が終わっちゃったんだ」


「あんまり情勢が落ち着いてないのね……」


 こめかみを右手で押さえて首を左右に振る。


 まずい頭痛が酷くなってきた。さっさと本題に入ろう。


「じゃあ、最後の質問なんだけど」


「うん、なんだい?」


「魔法少女になれって言ったけど、あれ、本気で私に言ってるの?」


「もちろん! 他に誰がいるんだい?」


 はぁあ、と深く溜息をつく。


 確かに、私は魔法少女に憧れている。一緒にごっこをした友達の誰よりも本気で自分が魔法少女になることを信じていて、いつかこうやって魔法の国からスカウトが来ると待ち続けていた。


 けど。けどね。


「何で今さら来るかな? 私今年で四十よ? 二児の母よ? いっくらなんでも魔法少女って年じゃないでしょ?」


「些細なことだよ。大丈夫、君ならできる!」


「できるできないじゃなくて、字面的にダメでしょって話をしてるの! 私は!」


 あ、やばい。頭痛がマジで酷い。ちょっとバファリンを飲んでこよう。


 私は猫のぬいぐるみに、ちょっと悪いけど、と断って立ち上がり、頭を押さえながら洗面所に向かった。コップに水を注ぎ、錠剤を手に取ってのどに流し込む。


 鏡に映るのはすっかり生活にくたびれた三九歳の人妻。手入れが行き届かなくなって久しい肩までの髪は黒の中に白い物が混じるようになり、肌も張りがなくなって小皺も目立ってきた。


 子供の頃から付き合ってきた、垂れ目と小さな口の付いた丸い顔。決して不細工とは思ってないけど、とびきり美人ってわけでもない自分のことは自分でよくわかっている。それでも若い頃――って言っても結構長くて高校生くらいまで――は、若さを盾にすればこんな私でも魔法少女に選ばれて悪いことはない!って信じていたけど、さすがにない。白髪と小皺と腹のたるみの目立ち始めた魔法少女。ない!


 自室に戻って、乱暴に椅子に座る。いくら半分がやさしさでできてるって言っても、バファリン飲んで1分で頭痛が治まるとも思ってない。


 ずきずきする頭を押さえながら、私はもう一度、深く深く溜息をついた。


「突然の話で驚くことも多いと思う」


 ちっ、今の間にいなくなってることを期待したんだけど、やっぱりまだ喋るか……。


「ただ、その頭痛はひょっとしたら前世の記憶が戻ってきているための症状かもしれないよ。辛いだろうけどもう少し頑張って! ええと――、あれ、名前なんだっけ?」


「ちょっと待ってよ。あんた、三か月も人の部屋にいて私の名前すら知らないわけ?」


「だから僕はぬいぐるみなわけじゃないんだ。ここに来たのはついさっきなんだよ」


「それにしたってよ。私の名前も知らないくせに魔法少女にスカウトするわけ?」


「君の真名は伝説の戦士リーン! それさえわかってれば他は全部些細なことだよ」


「あんたのスケールにはついていけないわよ。

 っていうかなんで私が小学生の頃とかに来なかったのよ。もしその頃に来てくれてたら私小躍りしてあんたの話を受け入れてたわよ?」


「その頃は敵の攻撃が小康状態で……。僕もぶっちゃけ、世界中から君の転生した姿を探すのめんどくさくてさ。また戦局が激しくなってくるまでに探せばいっか――って」


 コイツ夏休みの小学生か! 眉間を親指と人差し指で押さえながら、私は数年前まで小学生だった長男の夏を思い出していた。


 あの子ももう来年は高校受験かぁ。早いわよねぇ。そうよ、私が年を取るのもあっという間なのよ。だっていうのに、せめてこの不細工な猫は、どうしてもう二十年早く宿題こなさなかったのよ。十九だって相当ギリギリよ?


 屋根を叩く雨の音が、静かに頭に響く。あーでも、少し頭痛が治まってきたかな。さすがバファリン。さすがライオン。


「というわけで、君の名前を教えてくれないか?」


「……あんたは? 先に名乗りなさいよ」


「僕の名前は、君の記憶が戻ったら思い出すよ!」


「今言えよ」


 猫の体を掴み上げ、怒りに任せて雑巾絞りに絞る。


 いたいいたいと泣き喚く猫。痛覚あんのか。


「わ、わかった、言うよ。言うから勘弁して……。

 ぼ、僕の名前はロジオン・ロマーノヴィチ・ミハイル・イワノビッチ・ナスターシャ・ペトローヴナ・キャピレット・モンタギュー・ローゼンクランツ・ギルデンスターン・エドモン・ダンテス・アルセーヌ・ガルガンチュア・パンタグリュエル・カヴァレリア・ルスカティーナ・オイレンシュピーゲル・ヴィルヘルム・マイスター・ハックルベリィ・ピッピ・パディントン・トオリヌケ・キンジロウ」


「全面的にごめん。聞いた私が悪かった」


 素直に謝った。ここまでキラッキラしてるとはさすがに想像してなかったわ。もうこいつはネコでいいわ。


「それで? 今度こそ君の名前を教えてくれる?」


「はいはい。高橋沙紀よ。これでいい?」


「サキ、か。オーケー。よろしくね、サキ」


「うん、おーけー。じゃあ、そろそろお帰りの準備をまとめて頂いてよろしいかしら、ミスターネコ?」


「あれぇ? 僕の話聞いてた?」


「聞いてた聞いてた。でもね、そろそろ子供たちが返ってくるのよ。さすがにぬいぐるみが喋って動いて、『わぁ、ねこしゃんだー』って年の子たちでもないからさ。あんたがいると面倒なんだわ、何かと」


「酷くない? 前世から魂で結ばれた仲間だよ?」


「そう。じゃあ今この瞬間でその縁切っとくわ。ってわけで、さようなら!」


「待って! ねぇ待って! ちょっとでいいから話を――」


「うるさい!」


 イライラした私は、ネコの頭をがっと握り締め、窓を開けてそのままの勢い、遠く投げ捨てた。え? 不法投棄? 知らない。あれ魔法生物だから条例の埒外でしょ?


「ちょっといきなり外に捨てるとか酷くないっ?」


 いや一瞬で戻ってくるなよ。


「ねぇ、お子さん戻ってくるなら早く試してみた方がいいよ。とりあえずこのステッキを持って変身してみて!」


「どっから出した魔法のステッキ!」


 気が付くとネコのぬいぐるみが、本棚に座らせられるくらいの大きさのそれが、自分の体長の倍くらいある魔法っぽい意匠を凝らした赤と白のステッキを持っていた。具体的に言うと全長三十センチくらいのやつ。タカラトミーから三千円くらいで発売されそうなやつ。


「や、やめてよ! 絶対私、変身なんてしないからね!」


「いや、いや。わかったよ。サキの立場も考えないでこっちの都合ばっかり押し付けようとした僕が間違ってた。戦わなくてもいいからさ。一度だけ! 一度だけ変身して見せてよ!」


 くっ、このネコ……。小癪にも譲歩してきやがった。


 わかってるわよ。ここで流されて変身なんかしようものなら、AVに出演させられる女子大生がごとく済し崩し的に戦場に連れて行かれて、もう目の前に敵がいるんだから戦うしかないよ!って言われてそのままアニメが最低十二週は始まっちゃうのよね!


 わかってる! わかってるんだけど! ここで頑と断らなきゃいけないんだけど!


 だけど、やっぱり長年の夢だった魔法少女への変身……。実際魔法のステッキをこの手に持たされると、じわじわと胸の内に膨らんできちゃう。


「……呪文は?」


「えっ?」


「変身の呪文はって聞いてるのよ!」


「じゃ、じゃあ……!」


「一回だけよ! 一回だけ、変身するだけだからね!」


 やばい私、完全にツンデレ台詞吐いてる。これもう済し崩される気満々のやつじゃない。違うわよ、私はそう、一回だけ変身してみたいだけ! もう私の年じゃセーラー服着てるだけでも多分通報されるのに、町なかで魔法少女コスなんか懲役モノなんだからね!


 ぶつぶつと自分に言い訳をしながら、ネコに渡されたステッキを宙に掲げ、ネコに教わった呪文を声高に読み上げる。


「メタモルフォーゼ・マジカルリーン!」


 うっわ恥ずかしい! でもなんかちょっと嬉しい!


 私の叫び声にステッキが反応し、きらきらと虹色の光を撒き散らして私の体を包み込んだ。


 三十秒ほど変身シーンとポージングに時間を取った後、私は確かに魔法少女(?)に変身していた。ピンク色のロングブーツ。白地に水色のフリルが付いたパンツが見えそうな長さのミニスカート。黄色い、バラの紋章みたいなものが入った装飾のあるベルト。胸許に大きなピンクのリボンが付いた、体のラインがしっかり出ちゃうタイプのタイトシャツ。肩のところはもにょもにょと丸く膨らんだ飾り。袖は短く、肘の上まで伸びた手袋が両手を覆う。


 髪は――? とひと房手にして視界に入れる。おお、髪の色もピンクか。白髪染めいらないのはちょっと助かるなぁで、頭にも装飾が付いてるのかな。触った感じ、リボンタイプかしら。ティアラ的な固い物には触らないみたいね。


「やった! マジカルリーンの復活だ!」


 ネコがぽてぽてと手を叩いて喜ぶ。


 思ったより高揚感はある。でも、ここまでだ。一度変身するだけだって約束だったんだ。これ以上いい気になって、ちょっとこの格好で散歩でもしてみようか、って言ったが最後、もう気が付いたら目の前に敵が現れる展開は目に見えている。ピンポイントで本日生まれたばかりの魔法少女のいる場所を敵が襲ってくるくらいに、アニメは非常にご都合主義なのだ。


「っていうわけで、元の姿に戻る呪文教えて。まさか、それを教えないなんて話じゃないでしょうね?」


「そんな意地悪はしないけど、本当に戦ってはくれないかなぁ?」


「絶対お断りです! 宿題を二十年以上放り出してたあなたが悪いんでしょ? 少し痛い目見て反省してなさい」


「うーん、仕方ない。この手だけは使いたくなかったんだけど……」


 そう言って、ネコは何やらもぞもぞ両手を合わせている。何を出そうって言うのか。何かを出そうって言うつもりなのか。


 ふん、何を出されたって、ここで頷いたりなんかしてやらないんだから!


 そう、ツンデレ台詞続行中の私の前に、よっと掛け声大きくネコが取り出したものは、予想もしなかったものだった。


 即ち、諭吉が三枚。


「最後の手段で使えってリパブリアの大統領から預かってるんだ。魔法少女雇用契約。時給三万円。どう?」


 その、最低賃金の三十倍を超えようかという破格の待遇に、家事と育児とパートに苦しむ兼業主婦が抗えなかったとしても仕方がない。うん、仕方がないじゃない。だって今月も苦しいんですもの!!




「クックック、この私の前に立ちはだかるとは、いい度胸だ、マジカルリーンよ」


 口許に、三世じゃなくてルパン一世みたいなイメージの先の丸まった髭を生やした、黒いスーツ姿の片レンズ眼鏡のフランス風紳士(笑)が、変身した私の前で高笑いしている。


「この街は私が守るわ! あなたの好きにはさせない、怪人紳士ボンジュール男爵!」


 ああ……、口にするのも恥ずかしい名前。やるならせめて、もうちょっと気合い入れて作ってるタイプの魔法少女モノやりたかったなぁ。


 まぁ、ちゃんとやってるんだったら四十歳のおばさんつかまえて主役に抜擢はしないわよね。あ、つい三日前誕生日だったの。不惑の年に惑いまくってたけどね!


「くく、いくら強がったところで、お前ひとりではどうにもできまい……」


「誰が一人だって?」


 と、高笑いするボンジュールの背後から、男勝りな声が響いた。


 そう、何も隠さないからサッサと説明しちゃうけど、最近の魔法少女モノって一人じゃ戦わないらしいの。チームを組んで戦うパターン、結構増えてるらしいのよ!


「何っ、仲間がいるだとっ?」


「ふ、油断が過ぎるわよ男爵。とおっ!」


 威勢のいい掛け声とともに飛び上がり、わざわざ私の横に並び直してポーズを決める、恥ずかしくも頼もしい私の仲間は四人。


「魔法少女、マジカルルーナ!」


 赤い短髪の肉体派! 年を聞いたら私より三つ上らしい!


「魔法少女、マジカルセレン!」


 黄色いロングのお色気枠! 年は三十二だけれど、この若さで三児の母!


「魔法少女、マジカルラピス!」


 青い毛を翻すバーコードヘア! 少女じゃないって言うか女ですらない! おっさん!


「まおーしょーじょ、まいかうあう!」


 黒い産毛を頭に生やし! チャームポイントはおしゃぶりと四つん這いフォーム。セレンに抱っこされて登場。


「助けに来たわよ! リーン!」


「さあ、一緒に時給を稼ぎましょう!」


「どうせなら少し長引かせて残業代をもらうのはどうかな?」


「あうは、おひうねのじかんまえにはかえいたいれす!」


 めいめい勝手なことを言い合う正義の魔法少女たち。後ろを見ると、本屋の屋根の上にネコと、その他さまざまなぬいぐるみたちが「頑張るんだ! 魔法少女たち!」とかなんとか応援をよこしてる。


「何なのよこのメンバーは! 一人として少女がいないじゃない!」


「仕方ないよ、みんな魂で繋がり合った、前世からの仲間なんだから」


「だからどうしてみんな少女時代にスカウトしに来ないのよ! っていうか魂の仲間って、いかにも金で釣ってきたみたいなこのおっさんもか!」


「その人は、奥さんが時給三万でも頷かなくて、じゃあ自分が代わりにやるって言い出してくれたから」


「赤ん坊は! 戦場に出していいと思ってんのっ?」


「アウだけ転生が遅れちゃったみたいなんだ。でも遅刻は自分の責任だから頑張るって」


「お前らいろいろ時間にルーズ過ぎよっ? 文字どおり致命的じゃない!」


 ええいくそう、ツッコみが追いつかない!


 時給三万に目がくらんだ私が悪いのか……。このゴレンジャイどころかギャグ漫画日和みたいなメンバーで、魔法の国を平和にするまで戦っていかなきゃいけないのか。どうせやるなら確かに、一戦闘一時間で終わらせるより二時間かけた方が美味しいのよね……、週六万だと月二十四万よ……。


 ああ、だからやっぱり目がくらんだ私が悪いのね……。


「行くぞ、魔法少女マジカルリーン! そしてその仲間たちよ!」


「望むところ! ほら、ぼうっとするなリーン! 攻撃が来るぞ!」


 そして、今日の戦闘が始まった。


 ちがうもの! ぜったいこんなのちがうもの!


 私が憧れていた魔法少女は、絶対こんなんじゃないんだものぉ!



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