表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
コウテカの庭  作者: 島 アヤメ
27/139

これから

(真っ暗……)


息吹は暗闇の中を歩いていた。不思議と闇の中は温かく、怖くはなかった。一体ここはどこなのだろうと息吹は首を傾げた。


ーーキュるる



懐かしい声が聞こえる。


(……阿修羅)



暗闇の先で、微かに青い炎が揺らいでいる。息吹は吸い込まれる様に手を伸ばした。








ぱちりと目を覚ますとそこは、見たことのない部屋だった。


(……夢を見た気がするのに、思い出せない)



息吹はぼんやり灯を見ていた。


「もう目覚めぬかと思ったぞ」


黒子の男が腕組みをして、こちらを見ている。


「どれくらい寝てたの?」


「3日だ。死なかったと感心した所であったが、やはり応えてはいたようだな……」


息吹は部屋を見回した。部屋は薄暗く、かび臭かった。窓のないこの部屋はなんだか不気味に思えた。



「ここはなんの部屋?」


「……囚人のための部屋だ」


息吹はきょとんとしていたが、それ以上の事を聞くのはやめた。


「その様子だと明日、明後日にでも始めれそうだな」



黒子の男の表情は暗くて読みとれない。


「何を?」


「お前を鍛え上げる事だ。お前の存在価値はここでは強くある事なのだ」


青い瞳に灯が映り、ユラユラ揺れている。


「……若様のお役に立てるようであれば、お前もここで居場所を作れるだろう。俺はお前の面倒を見るよう仰せ遣っている。……分かったら、とりあえず付いて来い」


息吹まだ、はっきり頭働かなかったが、とりあえず試練はクリアーした事を理解した。足元はまだフラフラしたが、これから頑張ろうという気負いだけはあった。



これから、命懸けの修行が始まるとは知らず、息吹の心は軽くはずんでいるのであった。














評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ