表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/53

52

「あなたって酷い人ね。私の気持ちを知っておきながら、抱き締めるなんて・・・」


涙声のムササビ族に偶然だ、とは言えなかった。


「あきらめたくない。あきらめたくないの。あなたは私の初恋の人なのよ。・・・あの鷹族もきっとそう」


「鷹族も?」


「あら、知らなかったの?余計な事を言っちゃったわ」


「何故?」


「フフ、分からないなんてね。どうしても知りたいなら、鷹族にでも訊いてみたらいいじゃない」


「お前は教えてくれないのか?」


「本当に酷い人ね。振った相手に訊かないでよ」


もういいわという風に、ムササビ族は俺から離れた。俺に背を向けて苦しげに言った。


「私は諦めの悪い女よ。ねえ、私の事が少しでも好きなら、私の尻尾をさわって」


眼前にムササビ族の尻尾がふわりと持ち上がった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ