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表面を上手く取り繕っても尾羽で感情が丸分かりだ。俺は鷹族のピンッと張った雄々しい尾羽を気に入っていた。なんとか尾羽を元通りにしたかったから、鷹族を褒めてみた。
俺はお前のそういう強気の姿勢が好きだなと言ったら、尾羽がピンッと真っ直ぐになった。鷹族は顔を赤らめて、そういうことを言うから・・・。と口にしたきり黙り込んだ。俺は元に戻った尾羽を嬉しさのあまりに手を伸ばして触ろうとしたが、鷹族が腕をガッチリと組んでいたので触れなかった。
正気に返った俺は危なかったと、冷や汗をかいた。