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俺は猫族に大通りに出るには、どの道を行けばいいのか訊いた。猫族はあたいについてきなよと言うと、歩き出した。俺はその小さな背中を頼りに歩いた。迷うことのない足取りに、路地裏に慣れていることが分かった。この辺りで暮らしているのかと訊くと、へへっ、秘密だよと言われた。


案内中、大きな猫耳をピクピクさせて周囲を注意深く警戒しているのが可愛い。やっぱり路地裏は危険なところなんだなと猫族を見ているとしみじみ思った。まあ、ムササビ族が特別なんだろう。あんなところでも一軒家を持ち、路地裏を堂々と歩いている強者だからな。


とはいえ、ムササビ族も猫族のような頃もあった。毎日お腹を空かせているのをパンをあげてたりしていた。目的はスカウトだったりしたけど、バレてもあんなに懐かれるとは思わなかったな。それは鷹族にも言えることだけど。


「お兄ちゃん、着いたよ」


騙すこともなく、ちゃんと大通りに案内してくれた猫族に、暗殺者になってみないかとはやはり言えなかった。


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