十 楓の完全コピーの作り方と装置Qの設計図
「スミス少佐、考えてみたんだけど、私の完全コピーの作り方の情報も必要よね?装置Qは設計図を見て大量生産するとしてもその装置Qの鍵は一体しかない私なんだから。このことは誰も気づいてないみたいだけど」
「前にもなんとなく話したかもしれないけど東雲大佐が初めてこの世界にやってきたとき、ゲストルームで寝るのに使ったあのベッドで、東雲大佐の体全体をスキャンし、脳構造がレヴァンティスの操縦に向いている事だけでなく、東雲大佐の完全コピーの作り方も解析され一冊のマニュアルにされてセラフィア国側に伝えられていたんだよね。だから、完全コピーの件もちゃんと想定されていたんだ」
「そうなんだ、でもスキャンされて体中くまなく見られたってことはちょっと恥ずかしいな。で、ここが肝心なんだけど、そのコピーの作り方と装置Qの設計図は何処にあるの?」楓は訊ねた。
「実は江田大将の首輪に仕込んだメモリチップに隠してあるんだ。だけど彼には二四時間交代制でSPもついているし、盗み出すのは大変難しいんだよね」
「私なら、一緒にこの国にきたよしみから警戒されないかもしれないわね」
「うーん、どうやらそれしかない様ですね。東雲大佐に任せます」
「分かった。やってみる。江田大将専用の新しい首輪を用意しなきゃ」楓はあらかじめ中央作戦立案室の片隅に用意されていた交換用の首輪を誰にもバレないように盗んだ。そして江田の元へ何食わぬ顔をして近づいて行った。
「おー楓ちゃん、久しぶりだね。ガルマイン帝国軍の連中、最近は目立った動きは無いね。楓ちゃんは戦闘もないから体がなまっているんじゃないか?ところでとても痒いんだ、ちょっと首輪を外して掻いてくれないか」
「江田さん、新しい首輪に交換した方がいいわ」楓は江田の首を掻きながら、SPにも江田にもバレないように持ってきた新品の首輪と取り替えた。
「あー、楓ちゃん、その首輪には機密情報の入ったメモリチップがはいっているんだ。それは新しい首輪に付けて欲しいんだよ」江田は言った。楓は新しい首輪を江田に着けつつ、あらかじめ用意していた新品のメモリチップと交換した。
あとはメモリチップをガルマイン帝国に何らかの形で届けるだけだ、そう楓は思った。
つづく
最後までお読みいただき、ありがとうございました。評価等の方も宜しくお願いいたします。
また、二章三章がぐだぐだな 旅する猫の占い師、勢いで書いたNagasaki Daydream Rhapsody.、
R18のカトリーヌの胸も宜しくお願いします。




