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初恋と杖  作者: 金子奈央
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第一章


第一章

上原(うえはら)汀子(ていこ)は、中度の脳性麻痺者である。

小説の続きが、書けない。今日はもう諦めて家に帰ろう。やはり「恋愛未経験」の壁は分厚い。

杖で身体を支え、図書館から、自宅方向へぐるりと向き直る。

勢いよく向き直ったせいか、両足の装具のマジックテープが取れた。

そろそろマジックテープも交換の時期か、なんて思いながら、足のすね辺りのマジックテープを付け直す。

本来なら、歩くときの擬音は「スタスタ」かもしれないが、汀子の場合、それが「ずっ、ずっ、ずっ」になる。『進撃の巨人』の「奇行種」を思わせるような。

本当なら、家族の送迎が必須だが、誰も居ないから、ひとりで歩く羽目になっている。

尖足で浮いた踵はまるでハイヒールを履いているようで、左右の足首は、内に入っている。つま先部分に力を入れ、両足を引きずって歩くため、つま先部分がどうしてもすり減る。両足の靴のつま先部分には小さい穴が空いている。雨の日は、穴から水が浸水してきて、靴下にも影響を及ぼしてくる。いい加減買い換えたいのだが、約5万円する靴をポイポイと買えるわけにもいかない。装具に合わせようとするとお値段が途端に高くなる。


穴が開いているだけだし、影響があるのは雨の日だけだからと、現状に甘んじている。買い換える予定は、今のところ無い。

汀子の場合、特に右足の麻痺が強い。足首は極端なほど内に入って、力が抜けない。加えて尖足が足首の硬さを助長する。


ずっ、ずっ、ずっ、と歩き出す。身体がゆらゆらと左右に揺れる。それを杖で支える。痛みはないが、両足に麻痺があるため、足首が「ハ」の字になって、それが汀子にとっては、非常に歩きにくい。

帰宅途中、親子連れと目が合う。汀子は咄嗟に目を逸らした。

「見てみて!あのお姉ちゃん、変な歩き方!」

そんな大きな声で報告しなくてもいいだろう、と汀子は思った。


「こら!」対照的に、母親は少年を小声で咎める。咎めてくれるだけ有り難い。

あー、またか。いくらスカート丈で誤魔化しても「変な歩き方」だと言われてしまう。

「変な歩き方」という言葉が汀子の心に突き刺さった。


カツッ、カツッ、カツッ、と杖をつく音が響く。加えて、ピンク色の杖に着けている推し(ロックバンド「ユニバース」のドラム担当、タイジ)のアクリルキーホルダーのカチャカチャした音も響く。汀子はこの音が嫌いではない。ヒールのある靴を履いているような感覚になれるから。足に麻痺があって、装具を着けていると、当然ながらヒールのある靴など履けず、大抵、装具に会わせた靴だ。

だから、ヒールのある靴を履いているような感覚になれるこの2つの音は嫌いではない。むしろ好きだ。

汀子にとって、ヒールのある靴は女性らしさの象徴であり、憧れだ。


汀子はおしゃれも好きだ。月のお小遣いをほとんど洋服に費やしてしまう月もあるくらいだ。しかし、両足に装具を着けていることがバレないように、大抵は丈の長いワンピースやスカートで隠すようにしている。

ミニスカートにも憧れはあるが、装具が丸見えになるのが嫌だ。

靴も女性らしいものにしたい。しかし、その望みは叶わない。


「ただいまー」と言っても、家の中には誰も居ない。

汀子は、3ヶ月の休職期間中だ。

帰宅して、本当に誰も居ないかを確認する。人の気配はない。玄関に靴もない。

汀子は誰にも言えないことをしている。

汀子の5歳年上の兄である浩一(こういち)のiPadを拝借して、アダルトビデオを観ながら、自慰行為に耽っていることだ。

少しでもセックスの快楽を味わってみたい。汀子にはそんな想いがあった。

汀子は所謂、「M字開脚」をすることが難しい。何度かチャレンジしてみたけれど、やはり、その姿勢を保つことは難しかった。だから、自慰行為をするときは、決まって、ベッドにうつ伏せになり、陰核を刺激する。俗に言う「足ピンオナニー」というやつだ。実際にセックスするとき、感度が弱くなるから本当はやらない方が良いらしいし、ネット上では、「足ピンオナニーしていたら、上手くイケなくなった」なんて声が散見されている。


しかし、汀子の障害特性を考えると仕方が無い。

右手では上手く手を動かすことは汀子にとって、難しい。だからいつも、左手で自慰をしている。

自慰行為に耽るが、汀子は、目の前の映像に興奮しているのではない。

タイジとのセックスを想像して興奮しているのだ。

セックスの経験が無い汀子にとって、アダルトビデオは、想像力を掻き立てるのにちょうど良い。いわば教科書のようなものだ。

汀子はアダルトビデオから流れる喘ぎ声を聞きながら、タイジとのセックスを想像する。

タイジの顔、視線、手のひらの温度、唇の感触、荒い息づかい。

想像しうる全てを脳内に映し出す。

思わず、甘い声が漏れ出る。

絶頂が近くなると、タイジの顔が自然と浮かぶ。

タイジが汀子の身体で絶頂しそうになる様を想像する。

「あ、あ、ん、だめ、だめ、あぁ、ん!」汀子は絶頂した。

行為が一通り終わると、必ずむなしい気持ちになる。羞恥心と後悔が混じり合う。

「タイジさんのこと、想像しながらこんなことしているなんて、ほんと、何やっているの、私・・・・・・。」汀子の顔は僅かに火照っていた。


タイジとセックスが出来るなんて、そんなことはありえない。「バンドマン」と「ファン」として出会ってしまった以上、それ以上の関係になることなんてない。絶対に。

そもそも汀子の身体でセックスが出来るかどうかも、分からない。

汀子は「障害者」である自分をタイジは受け容れることはないと思っている。タイジの隣に居られるのは汀子には、分厚い壁のように思える。

「恋愛未経験」の稚拙な想像力では、自分が快楽を享受する様を想像できなかった。

だが、汀子はタイジに会いに行ってしまう。タイジの笑顔を求めて。


ある日、浩一にiPadを拝借して、アダルトビデオを観ていることが、浩一に発覚しまったことがある。しかも、汀子は浩一のアカウントで自分好みのセクシー女優のアダルトビデオを勝手に買っていた。ついでに、それをオカズに自慰行為をしていることも発覚してしまった。家族には秘密にしていたのに。

「汀子、お前俺のiPad使ってオナニーしているだろ?しかも、俺のアカウントでAV勝手に買っているだろ!」

やばい、と咄嗟に思った。が、汀子はこう切り返した。

「浩一兄ちゃん、私もう、23だけど?とっくに成人超えているの。18禁観て良い年齢なの。エッチなことにも興味があるお年頃なの。それとも何?障害者には性欲がないとでも?」

「いや、そうじゃなくて!俺、悲しいよ。汀子がこんな風に育って。超未熟児で生まれてさ。俺も父さんも母さんもみんな心配してさ・・・・・・。それが、今じゃ俺のiPad使って、俺のアカウントで勝手にAV買って、オナニーして・・・・・・。小さい頃は「浩一兄ちゃん、浩一兄ちゃん」ってあんなにかわいかったのに・・・・・・」

「出たよ。浩一兄ちゃんのシスコン語り。きもー」浩一は極度のシスコンである。

「私、知っているよ。浩一兄ちゃんが新藤(しんどう)(こと)()のファンだって。握手会も参加しているでしょ?」

「なんでそれを・・・・・・」浩一は少し焦りながら言った。

「だって、浩一兄ちゃんの購入履歴、ほとんど新藤琴葉だもん。そりゃわかるよ。ねぇ、かわいかった?「生」新藤琴葉」汀子はニヤニヤしながら訊く。

「まぁ、かわいかったけど」鼻の下が伸びていた。

「彼女持ちなのにサイテー。私はねー。SAYAKAちゃん派―。湊萌(みなと)(もえ)ちゃんも好き。演技とかじゃなく、本当にセックスに慣れきってないウブなところが良いよねー。琴葉ちゃんは王道をゆく王道よね。人気が出るのもわかるわ。ファンだって人、多いし」

汀子にはセックスの経験はないけれど、評論家気取りで言った。

「俺は、妹とAVの話、したくなかったよ・・・・・・というか、やたらSAYAKAと萌愛ちゃんの購入履歴、増えているなと思っていたけど、あれ、汀子が買ったやつなのか!クレカで身に覚えのない請求来ていたから、焦ったよ・・・・・・。買ってもいいけど、今度から許可制な。マジで詐欺かと思ったわ」

許可制ならいいのか、と汀子は思ったが、後で訂正されるような気がして、黙っておいた。


「えへへ、ごめんなさい」

「えへへ、って反省の色無し?まぁ良いけど」浩一は汀子の笑顔に弱い。

「またしようよ。AVトーク」汀子はニヤニヤしながら言う。

「嫌だよ。妹とそんな話」でもなぜか、浩一は嬉しそうだった。

「え、じゃあ、恋バナしようよ。」

「嫌だよ。友達にしろよ。・・・・・・え!?彼氏出来たとか!?俺、許さねえからな!」

浩一は、完全に動揺していた。

「アハハ、そんなわけないよ。こんな身体だし。ちゃんと処女だから安心してね」

浩一の目は見られなかった。汀子は、自分で言ってなんだか悲しくなった。

「ねえ、舞子(まいこ)さんとはどうなの?」今度ははっきりと、浩一の目を見て言った。

 「舞子さん」とは、浩一の恋人で、浩一とは同い年だ。市役所の社会福祉課で勤務している。ちなみに浩一も同じ市役所の学校総務課で勤務している、どういういきさつでふたりが出会ったのか、汀子はまだわかっていないのだが、これが所謂「職場恋愛」なのか?と思ったりする。

「んー。まぁ、順調かなー。近々、婚約したいと思っているし」

浩一は、自分の話なのにどこか他人事のように言う。

「え、浩一兄ちゃん結婚するの!?」

「今すぐってわけじゃないけど、まぁ、いずれは」

「いいなー。結婚。私は諦めちゃっているからなー。浩一兄ちゃん、私、恋愛出来ると思う?てか、結婚も出来ないよね。こんな身体じゃ」

「諦めるなよ。汀子も出来るよ。恋愛も結婚も。・・・・・・俺は寂しいけど」

浩一は、いつも汀子を肯定してくれる。障害など関係なく、当たり前のように恋愛して、家庭を持てると思っている。汀子にとっては、止まり木のような存在だ。

「無責任なこと言っちゃって」ふふふ、と汀子は笑う。

「ごめん、ごめん。あ、アレは!?汀子が今ハマっているバンドの・・・・・・「タイガ」・・・・・・だっけ?」

「タ、イ、ジ!!間違えないでよ、もう!」

汀子はさすがにいらついた。推しの名前を間違えるなんて。

「てか、タイジさんと結婚とか死んでもありえないから!」

「え、何嫌いなの」

「嫌いじゃない!大好き!でも、バンドマンとファンが結婚ってありえないでしょ!普通!しかも、私、障害者だし!」

まくしたてるような早口で、息継ぎを忘れ、一気に喋った。

「付き合ったらだめな3Bって知らないの?」汀子はいらつきながら浩一に訊く。

「あー!なんか聞いたことあるな。バーテンダーと美容師と・・・・・・あと、なんだっけ?」

「バンドマン!何で知らないの!?」汀子は完全にいらついていた。

「あー!最後のBってバンドマンね、ってダメだろ!俺絶対許さねえからな!」

「私がタイジさんのファンから殺される方が先だよ・・・・・・」

「絶対、そのタイジ?って、やつ家に連れてくるなよ!俺が全力で阻止する」

「連れてくるわけ無いでしょ!言っておくけどね、私はただのファン!」

という、兄・浩一とのどうでも良い会話を汀子は思い出し、今度は、SAYAKAちゃんの新作アダルトビデオを浩一にねだろうと決心した。


汀子は趣味で小説を書いている。

幼い頃から本を読むことが好きだった。「自分ならこう考えるけど、主人公はこんな風に考えるのか」と世の中、人にはいろんな考えがあることを知ることが出来た。

他人と自分は違うのだと自覚することも出来た。また、その違いは決して悪いものでもないということにも気づかされた。

フィクションの中に自分も入り込めるような感覚が好きだし、ドラマや映画のように物語が映像として自分の頭の中に入り込んでくる感覚も好きだ。今でもジャンル問わず月に最低でも10冊から、多いときは15冊ほど読んでいる。

決して、新人賞に応募して、賞を受賞したいという下心があるわけではない。作家になることが夢というわけでもない。誰に見せるわけでもなく、自分のために書いている。

汀子持ち前の妄想力と想像力で、いくらでも健常者になりきることが出来るから。物語の中まで、障害者で居る必要は無い。パソコン上で色々な人間模様を描くことが好きなのだ。


仕事は3ヶ月の休職中だ。

今は転職に向けての準備を相談なしに勝手に進めている。辞める気は満々だ。

とある自動車メーカーの特例子会社で、アルバイトとして総務部に配属。パソコンとモニターさえあれば、完結してしまう簡単な仕事だが、業務量は多かった。汀子ひとりで、行なわなければならない業務も多かった。異常な業務量で、汀子の心はだんだんと疲弊していった。休職の最も大きな原因は、上司からのパワハラともとれる日常的な激しい叱責だった。加えて、ひとりでは到底こなせないほどの業務量。結局、障害者雇用でアルバイトといえども、健常者と同じレベルが求められるものなのだと、汀子は悟った。ストレスからか髪が抜け、10円ハゲが出来た。食欲不振になり、大好きなユニバースの曲も楽しめなくなった。すべてが面倒になり、生活が出来なくなった。


「これではまずい」と慌てて駆け込んだ心療内科の医師からは「適応障害」の診断を受けた。医師には、「好きなことをして過ごしてください。なるべく仕事のことは考えないように」と言われている。

だから、汀子は、本当に好きなことをして過ごしている。実家暮らしのため、家族の監視はあるが、朝は9時までに起きて、朝食を済ませる。午前中は、テレビを見たり、ゲームをしたり、ユニバースやタイジのSNS(X)のパトロールに忙しい。午後は、こうして小説を執筆というほどでもないがしに、鉛のような身体に鞭打って、図書館へ繰り出すのだ。

ずっとパソコンと向き合っていると、右半身全体に痛みが走るため、休み休み執筆している。身体の負担にならないように留意しながら。

汀子の身体は、右半身に力が入りやすい。加えて、猫背気味なため、どうしても前傾姿勢になりがちだ。背中と腰、指先に負荷がかかる。

だから、30分ほど経つと、前傾姿勢から腰のクッションに身を委ねる。そしてまた30分経つと、また前傾姿勢に戻る。格好は悪いが、これが汀子の執筆のスタイルだ。

出会いからデートまでの描写すら、書けない。思わず「どうしよう・・・・・・」口に出た。

「よし!今日は書くの、やめよう!タイジさんのXでもチェックするか!」

パソコンから逃避し、スマホの世界に入り浸る。


汀子のXのアカウントは非常にシンプルだ。アカウント名は「ていこ」だし、アイコンは国立公園に行ったときに撮ったネモフィラの写真、プロフィール文は「23歳/脳室周囲白質軟化症(脳性麻痺)/装具・杖ユーザー/ユニバース/タイジ/タイジさんが世界一大好き」といった具合だ。ユニバースがきっかけで、Xで知り合った友達には「ていちゃん」と呼ばれている。

障害など関係なく、一ユニバースファンとして、関わりを持ってくれる友達たちには、感謝しか、ない。

汀子はXで自らの障害を開示している。それは、「足が悪い障害者のファンだっているよ!」という汀子なりのアピールだ。

音楽が好きな障害者はこの世にごまんと居る。しかし、全員が平等に実際にライブに足を運べるかというと、障害特性上難しいという人もいるだろう。「私は障害があるからライブには行かない」と断言しているユニバースファンの友達もいるくらいだ。

しかし、汀子はライブハウスに「ギリギリ」足を運ぶことが出来る障害者だ。


ライブハウスは基本的に障害者に優しくない。普通に動けて、階段の上り下りがスムーズにできて、狭い空間の中でも、立ち続けていることができて、足なんかしびれず、血行不良で吐き気なんか出ないような、「健常者」しか立ち入ってはいけませんよ、という雰囲気をどうしても感じてしまう。大抵のライブハウスは「健常者限定」的に作られていて、バリアフリーの「バ」の字もない。車椅子なんて御法度だ。ある程度の健常性を満たさなければ、入ることさえ許されない。生の音楽を楽しむ権利すら与えられない。障害者のファンは消えゆく存在としてカウントされている。そんな現状に対して汀子は憤慨している。だから、汀子は自らの障害を開示している。「障害があるファンも居ます!」と、「ユニバースの音楽を素直に楽しみたいだけです!」と、示すために。


汀子のXのアカウントから、タイジのXのアカウントにアクセスする。

「タイジさん、今日もかっこいいな・・・・・・。あ!通知来た!自撮り!?」

ポストには、週末に行なわれた名古屋と大阪でのライブについて綴られていた。

【名阪マジで最高だった!俺がユニバースで居られるのはいつも応援してくれるみんなのおかげ。いつもありがと♡】という文言とともにいつも着ているカーキ色のパーカーにピンクブラウンの髪はオールバックでまとめられ、余った髪はヘアゴムで括られている。タイジのいつものヘアスタイルで、キメキメの表情での自撮りが載せられていた。汀子はすぐさまタイジの投稿に「いいね」し、返信する。無色だったハートが赤色に弾けた。吹き出しのマークをタップして、返信を打ち込む。

【タイジさん!名阪お疲れ様でした♡特に『リライブ』のドラムソロはいつ見ても圧巻です!!今日も世界一かっこいいです♡来月の撮影会楽しみにしています!】汀子は右手に若干の麻痺があるものの、健常者と変わらない速度でスマホの画面やパソコンのキーボードを操作することが出来る。だから、一番に返信を投稿することが出来ると「勝った!」という気持ちになる。一番に返信が出来るとなんだか嬉しい。

ちなみに今日も勝利することが出来た。Xのポストの通知機能は有り難い。


ユニバースとの出会いは、半年前。転職について悩んでいたある日。偶然、ユニバースの公式YouTubeチャンネルを見つけた。「【ユニバース】ユニバース3周年ライブin池袋ユニック一部無料公開!『ネモフィラ』・ドラマータイジMC【無料公開】」が目に留まった。タップしてみると、『ネモフィラ』の爽やかなイントロが流れる。

聴く人の背中を押す、爽やかで心温まるようなミドルバラードだ。曲が終わると、ドラムセットの奥から、タイジがマイクを持って登場する。

 「えー、3周年ライブ、楽しんでくれたかな?」客席から「フー!」「楽しかったー!」などと歓声が上がる。タイジは少しニコリと笑って続ける。「ユニバース結成して3年。10代の頃から、ずっとドラムやってきて、バンドマンとして食べていくのは正直もう無理かと思っていたけど、今こうしてこんなに多くのお客さんにユニバースを見てもらえていることがほんとに幸せです。いつもありがとう。今、いろんなことで悩んでいるやついっぱい居ると思う。学校?仕事?人間関係?まぁ、よくわかんねえけど。つらいことがあったら、とりあえずライブ来い!ユニバースの音楽聴け!今悩んでいるってやつ、苦しいやつ、つらいやつ、しんどいやつ、一緒に頑張ろうぜ!俺らはライブハウスでいつでも音楽やるから!お前らのためにこれからもバントやるから!これからも応援よろしく!」

動画をひととおり見終えた汀子は泣いていた。涙が止まらなかった。ユニバースの音楽に、そして何より、タイジの不器用ながらも熱い言葉に救われた。抱えていた悩みが吹き飛ぶくらい、ユニバースの音楽とタイジの熱い言葉が汀子の心に沁みた。

すぐさま、ユニバースの公式サイトにアクセスした。

ロックバンド「ユニバース」。2020年結成。

メンバーはボーカル担当ユーキ、下手ギター担当トモヒサ、上手ギター担当、ソウヤ、ベース担当、シンタロー。

そしてドラム担当、タイジの5人組バンドだった。

汀子はすぐさま高評価とチャンネル登録ボタンをタップした。

そこから、デビュー曲の『ラブレター』からはじまり『エターナル・ムーン』『星空』『愛のしるし』など様々なユニバースの音楽を聴き漁った。そして、すぐさま、Xのアカウントを作成し、ユニバースの公式Xとメンバー全員のアカウント、公式が運営している物販情報専用のアカウントをフォローし、汀子が自身のXのアカウント作成した翌月に初めてユニバースのライブに参戦した。そして、現在に至る。


汀子は身体障害者ながら、遠征にもよく出かける。全通も(すべての日程のライブに参加すること)しばしば。しかし、汀子は麻痺の影響で健常者のようにスタスタと歩くのは難しい。歩くのはゆっくりだし、移動にも時間がかかる。当然、だんだんと足が疲弊し、しびれてきて、痛みが強くなる。両足全体が筋緊張でガチッと固まり、汀子の身体を蝕んでいく。だから、休憩を挟みながら移動する。しかし、先行物販やら撮影会やらが重なると、ライブハウスに到着するまでのタイムリミットが決まってくる。身体を労るか、物販を優先するか、ファンとして究極の2択を迫られる。当然、物販を優先してしまうのだが。

そうなってくると、歩くスピードも当然、意識しなければならない。いつもより速めのスピードで、かつ、足に負担をかけないように。これが汀子にとっては、難しい。

やっとライブハウスに着いても、足のしびれや痛みが治まるわけではない。これから、先行物販の列に並ぶ。ライブハウスのスタッフと思わしき男性が列に並ぶよう、誘導している。

「先行物販で過去チェキご購入の方はこちらから並んでください!最後尾はプラカードを持っているスタッフを目印にしてください!」

ユニバースにはランダムメンバーチェキ販売の文化がある。どうやら他のロックバンドにはあまりない文化らしい。


「過去チェキ」とは「当日チェキ」として販売されたものの、捌き切れなかったチェキのことを指す。「当日チェキ」は公演日のみ販売されるチェキを指し、大抵、終演後の物販で販売されることが多い。チェキは枚数に限りがあるため、確実に買えるかどうかは分からない。だからファンは皆、自身の推しを求めてチェキの交換や買い取りをする。チェキを手元で小さく掲げているファンに、声をかけたり、かけられたりして、なんとかタイジのチェキを10枚獲得することに成功した。

顔が、()い。


ライブハウスに入場する。整理番号順に入場するのだが、汀子は階段をスムーズに上り下りすることは難しい。だからいつも、「お先にどうぞ!抜かしちゃってください!」と後ろの人に声をかける。ユニバースファンは基本優しい人が多いので、「え!大丈夫ですよ!?」と驚かれるが、汀子はそれでも、「どうぞ!どうぞ!」と先に行くように誘導する。最終的には、整理番号が何番だろうと、最後に入場することになるのだが、汀子はそれでもいいと思っている。

「後方彼女ヅラ」という言葉があるが、必然的に最後に入場することで、「後方彼女ヅラ」を擬似的に体験することが出来る。汀子はそれが、ものすごく嬉しい。タイジと付き合うことは出来ないが、タイジの彼女気分を味わえるのは、快感である。

推し活には「リアコ」や「ガチ恋勢」などといった概念があるが、汀子も「後方彼女ヅラ」に快感を覚えている時点で、タイジに完全に恋愛的感情を抱いてしまっているのかもしれないと、薄々自覚している。完全にタイジの顔の良さと優しさに心を奪われている。

ちなみにライブハウスに椅子など無い。立ちっぱなしの姿勢が天敵な汀子にとっては、ひと公演約2時間半のライブはいつも命懸けである。装具の重みで足がしびれ、血行不良で足の血の巡りが悪くなると、吐き気が生じる。真っ直ぐな姿勢を保とうとすればするほど、膝は前に出て、転びそうになる。体幹や筋力も弱いせいか、杖を支えにしていても、約2時間半のライブを立ちっぱなしで鑑賞することは、自分の身体を自分で壊しに行っているようなものだ。後半のMCでは、くだらない話をして笑っているメンバーを横目に、足の痛みと吐き気に耐え抜いている。尿意を催さない程度に水分補給をして吐き気を誤魔化す。ライブに集中するのは、正直難しい。もっと巧い鑑賞の仕方がないかと、模索しているところだ。なかなか難しいけれど。


それでも、汀子がライブに行くのには、ユニバースに、タイジに、「人生を救ってもらった」という恩に近い感覚があるからだ。これをユニバースつながりの友達に言うと、

「いや、大袈裟!」というリアクションが返ってくる。

汀子にとっては、大袈裟ではなく、本当だ。

汀子は今まで身体の状態が原因で転職を繰り返してきた。

毎日の電車通勤。汀子にとって、立ちっぱなしの姿勢は本当に天敵である。


汀子は、電車内での移動が難しいところがある。

ぐわり、ぐわり、と揺れる車内では、身体自体のバランスが取りづらい。加えて装具の重みで足がしびれ、足も痛くなってくる。転ばないよう必死にバランスを取らなければならないし、足の疲労もWパンチでやってくる。たとえ、ひと駅分だったとしても、座っていたいのが正直なところだ。

だから、本当は座席に座りたいけれど、大抵の人はスマホに夢中で気づいていないか、気づいたとしても、目を閉じて寝たふりをするかのどちらかだ。通勤用のリュックサックに身につけているヘルプマークの効力も弱い。一応、〈脳性マヒのため、長時間立っていることが難しいです。バスや電車内では席を譲ってくださると大変有り難いです〉と明記しているのだけれど、席を譲ってくれる人は、ごく少数である。毎回ではないが、ただでさえ忙しい朝の時間帯。相手も何か事情があって席に座っているかもしれないのに、わざわざ「座りますか?」「どうぞ!」と言って快く席を譲ってくださる人たちには感謝しかない。汀子はしっかりと「ありがとうございます」とお礼を言う。しかし、そんな心遣いに反して、朝の通勤途中、駅の救護室で横になって休むことが増え、欠勤や早退を繰り返すうちに、人事からやんわりとクビ(自主退職)を宣告され、退職する。これが、いつものパターンである。これが5~6回ほど続いている。


 Xの通知が鳴った。キラちゃんこと星崎(ほしざき)雲母(きらら)からのダイレクトメッセージだった。

ちなみにキラちゃんは汀子と同じくタイジが推しだ。推しの良さを共有できる相手が居るのは、良い。

いつもファンレターや毎回のプレゼント、記念のフラワースタンドの制作や取りまとめに余念が無い。全てにおいてガチだ。

【ていちゃん、やっほー。来月の撮影会行くよね?「楽しみにしています!」ってタイジにリプしてなかった?もし行くなら会おうよ!あたしも行くからさ!レポ、楽しみにしとく!】

 年齢が近かったり、フレンドリーだったりするファンは、呼び捨てかタイちゃんと呼ぶことが多い。汀子は恐れ多くて、そんなフレンドリーな呼び方は出来ない。

汀子はすぐさま返信する。【やっほー!行くよ!えー!めちゃ会いたい!会場前で会おうよ!タイジさんとは何枚撮るの?私はタイジさんに2万円献上する(笑)】

撮影会の撮影券は1枚5,000円。2万円支払うとなると、4枚撮影できることになる。

すぐに〈既読〉がついた。汀子も返信が速いほうだが、キラちゃんはもっと速い。

【あたしも2万円献上かな(笑)終わったら写真見せ合おう!あたしもDMでレポ送るから!】

 レポとはレポートの略称で、例えば、「撮影会レポ」とか「MCレポ」とかそんな風に使われる。汀子の場合、「撮影会レポ」をXに投稿している。撮影会でどんなことをしゃべったか、どんな表情だったか、どんな言い方だったか、どんなポーズで撮影したかなど、本当に事細かに、詳細に、iPhoneのメモに書き記す。それをスクリーンショットして、余分な部分を切り取って編集した後、レポに書ききれなかった感想のポストとともに写真として貼り付けて、Xに投稿する。

今日も、4月23日の撮影会レポをXに投稿する予定だ。iPhoneのメモに書き記す。


〈4月23日撮影会 タイジさんレポ〉

私「こんにちは!あぁ、かっこいい・・・・・・♡お召し物素敵です!」(私服超かっこいい!)

タイジさん「お、ていこちゃん!元気―?」(「ちゃん」呼びにキュンとした)

私「はい!元気です!」

タイジさん「よかった。今日も来てくれて嬉しいよ」(頭ポンポンされた!やばかった!)

タイジさん「・・・・・・かっこいいのは服だけ?」(ちょっとSっぽい言い方)

私「顔もお召し物もかっこいいです♡」

タイジさん「でしょー?今日、会場の外で、ていこちゃん見かけたから、来てくれて嬉しい。友達といた?」(ここで手握られた!やばい!)

私「はい!友達と喋っていました(笑)」(いつまで手握られるの!?やばい、心臓持たない)

タイジさん「ポーズどうするー?何でもいいよ」

私「タイジさんとお話しできるのが嬉しくて、何も考えてきてなかったです(笑)」

タイジさん「えー、じゃあ、手、繋ぐ?」

私「え!嬉しいです!じゃあ・・・・・、お願いします・・・・・・」(手汗やばかったと思う。最悪)

私「杖、どうしよう・・・・・・」

タイジさん「いいよ、俺持つから」

私「え!?いいですよ!タイジさんのお手を煩わせるわけにはいきませんから!」

タイジさん「遠慮しないでいいから。じゃ、撮るよー」(杖をずっと持っていてくださいました!本当にありがとうございます(泣))

私「本当にありがとうございます!これからもタイジさんのことずっとずっと、応援しています!大好きです!」

タイジさん「ていこちゃん、身体大変なのに、いつも来てくれてありがとね。これからも応援してくれると嬉しい!今度は撮りたいポーズちゃんと考えてきてね(笑)」

私「はい!ちゃんと考えてきます(笑)ありがとうございました!」

タイジさん「また来てね。バイバーイ」(お手ふりかわいいよ!!!!!!)

~終了~


「ていこ」のXのアカウントに撮影会レポのポストを投稿した。

「いいね」や「リポスト」をされると、とても嬉しい。レポに対しての感想が来ると、もっと嬉しくなる。

 撮影会レポを投稿した、数時間後。汀子はこんなポストを見かけた。

【「ていこ」ってタイジ推しの障害者、マジで気持ち悪い。それっぽい人、現場で見かけたことあるけど、歩き方マジでキモかった。こんなやつが撮影会参加とか、ほんと無理。障害者のお世話?(笑)しなきゃならないタイジがシンプルに可哀想。ライブにも来るなよ。マジで。杖おばさん(笑)】返信もついていた。

【私もその人見かけたことあります(笑)マジで歩き方やばいですよね(笑)私、その人のレポTLに流れてきたことありますけど、なんかタイジさんも認知しているらしくて、マジでムカつきました!「障害者のお世話」って本当にその通りですよね!ほんとに有害でしかないです】【障害あるからって特別扱いされたかっただけじゃないの。承認欲求高くてほんとキモイ】【障害者なんか撮影会来るな、マジで厄介】


完全に炎上している。汀子は静かに傷ついた。

震える右手で、スマホにこう、打ち込む。

 【どうも、杖おばさんです。私は、確かに障害者です。でも、歩き方を「気持ち悪い」って言われるのは、ちょっとショックだなー。生まれたときからこんな歩き方しか出来ないからさー。

小さい頃から、リハビリとかめちゃ頑張ってきたし、超痛いボトックス注射も打っているし、筋力が落ちないように筋トレとかストレッチもやっている。

タイジさんが杖を持ってくれたのだって、私からお願いしたわけじゃない。

タイジさんが咄嗟に対応してくださったの。それはタイジさんの優しさだよ。

だから、私はその優しさを素直に受け取っただけ。まぁ、さすがに申し訳ない気持ちが全くないわけじゃないけど。推しの手を煩わせるわけにはいかないし。

確かに端から見たら「障害者のお世話」?になってしまっているのかもしれないけど、それはタイジさんの優しさだよ。この人は何のために公開アカでこんなことつぶやいているのだろう。ほんとに私のことが気に食わないから?返信しているやつも同罪だよ。意図は知らんが、こんなところで、人の悪口つぶやかないでくれー。

私もあなたと同じ人間です。

感情、あります。喜怒哀楽、あります。

人並みに悲しくなったり、傷ついたり、嬉しくなったり、します。

あなたが推しを好きで居るように、私もタイジさんのことを好きで居たら、ダメなの?

ごめんね、障害者で。】


 ポストで送ってしまおうとしたその気持ちは、どうやら冷静を欠いていたらしい。危うくレスバトルになるところだった。危ない。これでは相手の思う壺だ。

汀子は打ち込んだポストを削除した。


 汀子はやり場のない気持ちをどうにかすべく、キラちゃんに、ダイレクトメッセージを送信した。

 【キラちゃん、聞いてよー。さっき、Xで載せた撮影会のレポが炎上してさぁ(笑)めちゃバカにされているの(笑)地味にショック。ねぇ、どうすればいいと思う?】

すぐに〈既読〉がついた。

【ていちゃん、大丈夫!?あたしもポスト観た!そんな酷いこと言う奴らなんて、気にしなくて良い!そんなの、ただのやっかみでしょ!障害のある・ないって関係ある?少なくとも、あたしは、杖使ってようが装具使ってようが、気にしてないし!そこは安心してね♡あたしで良ければ何時でも話聞くから!とりあえず、タイジ観て、心浄化しな(笑)】

【そうだよね。気にしていたって、しょうがないよね。キラちゃん、いつもほんとにありがとう(泣)よし、タイジさん観て、心浄化してくるわ(笑)話聴いてくれて、ほんとにありがとねー(泣)】

終わるかと思いきや、すぐに、次のメッセージが飛んできた。


【てか、ていちゃんって、彼氏いないの?あたしはマチアプで会った人と付き合って、今、半年経ったところ!】

【彼氏!?居ないよ!こんな身体だし。恋愛は諦めちゃっているなー】すぐさま〈既読〉がついた。

【ねぇ、マチアプやってみたら?彼氏出来るかもよー?障害のこと気にしちゃっているのかもだけど、理解してくれる人絶対居るって!】


汀子は返信に困り、赤いハートマークのリアクションだけ返した。

汀子は、キラちゃんとのダイレクトメッセージを終え、ユニバースのYouTubeチャンネルを開く。「【ユニバース】ハルイロin渋谷ガレージア【タイジソロカット】」汀子のお気に入りの動画だ。

タイジは、優しい。それは誰にでも?それとも・・・・・・。

タップすると、すぐさま広告が入った。

「やっぱり、プレミアム加入しようかな・・・・・・。いちいちスキップするの、面倒すぎる」

ふと広告を観た。

「貴女も運命の人に出会おう!」明るい女性の声と、可愛らしい女性の笑顔が映っている。それは、マッチングアプリの広告だった。

「運命の人」、か・・・・・・。恋愛すれば、行き詰まっている小説の続きが書けるだろうか。もしかしたら、彼氏だって出来るかも。セックスだって・・・・・・。


「いや、待って。私、障害者だよ?足悪い障害者なんて誰がマッチングしてくれるの!?」思わず、心の声が漏れ出る。

無理だ。汀子はそう思った。

スマホには、ドラムを演奏しながら、笑顔を見せるタイジ。「私も誰かに愛されてみたい」そう思った自分をはっきりと自覚した。


汀子は「恋愛小説」を書きたかったのではない。ただただ「恋愛」がしたかったのだ。

 汀子は「アプリのインストールはこちらから」をタップしていた。僅かに震えている右手で。

汀子はキラちゃんのダイレクトメッセージにアクセスし、こう返信した。

【マッチングアプリ、登録してみたよ!不安もあるけど、とりあえずやってみる!】

Xの通知音が鳴った。きっとキラちゃんからの返信だろう。汀子は深呼吸した。

微妙な反応だったら、どうしよう。

キラちゃんの返信はグッドマークのリアクション。言葉はないけれど、心がじんわりと温かくなった。汀子の目にはきらりと涙が滲む。ポン、と背中を押されたような気がした。


 新宿アクタージュ、楽屋。

ユニバースのメンバーはライブを終え、帰り支度をしていた。

「タイジ、スマホいじってないで、帰ろうぜ」ボーカルのユーキが声をかける。

「今、ちょっと取り込み中~」

そう言い返すタイジのスマホには、マッチングアプリの画面。

「また、女漁りかよ。万が一ファンと繋がったら、取り返しつかねえよ」ユーキが咎めると、タイジは、「ファンとかファンじゃないとか関係ないから。俺は女の子だったら誰でもウェルカム」と戯ける。

ユーキは大きくため息を吐き、「絶対やらかすなよ」とタイジに忠告し、楽屋を後にした。

ふと光るスマホの画面に、タイジの目元が緩んだ。





 























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