57話目
全63話です
今回に限り「あゆみと瞳美」は曜日に関係なく毎日2話ずつ、18:00と18:10に投稿します(例外あり)
※特に告知していなければ毎日投稿です
日が開けて、今日のイベント。それは瞳美の家に行くって事なんだ。え、いつも遊びに行ってるじゃあないかって? それと今日行く内容は違うのですよ。
正式に婚約を申し込むつもりで来たのですよ。だからご両親が二人ともいる日を待ったんだよ。
そしてその日が今日なの。正装って程ではないけどちょっといいドレスを着て瞳美の家に向かう。こっちも両親揃って一緒だ。これは正式な挨拶でもあるんだよ。
やっとこの日まで来られた。だけどこれは通過点に過ぎない。あたしたちの目標は更に先にあるんだけど、まず通過点はしっかりと通過しないと。
向こうのご両親と瞳美、それからあたしンちの両親とあたし。これだけが揃うのは初だと思う。二人ともちょっとだけ良い恰好して向かった。まぁ、あらかじめ[堅苦しいのはなしにしましょう]って言われてたんだけどね。流石にお父さんは背広着てたよ。
瞳美もちょっとよそ行きの恰好で出迎えてくれた。むこうのご両親もそうだ。正装とまで言わないもののパッと見で[よそ行きか]って分かる感じの服装をしている。
それで、六人が揃ってリビングに集まってるんだけど、中々みんな言葉が出てこない。そりゃあそうだよね。だからあたしたちが話を持っていく。
「大事なお話があります」
とあたしが言うと、
「伺いましょう」
と返って来る。さて、いよいよだぞ、あたし。
「もうご存じかもしれませんが、あた……私は瞳美さんとお付き合いしています。それは将来を見据えてのお付き合いです」
と区切ってから、
「お父さん、お母さん、娘さんをあたしにください」
あっ、あたしって言っちゃった。
そしたら二人はクスっと笑ってから、
「うちの子で良ければ是非お嫁に貰ってください」
って言われた。その言葉と同時にウチの両親が頭を下げる。そして、
「今日は、晴れの日ですから、ゆっくりしていってください。料理も取ってありますから」
きっと、ちょっとお高い感じのが出てくるんだろうなぁ、なんて思っていたら、
「お寿司なんて如何?」
と来たんだ。お、す、し、ですよ。多分目が輝いたんだろうね、笑って、
「お口に合えばよいのですが」
そう言ってタイミングよく出前が来る。
……はい、そうです、分かってます、分かってますよ。でもね、立派すぎてもう眩暈がしそうなくらいなんですよ。ウチで頼んだのがくすんじゃうくらいっていうと両親には悪いんだけどね。
瞳美とお母さん、それにウチのお母さんが準備して、
「じゃあいただきましょうか。二人の未来に乾杯」
あたしたちもビールを持って乾杯したんだ。もうね、珍しくお父さんが動揺してたなぁって思った。普段は表情を変えないのに。
そして、これがあたしたちの最初の門出になる。そう思ったし、そうなるんだ。これからは二人で生きていくって決めたんだから。
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