34話目
全63話予定です
今回に限り「あゆみと瞳美」は曜日に関係なく毎日2話ずつ、18:00と18:10に投稿します(例外あり)
※特に告知していなければ毎日投稿です
それから時間は流れて。イベント事は一緒に過ごすようにした。あ、もちろんご両親の邪魔はしないよ、と言ってもやっぱりあまり家にいないみたいで、大晦日もお正月も一緒だった。三日の日から数日おうちに帰ったかな、ご両親が帰って来るとかで。
それまではウチでくつろいでもらった。
「あゆみって、いい匂いするよね」
部屋で二人の時にそんな言葉をかけられたときは、
「もっと嗅いで良いよ、ってあたしも嗅がせて」
そう言って二人してフンフンしてた。あたしは良い相手に恵まれたなぁってしみじみそう思う。ここまで来ると性差はあんまり関係ないかな。あくまで[あたし]と[瞳美]が付き合ってるんだから。
そんなこんなで一月が終わったと思ったら一瞬で三月ですよ。そこで気になるのがクラス替えの問題。だけどね、それは杞憂に終わる。
ちゃんと一緒のクラスで二年生を迎えられたんだ。
思わず、
「一緒になれたね」
って手を握り合ったりして。もちろん人のいないところでね。
二年生になってもバイトは続けてる。店長さんは……相変わらずシフトの隙間に入ったりしてる。だから、あたしたちも入れるところは隙間でも入ったり。そんなだから結構仲良くなったよ。
実際、瞳美とまったく喧嘩をしないか? と言われれば嘘になる。ちょっとした事なんだけどね。まぁ、でもそんなに深く喧嘩をした事は無いかな。
よく[本気で喧嘩しない相手とは長続きしない]とかいう人がいるけど、それってケースバイケースなんじゃあないかな。少なくとも恋人同士が本気で喧嘩したら多分、それって別れちゃうよね? まぁ、程度によるものが大きいんだとは思う。
そう言う意味では、時々ウチも喧嘩らしきものはある。でも大抵は数分から長くても数時間で[さっきは言いすぎた、ゴメン]ってどちらともなく歩み寄るの。あ、あたしの名前入ってる。そう歩み寄りって大事。我を通すだけじゃあ関係って成り立たないよ。
そうやってあたしたちは時間を過ごしたんだ。
そして夏が来た。本当ならフールか海水浴、行きたいん、で、す、が、二人そろってそんな秘密があるから水場には寄れない。じゃあ、っていうんで公園行って手持ち花火をしてみたりとかね。
そうだ、お盆。お盆はウチは実家に帰省なんだけど、もうしばらくおじいちゃんたちには会ってない。それは大分前に話した通りなんだ。こんななりになった今でも女性として認めてくれてない。
だからかな、いつしか帰省には付いて行かなくなったんだ。ちなみに話題に上ってるおじいちゃんたちっていうのは父方の方。じゃあ母方に帰省すれば、と言われそうだけど、疎遠になってる。
理由は……多分あたし。そんななりで生まれて、女として育って。お母さんは自分の親の話題を一切出さない。それが分からない歳ではないからあたしも触れない。
そんなあたしンちはまだ熱い傷を負いながら暮らしてるんだ。
そして夏祭りをまた二人で一緒に過ごして、気が付けば冬一歩手前というところまで季節は進んでいるのですよ。
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