23話目
全63話予定です
今回に限り「あゆみと瞳美」は曜日に関係なく毎日2話ずつ、18:00と18:10に投稿します(例外あり)
※特に告知していなければ毎日投稿です
さて、無事にバイト先も決まったんだけど、勉強の方ももちろんおろそかに出来ない。
「瞳美ちゃんはこの先って考えてる進路とかあるの?」
学校でそんな話をする。
「私は進学を希望してはいるけど、あゆみちゃんは?」
と返って来る。
「あたしは……」
「何も考えてない?」
うっ、鋭い突っ込みですな。でもね、
「進学にしても就職にしても勉強はするつもりだよ。だって三年生になって、もしも[いい大学に入りたい]って思っても、肝心の勉強がしてなかったらそれこそ雲をつかむ話になっちゃうし」
それくらいは頭が回るのですよ。下心もちょっとはあったりする。瞳美ちゃんが行くのは多分大学だと思う。だからもしもお邪魔じゃあなかったら付いて行こうかなって。もちろん東大みたいなレベルのところだったら……はい、すみません、それは一人で行ってください。
そんな一人で頭を回転させてるあたしに、
「じゃあ、勉強頑張らないと」
その笑顔は二人でいる時に見せるそれだ。思わず周りを見ると誰も近くにいない。
あぁ、瞳美ちゃんも周りを見て生活してるんだなぁってつくづく思い知らされる。何度も出てきてるけど、あたしには秘密がある。もちろん瞳美ちゃんにも秘密がある。互いが互いの秘密を知っている代わりに、互いが互いを守ろう、そんな話になっていたんだ。
瞳美ちゃんの家に遊びに行ったある日なんだけど、その時はご両親が仕事でいないって時だった。お父さんは教育関係者って聞いてたけど、お母さんは大学の教授なんだって。で、時々出張があるんだとか。で、お父さんも基本は家にいるんだけど、時々数か月単位で隣の県に出張とかあるらしい。
まぁ、それを言ったらウチはお父さんが転勤あるからなぁ。あ、お母さんは専業主婦だから家にいるよ。
話を元に戻すと、そんな二人っきりの時間を過ごすチャンスがあったのですよ。で、二人で勉強して、料理して、お風呂は……まだ別なんだけど、瞳美ちゃんのベットで二人そろって寝るって時があった。
そんな時に、
「ねぇあゆみ、私たちはお互いの秘密を知ってるでしょ? それに、その、親友同士って呼んでもいい? と思う」
あたしが[もちろん良いですとも!]って即答したら、
「だったら、互いが互いを守らない?」
と来た。
「守るって?」
という質問に、
「まぁ、言葉通りなんだけど、一人で気を張っているのって疲れるし、見落としだってあると思うの。それがあるから私は友達付き合いをある程度制限して来たんだけど、高校生になったらそうも言ってられない。それにバイトし始めたら不特定多数と接触するんだし。それを踏まえて、互いが互いの死角を補うの。で、もしも見落としがあったら」
「それを補い合いあうって?」
「そう、そうすれば関わる人間が増えても、きっと対処できると思うの。こんな言い方良いかどうか分からない、でも言わせて。私たちは欠けたもの同士。だけど欠けたところをくっつければ一つになれる」
それって告白に近いような気がする。でもあたしもそう思っていたの。
だから、
「ねえ、その答えを行動で示していい?」
って聞いた。瞳美ちゃんが頷くと、あたしは彼女にキスをしていたんだ。
そして、
「何があっても絶対に離さないから」
そうやってあの日の言葉を繰り返したんだよ。
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