22話目
全63話予定です
今回に限り「あゆみと瞳美」は曜日に関係なく毎日2話ずつ、18:00と18:10に投稿します(例外あり)
※特に告知していなければ毎日投稿です
高校ではやっぱりと言うべきなのか、同じクラスになった。
あとで聞いたんだけど、やっぱり瞳美ちゃんのお父さんが手配してくれたらしい。どうもあたしの事を上手く取り計らってくれていたみたいで、それはあたしとしても嬉しい事なんだけど、ある日彼女の家に遊びに行ったときに、
「うちの子をよろしくね」
って挨拶されたんだ。
その時は[いえいえ、こちらこそよろしくお願いします]って返すのが精いっぱいだったんだけどね。
それもそうだけど、高校生だよ? そろそろバイト探さないと。進学校だからそんなに出来ないかもしれないけど、バイトをするつもりでいるの。
何でかって? 理由は前も言ったけど、十八歳になった時の手術代の足しにする為なんだ。まだどんな人生を歩むか分からないけど、これだけは絶対にやるべきものなの。それにこのまま手術を受けなければいずれは命の危機に関わるんだし。
そんな現在、入学からひと段落してようやく自分の周りが見える時間が持てるようになったというところかな。
で、こっそりとバイト雑誌を眺めつつ[うーん]とやっている訳。
「どうしたの?」
瞳美ちゃんだ。幸い、といっていいのかこのクラスには中学校時代の知り合いがほとんどいない。だからかな、ちょっとだけ彼女の表情も緩んでた。
「バイトしないとなぁ、って。前に話したでしょ」
手術の足しにする話は瞳美ちゃんは知っている。
「私もバイトしようかな」
えっ、何で?
「それはまだ秘密。私も欲しいものがあるの。もし良かったら一緒のところに行かない?」
と来たもんだ。だから、
「うん! 一緒にバイトしよっ」
一も二もなく誘っちゃった。
あ、この高校はバイトに関しては規制が無いんだって。そこは生徒の自主裁量に任されているというか。要は[バイトもいいけど勉強がおろそかになったら、結果は分かるよね?]という事らしい。校風も自由が掲げられている。自由って一言でいうと、やれ[何でもやっていいんだ]とか[規律なんて守らなくてもいい]とかいう輩が出そうだけど、そこは進学校、生徒の裁量に敢えて任せる事で自主性を育てて、とかそんな感じなのですよ。
だから、吟味して翌週には二人でバイトの面接に行ってたんだ。
職種は、コンビニの店員。ファミレスも考えたけど、今、ファミレスって募集自体少ないんだよね。で、コンビニかな、なんて探していたら[二人募集]ってのに引っ掛かった。電話であらかじめ募集要項を聞いてみたら、何でもペアで組むみたい。もともと夕方から夜半の人員がいなかったみたいで、店長さんが一人でやってたみたい。だけど、流石に他の仕事もこなして、店番もして、欠員が出たらヘルプに出て、なんてのが大変になったみたいで募集、となったらしい。
実際、面接の時に、
「きみたちは高校一年生だよね? ご両親は何と?」
と聞かれたから、
「二人とも了解は取っています。出来れば二人で働きたいんですが」
と一応要望を出してみる。
すると、
「会って話をした感じでは二人とも接客は大丈夫そうだ。それに女性だから二人で働いてもらったほうが防犯上もいいだろう」
って事で、あっさりと受かったのですよ。シフトもペアでOKだって。うーん日頃の行いがいいから? それともここで運が巡って来たのかな。
とにもかくにもこれで働く事になった。
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