LEGION
●『Bling-Bang-Bang-Born』を経て、よりディープな方へ。
【収録曲】
1.中学22年生
2.doppelganger
3.ビリケン
4.japanese
5.ちゅだい
6.Bling-Bang-Bang-Born
7.エマニエル
8.Get Higher
9.はらぺこあおむし
10.first penguin
11.オトノケ
12.二度寝
13.通常回
14.mart
15.LEGION
約3年振りとなるCreepy Nutsのアルバム。『Bling-Bang-Bang-Born』等のヒットが記憶に新しい彼らですが、そういった勢いに合わせるようによりポップに……というよりも、トラックの音数が少なめでラップがかなり強調されており、むしろこれまで以上にディープな方へと舵を切ったように思えました。
ただ、『Bling-Bang-Bang-Born』自体はキャッチーであるものの結構ディープな面もありましたし、その方向性をアルバム単位で広げた、と言えるかもしれません。そのため、曲調のバリエーションは狭まっているのですが、ラッパー・R-指定が場合に応じて声色を変えることによって、その面をある程度カバーできているように思えます。中でも、最後の『LEGION』に関しては、複数のラッパーが参加しているかのような構成が印象に残りました。
全体的に「ヒップホップユニット」としての矜持は大いに受け取れたのですが、一本調子な面も強く、個人的にはまり切れなかったところも。従来以上に人を選びそうな作風にシフトしており、ある意味「思い切った」アルバムと言えるでしょう。
評価:★★★★