Case
レビュー執筆日:2022/2/20
●相変わらず、色々と器用な面がうかがえる一作。
【収録曲】
1.OPトーク
2.Lazy Boy
3.トーク: フレックス対決
4.バレる!
5.トーク: 地元おすすめスポット2021
6.顔役
7.俺より偉い奴
8.風来
9.トーク: タイトル (仮)
10.のびしろ
11.デジタルタトゥー
12.トーク: 15才の話
13.15才
14.トーク: 最強Goodフルーツ
15.Bad Orangez
16.トーク: Story of "Who am I"
17.Who am I
18.トーク: 土産話の話
19.土産話
20.EDトーク
※「トーク」は「ラジオ盤」のみに収録。
ヒップホップユニット・Creepy Nutsのメジャー初となるフルアルバム。この「ラジオ盤」は収録時間が80分近くあるものの、半分以上はラジオ番組を模したトークとなっているためか楽曲の部分は全11曲・約35分とそこまで長いわけではなく、そういう点では前作のミニアルバム『かつて天才だった俺たちへ』に近い感覚があります。
前作のようにゲストボーカルが参加しているわけではなく、カバー曲も無いのでサウンド的にはよりヒップホップ色が強くなったように感じられ、『Lazy Boy』や『土産話』においてはラッパー・R-指定が自身の現状や過去をかなり具体的に綴っており、そういう面においても「ヒップホップ」らしさを強く受け取ることができます。とはいえ、『俺より偉い奴』ではどことなく和風の香りがするトラックが流れていたり、『のびしろ』では軽快なギターサウンドを聴かせたり、『Who am I』ではビッグバンドを迎えたりと色々と楽曲ごとにメリハリを付けているのは前作と同様で、相変わらずその器用さがうかがえます。
ただ、個人的にはもっとインパクトが欲しいかな、と思う点も。もっとも、「バレる!」(バレる!)や「俺にはボスも子分もいない」(俺より偉い奴)のように瞬間的にインパクトのあるフレーズは結構あるのですが、前作に収録されていた『サントラ』のように全体を通してキャッチーな楽曲も聴きたかったところがあります。まあ、私はヒップホップについてはそこまで詳しいわけではなく、「門外漢」の意見になってしまうのは承知の上ですが。
評価:★★★★




