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かつて天才だった俺たちへ

レビュー執筆日:2021/3/27

●アルバムとして作品性はやや弱いものの、ラップを軸にした様々なタイプの曲を楽しめる一枚。


【収録曲】


1.OPトーク

2.ヘルレイザー

3.トーク: 最強タトゥーマン

4.耳無し芳一Style

5.トーク: オトナ対決

6.オトナ

7.トーク: 地元おすすめスポット2020

8.日曜日よりの使者 x 菅田すだまさ

9.トーク: サントラの話

10.サントラ x 菅田将暉

11.トーク: ラッパーフランケンシュタイン

12.Dr. フランケンシュタイン

13.トーク: 天才だった頃

14.かつて天才だった俺たちへ

15.EDトーク


※「トーク」は「ラジオ盤」のみに収録。


 最近、様々なメディアでその名前を見聞きする機会の多い二人組ヒップホップユニット、Creepy Nuts。実を言うと、私はいわゆる「ヒップホップアーティスト」の曲をアルバム単位で聴くこと自体が初めてだったりするのですが、そんな私でも今作を色々と興味深く聴くことができました。


 今作の収録曲の雰囲気は主に二つに分けられるでしょう。まず一つ目は『ヘルレイザー』『耳無し芳一Style』のようなラッパー・R-指定の主張を強調させたメロディアス性の薄いナンバー。J-POP的な分かりやすい「サビ」は無いのですが、「ヘルレイザー!!!」(ヘルレイザー)や「tell me why?」(オトナ)のようなインパクトのあるフレーズを曲中に上手く絡ませており、結構取っつきやすい印象を受けました。


 そして、二つ目は分かりやすく「サビ」が存在するメロディアスなナンバー。菅田将暉をゲストボーカルに迎えた『日曜日よりの使者』はザ・ハイロウズの楽曲をラップを交えてアレンジしたものなのでそうなるのも当然ですが、同様に菅田将暉をゲストに迎えたオリジナル曲『サントラ』はサビでパンク調になるという非常にキャッチーな構成で、こういう曲も作れてしまう辺りに彼らの器用さというものがうかがえます。また、『かつて天才だった俺たちへ』はゲストボーカルを迎えてはいないものの、「Aメロ→Bメロ→サビ」というJ-POP的な構成をとっており、ジャジーな雰囲気も相まってメロディアスな印象を受けました。


 このように、ラップを軸にして様々なタイプの楽曲を聴かせてくれるのですが、一曲ごとに完結している印象が強く、アルバムとしての作品性はやや弱いように感じられました。私が聴いたのは曲間にラジオ番組を模したトークが入る「ラジオ盤」で、もしかしたら、作品性の弱さを自覚して敢えてそういう構成の物をリリースしたのかもしれませんが、アルバムとして聴くにはトークが長いように感じられるところも。


 ただ、私のようにヒップホップに馴染なじみが薄い方でも結構楽しめそうな作品であることには違いありません。ここ最近で人気が急上昇しているのも頷けるアルバムでした。


評価:★★★★

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