隼人との出会い
‐ピコーン‐
「ん?」
(スマホだよな、?この世界でも使えるのか!?)
‐疑心者の称号を獲得しました‐
「・・・」
‐スキルを獲得しました‐
‐心読み level1‐
「ん、なんだ?スキル?」
(意味が分からない。スキルってことは俺が使えるものなのか?)
「そこの君、ルーキーだよね?ずっとここに立ち止まって険しそうにしてたから、違うかな?」
急に声をかけてきたのは、俺と身長がさほど変わらない、顔が整ったいかにも女遊びしてそうな人だった。
「・・・まぁ。」
「ごめん、ごめん。僕は、柿風隼人。隼人でいいよ、歳近そうだし。」
「あぁ。俺は、烏ノ遼だ。俺も呼び捨てで構わない。」
「烏ノ・・・烏ノ?え、まさか君って桜啓大学の法学部を首席で合格したあの烏ノくんだったりしないよね?」
「・・・そうだけど、なんで俺のことを、?」
「!ははっ、知ってるも何も、同じ学部なんだもん」
「そうなのか、こんな偶然もあるんだな、」
(同じ学部?講義の時間帯が違うのか、?)
「ちょっと、反応薄くない??」
「そうか?」
「それにしても、隼人はいつからこの世界に入れるようになったんだ?」
「ん?俺?・・・実をいうと特にきっかけっていうきっかけが無いんだよねー、もう半年はここに行き来してるよ、君は?」
「多分、最近あったあの衝突事故からだな、今日初めて来たんだが、謎ばかりだ。こんな世界が存在するなんてきっと何か裏があると思ってるんだけど、」
(特にきっかけがない?この世界はどういう条件で入れる人間を選んでいるんだ?)
「そっか、じゃ、俺を頼ってよね?遼、俺もこの世界について探ってる側の人間だから、じゃ、俺はこれで~!彩子ちゃんが待ってるから!またね、」
「・・・」
そう言って隼人は行ってしまった。
(なんか疲れたな、帰るか)
「・・・帰る」
‐意識がテレポートします‐
‐出国準備中です‐
‐出国を開始致します‐
3.2.1