夢のよう
「ドリームハイランド」そこは、異国地だった。
すれ違う人々は高そうな服に身を包んだり、ましてや人間ですらないような動物の耳を付けていたり、信じられない光景が広がっている。少しの間、すれ違う人に声をかけてこの世界のことを聞いてみた。
「すみません。」
「あら、どうしたの?」
「この世界に来たばかりなんですけど、何をどうしたらいいのか全くで、、、」
「ふふっ、ルーキーさんなのね、簡単よ。欲しいもの、自分の欲望を声に出してみてごらん。」
「声に出す・・・?」
「えぇ。もう現実世界になんて戻れそうにないわ。それじゃ、楽しんで。」
「はい・・・ありがとうございました。」
この世界にいる人々は皆口をそろえてこう言うのだ。”夢のようだ”と。
そう、まさに夢の世界、どんな”欲望”でも叶えることができるのだから。
例えば、欲しいもの。
お金、ゲーム、食べ物、車、家、好きな人。
人間の欲を満たしてくれる世界。
それが”ドリームハイランド”
「・・・この国の人と少し話をして分かったこと、この世界天国すぎんだろ。」
(だからなんだよ、例え、欲しいものが手に入って、それでどうなるんだ。何も代償がないのはおかしいだろ、さすがに。)
「ヘルプページ」
‐ご用件を申してください‐
「この世界で夢を叶えることが出来るんだよな?」
‐はい、どんなことでも出来ます‐
「そうか。じゃぁ、その代償はなんだ、?」
‐Error‐
「エラー?ふざけんなよ、なんでも出来るんだろ?」
(やっぱり、なんかあるだろ。この世界、)
「・・・質問を変える。この世界には現実世界の警察みたいなもんはいるのか?」
‐はい‐
‐シャドウ‐
「・・・!いるのか、シャドウ?それが名前か、」
(シャドウ、なんか敵っぽい名だな、)
「さて、これからどうするか。それにしても、分からないことが多すぎる。」