67.ちょっとした助太刀
登場した天使×4/仏×6/ゴブリン×6/一つ目小僧×4が、私に迫ってきます。
「閃光!」
目を眩ませた流れで、衣服を巫女装束などの“戦闘モード”にチェンジした私は、薙刀を縦横無尽に払い、エネミーらを倒していったのです。
図書館の方を振り返ってみたところ、いつの間にか窓際に集まっていた老若男女に拍手されました♪
出入口から外へと出てきた30人ぐらいの男女に、
「俺たちが出遅れたばかりに、すまない。」
「本当に、ありがとう。」
と感謝されたのです。
10代後半~50代前半の男女は、誰もが武器を所持していたので、この[図書館交流プラザ]に避難していらっしゃる“戦闘職”と“ユニーク職”の方々でしょう。
「いつも通り、図書館側と、東駐車場側に分かれて、討伐していこう。」
リーダー格らしき50代の男性が周りに声を掛けます。
身長は168㎝くらいで、黒髪オールバックのリーダーさんは、“いぶし銀”といった印象です。
右手に“ヌンチャク”を握っておられるので【武闘家】に違いないでしょう。
「じゃあ、私も、お手伝いします。」
そう述べたら、
「それは助かる。」
「では、駐車場方面を頼めるかい?」
との事でした。
「はい、分かりました。」
了解した私は、10人のメンバーと行動を共にする運びになったのです…。
道路を渡って、“東の駐車場”を指揮するは、40代半ばの女性の方です。
ジョブは【ウィッチ】だそうで、“魔法の杖”を持っていらっしゃいます。
背丈は165㎝ぐらいでしょう。
スラッとした体型で、セミロングの髪の毛はライトブラウンかつソバージュです。
やや強面の顔立ちですが、なかなかの美形であらせられます。
他にも、“女盗賊”さんや“女戦士”さんなどがおられるこのパーティーの7割は、女性です。
駐車場では、10体ずつの、天使・仏・ミニデーモン・ドーベルマン・鎌鼬が、争っていました。
天使や仏は追い詰められている様子ですが、我々の知ったことではありません。
私とほぼ同時に、神官であろう30代の男性も、【閃光】を放ちました。
そこから全員でエネミーを消滅させたところ、
「行くわよ。」
魔女さんが、皆さんを促したのです。
「あの、どちらへ?」
訊ねた私に、
「ん?」
「ああ。」
「ここの東側にね、もう一つ駐車場が在るのよ。」
ウィッチさんが教えてくれました。
二番目の駐車場では、天使×10/仏×8/ゴブリン×4/一つ目小僧×6が、殺し合っております。
それらを、物理攻撃や魔法攻撃でテキパキと片付けた私たちは、プラザへと戻っていきました―。




