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JK LOOPER  作者: ネコのうた
1st STAGE/ループには回数制限があるようです。
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35.現状④

「誰かしら?」


首を傾げながら玄関に赴いた母が、


「あらあら、おはようございます。」

「昨日は娘が、お世話になりまして、どうも、ありがとうございました。」


と、お礼しています。


(もしかして?)


そう思った私も、そちらに足を運んでみたところ、〝やはり〟でした。


神澤(かんざわ)さん&神岳(かみおか)さんの、4人組がいらっしゃっていたのです。


「あ! おはよー、琴晴(ことは)ちゃん!」


笑顔の穂乃歌(ほのか)さんに続いて、皆さんも挨拶してくださいました。


「どうも、おはようございます。」

「…、お揃いで、どうしたんですか?」

「何か用事でも??」


そう返した私に、紗凪(さな)さんが、


「ううん、そうじゃないんだけど…。」

「ほら、昨夜からも定期的に出現したでしょ? アイツらが。」

「それで、〝巡回がてら、琴晴ちゃん達が無事か見に行かない?〟って、穂乃歌が言うから、来てみたの。」

「ごめんね、朝から。」

「迷惑だったわよね?」


と述べたのです。


「いえいえ、全然、気になさらないでください。」

「寧ろ、心配してくださって、ありがとうございます。」


私は、頭を下げた後に、


「ひょっとして、徹夜でパトロールされているんですか?」


と、質問してみました。


「いや、自警団を“朝・昼・夜・深夜”の四班に分けて、交替で見回りしているよ。」

「学生は春休みだし、社会人は出勤できなくなっているから、かなりメンバーが増えて余裕が生じたのと…、このシステムに誰もが賛同してくれたお陰でね。」


教えてくれたのは、真守(まもる)さんです。


「立ち話も何ですから、どうぞ、お上がりください。」


すすめる母に、


「あ、いえ、食事中だったら悪いので、我々はこれで失礼します。」


穂積(ほづみ)さんが断るも、


「ご飯は食べたので、大丈夫です。」

「それより、ご相談したい件があるので…、お願いします。」


と引き止める私でした。



座敷にて。


私の父が最神一族を代表して、これまでの経緯を紗凪さんたちに説明しています。


そこに、母がアイスコーヒーとアイスティーを台所から持ってきたのです。


「どうも、ありがとぉございまぁす♪」


穂乃歌さんが〝ニコニコ〟しながら会釈して、他の方々も、


「すみません。」


「ありがとうございます。」


「どうも。」


と、お辞儀しました。


父が話し終えたところ、


「成程、事情は分かりました。」


頷いた紗凪さんが、


「何か良い案はない?」


と穂積さんに尋ねたのです。


「んー、おそらく、今なら安全だろうが…。」

「ただ、まだ仮説の段階だからな。」


表情が少し険しくなった穂積さんに、


「あの? どういう…??」


私は首を傾げます。


「えっとねー、……、なんだっけ?」


思い出すのを途中で諦めた穂乃歌さんが、真守さんにパスしました。


「昨日の夕方4時からの出来事を分析してみた結果、あの生き物たちが現れる時間が決まっていることが判明したんだ。」


口を開いた真守さんにつられるかのように、聡真(そうま)くんが、


「5時間おき…。」


と、呟いたのです。


「お! 分かっていたか。」

「そうなんだ。」

「連中は5時間ごとに出現している。」

「で、今朝、ここら辺一帯をウロついていたり、互いに潰し合っていたエネミーどもは、俺たちが一時間半ぐらいかけて殲滅したから、次の正午までは平穏かな?って…。」

「まぁ、不確定要素があるだろうから、“絶対”ではないんだけどね。」


真守さんの解説に、穂積さんが、


「つまり、あと3時間半ほどであれば、自由に行き来できる可能性が高いというわけです。」


そのように補足して、


「しかし、真守が言ったように、不安が残るので、ここは確実にいきましょう。」

「そこで…。」


と提案を始めたのでした―。




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