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JK LOOPER  作者: ネコのうた
3rd STAGE/海を越えねばならぬのです。
194/317

194.厳島神社での攻防戦③

私たちは、[平舞台(ひらぶたい)]に訪れています。


誰もが〝キョロ キョロ〟と見回すなか、


「敵が居ませんね。」


私が呟いたところ、


「ええ。」

「それと…、入口から突入した筈の方々も、まだ来ていないみたいです。」


“青髪ウィッグ”のカズヒコさんが述べました。


「もしかして、残りの半魚人どもは、全員、あっちに行ってるのか??」


そのような疑問を投げかけたのは“スポーツ刈りで日焼けマッチョ”のサトシさんです。


“黒髪サラサラショートかつインテリメガネ”のリョウさんが、


「……、或いは、海中に潜んでいるかもしれないので、気を付けましょう。」


こう注意を促したその時でした。


あちらこちらから〝ザッパァーン!〟と、サハギン(半魚人)の雑兵らが、海から舞台に飛び乗ってきたのは。


総勢で240体は存在しています。


この不意打ちに[討伐隊西班]がプチパニックとなっていくなか、


「恩恵!!」


カズヒコさんが自身のパーティーに“ステータス倍増”を施したのです。


〝はッ!〟とした私が、


琴音(ことね)!!」


声をかけたら、すぐに意図を理解してくれたようで、


「おんけい!」


我が妹も発動してくれました。


それによって、他の【神官】や【巫女】の人達も、同じ魔法を使いだしたところで、[サハギン集団]が一斉に襲い掛かってきたのです。


乱闘が展開されていくなかで、もう一つの[人間グループ]が、こちらに合流しようと駆けてきます。


そのメンバーに対して、平舞台の東側の水中より〝ザザ―ッ〟と現れたボスキャラが、直径30㎝でコバルトブルーの【光線(ビーム)】を口から放ったのです。


これ(・・)が〝ズォウッ!!〟と直撃した5人ぐらいが、倒れてしまいました。


まさかの事態に足を止めてしまった討伐隊東班を、ボスが[三又銛(みつまたもり)]で〝バンッ!〟と叩きます。


更には、4Mの長さがあろう“銛”を、ゴルフかのようにスイングして、10名ほどを宙に払ったのです。


そういった光景が目に映ったらしい“赤髪ウィッグ”のアケミさんが、


「このッ!!」


[ストラッシュ]を扱うべく、ご自分の剣に“白雷(びゃくらい)”を纏わせていきます。


しかし、近くの半魚人が“1.5Mくらいの一本銛”で突いてきたのです。


「ぬおッ?!」


咄嗟に反応した勇者さんは、ソードを右から左に払い、〝ガギィンッ!〟と防ぎました。


なお、私は、仲間に当たらないようにピストルを幾度も撃って、[半魚人家臣団]の何匹かにダメージを与えていっております。


この間に、[6M級のサハギン]が、再び【ビーム】を放射する体勢になったのです。


東班は、恐怖に陥っているのか? 動けずにいました。


どうにか救援してあげたいところではありますが、私の拳銃では、距離的に弾丸が届きそうにありません。


あちらのチームが壊滅しかねない状況に、焦りや不安が生じた私の側で、“ウルフカット”のユウジさんがライフルを用いて、ボスキャラの右太腿(みぎふともも)に傷を負わせたのです。


「ぐぅ~ッ。」


低く唸った[ボスサハギン]が、眉間にシワを寄せつつ、我々の方へと身体(からだ)の向きを変えました。


どうやら、こちらを先に倒そうと定めたらしく、【光線】を発するために、改めて開口したのです―。


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