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JK LOOPER  作者: ネコのうた
3rd STAGE/海を越えねばならぬのです。
192/317

192.リトライ、厳島!

AM10:15頃に、廿日市(はつかいち)駅に到着しました。


マイクロバスの扉を開けて、顔を出し、


「こっちだ!!」


手招きしたアケミさんによって、黒髪サラサラショート&インテリメガネの“リョウさん”が乗車してきます。


そこからは、ループ前と同じ展開になったのでした……。



[宮島口旅客(みやじまぐちりょかく)フェリーターミナル]にて。


[一般職]の皆さんと別れて、[戦闘職]と[ユニーク職]とが船内に足を運びます。


AM10:45に、役所から赴いた方々が、大きめの地図を壁に貼って、“厳島(いつくしま)神社奪還戦”についての説明を始めたのです。


琴音(ことね)月媛(ひかり)ちゃんは、またもや“あやとり”を楽しんでいました。



行政の男性が喋り終えたところで、


「すみません、ちょっといいですか?」


“青髪ロングのカズヒコさん”が右手を軽く挙げます。


「はい。」

「なんでしょう??」


役所の人に尋ねられ、


「〝神社内には、全員で、入口から進んでいく〟との事でしたが、敵が半魚人であるのならば、水中を泳げるでしょうから、挟み撃ちにされてしまう危険性があるのでは?」

「それだと対応しきれず、人間側が壊滅しかねないので、特別に“出口側”からも突入させてもらえませんか??」


カズヒコさんが答えました。


余談かもしれませんが、この提案は、予め我々で決めておいたものです。


「なるほど。」

「〝こちらが二手(ふたて)に分かれることによって、エネミーを散らす〟という訳ですね。」


〝ふむ〟と頷いた男性が、


「神社の関係者に問い合わせてみますので、暫くお待ちください。」


そう述べつつ、背広のポケットから取り出したスマホで、電話を掛けました。


この最中に、AM10:50となったので、宮島に向けてフェリーが出航したのです…。



2~3分後に、


「お待たせしました。」

「先方が理解を示してくださり、今回に限って許可が下りました。」


そのように伝えてきた行政さんが、


「それで、ですね……、現在、船の中心から右側に居る方々に“入口”を、左側の皆さんには“出口”を、担当してもらう、といった算段で、問題ないでしょうか?」


[討伐チーム]を窺います。


「ああ、構わない!」

「必ずや作戦を成功させよう!!」


元気いっぱいで告げたアケミさんに、多くの人が同調したようで、反対意見はありませんでした。



AM11:12ごろ。


[厳島神社]の“不明門(ふみょうもん)”の近くで待機していた50名に、役所の男性が状況を教え、半々になってもらったのです。


なお、行政の二人も、別れて行動します。


かくして、小雨が降るなか、我ら[東京組]を含めた約100人が、“出口”へと回っていきました…。



「そろそろ時間となりますので、準備の程を、お願いします。」


役所の担当者さんに言われて、各自、装備を変更していったのです。


AM11:30に、


「では、進みましょう。」


行政さんが合図しました。


先頭は、[アケミさんパーティー]並びに[モガミーズ]が受け持っています。


〝ボクらは名古屋と大阪でボスキャラを倒した経験があるから、任せてほしい!〟との勇者さんの主張が通った事によって。


ちなみに、これもまた、私たちの予定どおりであります。


【侍】のジュンヤさんによる〝それが最も犠牲が少なくて済むだろう〟といった考えを尊重した結果でした―。




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