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JK LOOPER  作者: ネコのうた
3rd STAGE/海を越えねばならぬのです。
185/317

185.現状⑬

日が替わり、我々は、ご飯を済ませました。


AM08:00になったところで、例の如く、旅館の周辺に登場した人外を殲滅したのです。


本日の天候は“曇り”であります。



AM08:35あたりでチェックアウトした私たちは、マイクロバスへと乗り込みました。


すっかり忘れがちになっているコーディネートに関しては……、長くなるので、やめておきましょう。


ま、各自、ラフな恰好です。


かなり簡略化してしまいましたが、決して披露するのがメンドーなわけじゃありませんよ?


絶対に!


いえ…、多分、きっと??


…………。


コホン。


なにはともあれ。


サトシさんが何度となく車のキーを回すも、すぐに止まってしまいます。


ちなみに、そのカギは、リモコン式の物ではございません。


「んー、ダメだな。」


呟いたサトシさんが、後ろを向いて、


「完全にエンストしちまってるみたいだから…、頼めるか?」


こう尋ねたところ、


「もちろん。」


ユウジさんが座席から立ち上がり、車から降りていったのです。



ほんの1~2分で戻ってきたユウジさんが、


「動くと思うよ。」


サトシさんに、そう伝えました。


「え?!」

「もうですか??」


〝割と時間を要するのだろう〟との予想に反して、意外にも早く済んだため、驚いてしまった私に、


「まぁ、“機工士のスキル”の一つだからね。」


ユウジさんが返します。


この流れで、


「お!!」

「掛かった!」

「ありがとな。」


サトシさんが述べ、


「ん。」


軽く頷いたユウジさんが、シートに座りました。


マイクロバスが駐車場から出発するなか、


「“修復士”みたいなものでしょうか?」


私が質問してみたら、


「あー、……、あっちは家具や建物を直す能力で、こっちは機械系を修理できるんだ。」


ユウジさんが、そう教えてくださったのです。


疑問が生じたらしい壱紀(かずき)くんが、


「修復士は“一般職”ですよね。」

「機工士との違いって、どういうものなんですか??」


このように伺ったところ、


「僕の場合は“ユニーク職”だからね。」

「拳銃などを使う事が可能なんだ。」

「だから、戦いに参加しているんだよ。」

「能力はフル活用しないと勿体ないからね。」


ユウジさんが説明してくれました。


それらを知った私は、


(何かと便利だな、機工士)


秘かに感心したのです…。



あれから順調に進み、廿日市(はつかいち)駅に到着しました。


時刻はAM10:15頃です。


ドアを開けて、顔を出した勇者さんが、


「こっちだ!!」


誰かしらに手を振ります。


小走りで駆けて来て、乗車したのは、黒髪サラサラショートで、インテリメガネの、男性でした。


「久しぶりだね。」


微笑んだ“サラサラショートさん”が、〝おや?〟といった表情になり、


「〝初めまして〟の人達が居る。」


我ら[最神(もがみ)イトコーズ]に視線を送りました。


「彼女たちは、訳あって、一緒に旅することになった東京の人々でね。」

「大分まで連れて行ってあげる約束になっているんだよ。」


アケミさんのザックリとした紹介に、〝へぇー〟と納得した様子の男性が、


「そこら辺の話しは、あとで余裕があるときにでも聞かせてもらうとして……。」

「取り敢えず、宮島口(みやじまぐち)駅の方を目指してもらえないかな?」

「フェリーに乗って、宮島に赴きたいんだ。」


こう告げたのです。


「何かあるのか??」


訊ねたのは、ジュンヤさんであります。


それを受けて、


「なんでも、厳島(いつくしま)神社をボスキャラ達が占拠しているらしいんだよ。」

「そこで、行政が、討伐隊を派遣するために、メンバーを募集しているみたいでね…。」

「宮島には親戚が住んでいるから、どうしても参加したいんだ。」

「少しでも助けになりたくて。」


状況を報せた“インテリメガネさん”が、


「……、協力、してもらえるかな?」


皆さんを窺ったのです。


これに、


「当り前じゃないかぁッ!」


と、いつも通り応じる勇者さんでした―。




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