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JK LOOPER  作者: ネコのうた
2nd STAGE/ループには別の種類があるみたいです。
155/317

155.死霊使い

打ち合わせを経て、私達は、B1への階段を下りていきました…。



「こっちだ。」


穂積(ほづみ)さんを先頭に、右へと折れて、廊下を進んでいきます。


暫く進んで〝ピタッ〟と止まった穂積さんが、


「この部屋の中に居るみたいだ。」


そう伝えてきました。


私たちから見て右側に在る“引き戸”に手を掛け、


「いいな?」


確認してきた穂積さんに、全員が頷きます。


ドアを開けて、入ってみると、室内は割と広めでした。


「“リハビリテーション”だったのかしら??」


このように呟いたのは、紗凪(さな)さんです。


器具などは既に運ばれたのか、ガランとしております。


最奥には、少年が、一人がけ用のソファに座っていました。


ちなみに、帽子は被っておらず、“サラサラ黒髪ショートヘア”です。


彼の左右の床には、[プッシュライト]が二つずつ置かれています。


どれも“暖色系”なので、灯りは強くありません。


きっと、“リモコン式”でしょう。


何はともあれ。


「ようこそ。」

見廻組(みまわりぐみ)?」

「それとも、護衛隊やろか??」


少年が喋りながら立ち上がりました。


「どちらでもありません。」


そう述べた私に、ネクロマンサーが〝ん?〟と首を傾げます。


「アンタらが、どこの誰なんかは知らんけど……、蘇生術士の仇を討ちに来たんは、間違いなさそやな。」

「完全に武装しとるし。」


分析した相手に、


「ああ、そうだが…。」

「どうだ、少年。」

「痛い目みないうちに、おとなしく捕まるのは??」


団長さんが確認しました。


〝フッ〟と鼻で笑ったネクロマンサーが、


「絶対に嫌や。」

「来いッ、全ての隷従(れいじゅう)!!」


と発した事によって、[乱世の武士]を含む幽霊が六体(・・)も登場したのです。


なお、武士以外は“現代人”であります。


慣れない霊の集団に、私の腰が引けそうになったところ、当初の予定どおり前線に出た琴音(ことね)が、


「せん光!」


自身を輝かせました。


これによって、


「くッ!!」


敵が両目を瞑るのと共に、幽霊達が消えたのです。


しかしながら、


「おんけい!!」


我が妹が続けざまに唱えていたところ、霊どもが再び現れました。


ネクロマンサーは、まだ瞼を閉じています。


それでも関係なく、幽霊らが襲い掛かってきたのです。


武士の他は、騎士(男性)/戦士(女性)/剣士(男性)/機工士(女性)/魔法使い(男性)という構成になっていました。


我々は、振り回される武器や、放たれる弾丸に魔法を、回避していきます。


穂乃歌(ほのか)さん&琴音のコンビは、


「ホーリー・ウォーター!」


「ライト・ボール!!」


これらを次々に飛ばして、騎士・剣士・機工士・魔法使いを倒しました。


ただし、事前情報によれば、大元であるネクロマンサーを押さえない限り、霊は何度でも復活してくるそうなので、気が抜けません。


そのような状況で、


十分(じゅうぶん)だ。」


こう告げた穂積さんが、


「俊足!」


スキルを発動して、少年へとダッシュします。


それ(・・)は、【アサシン】がLV.10になった時に収得するスキルだそうで、[素早さ]が5秒間だけ2倍になるそうです。


穂積さんは、一度、お昼に、“親子丼が人気の店舗”が在る道路で、披露していました。


話しを戻しましょう。


我が妹によって、穂積さんのスピードは合計で4倍になっております。


現時点での琴音の【閃光】と【恩恵】の効果は25秒です。


既に20秒が経過しているなか、穂積さんが、かなりの速度で敵に迫りましました。


この勢いにて、[短剣(ダガー)]の“柄頭(つかがしら)”で、ネクロマンサーの胸の中心あたりを〝ドンッ!!〟と突いたのです―。




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