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JK LOOPER  作者: ネコのうた
2nd STAGE/ループには別の種類があるみたいです。
153/317

153.弁明

[アイテムBOX]から取り出したるは、“超強力粘着テープ”です。


それを皆さんに配って、[パクリーズ]の手足を“ぐるぐる巻き”にし、適当な所にてハサミで切ってもらいます。


これらは、[護衛隊]の“茶髪ショートゆるふわパーマさん”から受け取っていた物です。


“角刈りピタT”たちは傷を負っていたので、拘束後に[体力回復ポーション]を飲ませて治癒してあげました。


「コイツラが出血多量とかで死んじまったら、俺達が犯罪者になってしまう」「それは、正直、迷惑だ」との団長さんの意見にて…。


マサさんが、


「あと5人いる筈だけど……、残りのメンバーは?」


[旧ミツル一派]に尋ねます。


確かに、ここには、“ボディコン風ケバ(じょ)”などの姿が見当たりません。


「“一般職”は、先に、地元に帰った。」

「“転移の宝玉”で。」


“筋肉ダサ男”が、そっぽを向きながら答えます。


「それで??」

「お前たちは、なんで、この病院に居るんだ?」


ヒデさんの問いに、


「誘われたんだよ。」

「予選が終わって、公園から出ていこうとしていたところを、“ネクロマンサー”とかいう中坊(ちゅうぼう)に。」

「〝復讐のチャンスを与えてあげるから一緒に来ないか〟てな。」

「ガキの言いなりにはなりたかなかったが、〝お前らをボコれるんなら最高だな〟と思って、付いてきたという訳だ。」

「“戦闘職”と“ユニーク職”だけがな。」


“角刈りピタT”が経緯(いきさつ)を述べました。


「あー、だから、蘇生術士を殺害して、おびき寄せたのか、僕達を。」


真守(まもる)さんが推測したら、


「は?!」

「ころ…、マジか!?」


“筋肉ダサ男”を筆頭に、[スラムダンカーズ]が目を丸くしたのです。


「なんだ?? 知らされてなかったのかよ?」


ヒデさんが訊ねたところ、力なく頷いた“角刈りピタT”が、


「一時間くらい前、〝蘇生術士を捕まえてきて、ある部屋に閉じ込めている〟〝仲間が奪い返そうと襲撃してくるだろうから、それに備えるように〟って……。」

「アイツラ、騙しやがったなッ!!」

「これじゃ、誰も復活させられなくなっちまったじゃねぇか!」


〝ギリィッ〟と歯軋りしました。


「どうやら嘘ではなさそうだな。」


光沖(みつおき)さんが判断した流れで、


「で??」

「ネクロマンサーは、今、何処(どこ)に居るんだ?」


そのように質問したら、


「さぁ、な。」

「奴は、いつも、使う部屋を変えているみたいで、毎回、誰にも教えてねぇみたいだから、さっぱりだ…。」


“筋肉ダサ男”が首を横に振ったのです。


「……、この病院で何人ぐらいが生活してる??」

「あと、結界を張っていない理由は?」


穂積(ほづみ)さんの疑問に対して、


「確か…、60人程だな。」

「なかには、俺達みたいな大学生や、専門学生も、存在しちゃいるが……、殆どは中高生だ。」

「ネクロマンサーが、あっちこっちで声を掛けた寄せ集めだから、仲が悪いヤツラもいてよ…。」

「“敵意”や“悪意”があると結界を通過できねぇから、敢えて張ってねぇんだと。」


“角刈りピタT”が白状します。


「やけに、あっさり喋るわね。」


紗凪(さな)さんが指摘したところ、


「ま、お前らに勝てない事は、よく分かったし……。」

「それに、あのガキどもに義理立てする必要もねぇしな。」

「蘇生術士の件に関しては、こっちとしても不本意だからよ。」


“筋肉ダサ男”が〝はぁー〟と溜息を()きました。


「ふむ。」

「完全に戦意喪失したみたいだが…、他の連中に助けを求められても面倒だから、念の為に予防させてもらうぞ。」


団長さんの提案によって、私たちは、[パクリーズ]の口をテープで塞いでいったのです―。




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